日本映画界を代表する女優・松たか子。
その卓越した演技力が光る最新作『ファーストキス 1ST KISS』が本日公開された。
本作は、愛と選択の物語。
最愛の夫を亡くした女性が、時を超えて若き日の彼と出会い、再び恋に落ちる。
しかし、彼女が下す決断とは――。
今回の公開を記念して、松たか子の名演技が光る過去の作品『小さいおうち』『隠し剣 鬼の爪』『峠 最後の侍』も紹介する。
彼女がどのようにキャラクターを作り上げ、観る者の心をつかんできたのか。その魅力に迫る。
『ファーストキス 1ST KISS』── 運命のいたずらが導く“2度目の恋”
夫婦生活15年。
すれ違いの末に離婚話まで出ていたカンナ（松たか子）は、ある日突然、最愛の夫・駈（松村北斗）を事故で失ってしまう。
あまりにも唐突な別れに、悲しむ暇もないまま日々を過ごすカンナ。
しかし、そんな彼女がひょんなことからタイムトラベルし、15年前の若き駈と出会うことに。
「やっぱり私はこの人が好きだ。」
20代の駈に再び恋をする40代のカンナ。
しかし、彼にはこの先起こる未来を知られてはならない。
そして彼女は、未来を変えるために究極の決断を下す。
「私たちは、出会わない。結婚しない。」
これは単なるロマンティックなラブストーリーではない。
人生をやり直せるとしたら、どのような選択をするのか。
愛する人の運命を変えられるとしたら、その愛はどのような形をとるのか。
坂元裕二の脚本が繊細に描く愛の喜びと切なさ。
そして松たか子が見せる、抑制された感情の中にある深い想い。
そのすべてが交錯する本作は、観る者の心を揺さぶる。
時間を超えた愛がもたらす切なさと希望。
過去を変えることができたとしても、本当にそれが幸せなのか――。
観る人それぞれが、カンナの選択に心を寄せることになるだろう。
©2025「1ST KISS」製作委員会
『ファーストキス 1ST KISS』作品概要
監督：塚原あゆ子
脚本：坂元裕二
出演：松たか子、松村北斗、吉岡里帆、森七菜、リリー・フランキー
公式サイト：https://1stkiss-movie.toho.co.jp/
公式X（Twitter）：https://x.com/1stkissmovie
公式Instagram：https://www.instagram.com/1stkissmovie/
公式TikTok：https://www.tiktok.com/@1stKISSmovie
『小さいおうち』── 戦時下に生まれた、美しくも儚い愛
(C)2014「小さいおうち」製作委員会
山田洋次監督が手掛けた『小さいおうち』は、昭和初期の東京を舞台にした、静かでありながら強く心に残る物語だ。
物語の中心にいるのは、松たか子が演じる平井時子。
美しく、知的でありながら、当時の社会の中で女性として生きることの制約を受ける存在。
彼女は夫が留守の間に、若き板倉（吉岡秀隆）と心を通わせるが、その感情を決して表に出すことはできない。
戦時下の日本という厳しい時代の中で、恋愛がどのようにして秘められ、どのようにして終焉を迎えるのか。
その過程が、見事なまでに繊細な演出で描かれている。
松たか子は、この役で卓越した演技を披露した。
彼女の微笑みの奥に潜む寂しさ、揺れ動く感情を抑えながらも滲み出る情熱。
彼女の表情一つで、言葉にできない想いが伝わってくる。
その圧倒的な存在感が、この作品をより一層引き締めている。
(C)2014「小さいおうち」製作委員会
『隠し剣 鬼の爪』── 武士の誇りと、叶わぬ想い
(C)2004 松竹／日本テレビ／住友商事／博報堂DYメディアパートナーズ／日販／衛星劇場
山田洋次監督のもう一つの名作『隠し剣 鬼の爪』。
幕末の動乱の中、武士としての誇りを守る男と、身分を超えた恋が描かれる。
松たか子が演じるのは、主人公・片桐宗蔵（永瀬正敏）に仕えていた女中・きえ。彼女は一度は商家に嫁ぐものの、不遇な扱いを受けて病に倒れる。
そんな彼女を宗蔵が救い出し、再び彼のもとで暮らし始める。
しかし、武士という立場が二人の関係を許さない。
松たか子が演じる“きえ”の魅力は、その芯の強さにある。
彼女は決して自己を主張することはないが、宗蔵に寄り添いながら、彼の生き方を尊重する。
目立たぬが、確固たる存在感を放つキャラクターである。
(C)2004 松竹／日本テレビ／住友商事／博報堂DYメディアパートナーズ／日販／衛星劇場
『峠 最後の侍』── 戦（いくさ）のない未来を願った男の物語
(C)2020「峠 最後のサムライ」製作委員会
『峠 最後の侍』は、幕末の動乱期における、長岡藩の家老・河井継之助の生き様を描いた作品である。
松たか子が演じるのは、継之助（役所広司）の妻・おすが。
戦を避けるために奔走する夫の背中を見つめながら、彼の理想と現実の狭間で揺れる女性である。
おすがは、言葉数の多い女性ではない。
しかし、その佇まいだけで、夫への深い理解と愛情を表現している。
松たか子の演技は、決して派手ではないが、その静かな存在感が、物語全体を支えている。
(C)2020「峠 最後のサムライ」製作委員会
松たか子という“唯一無二”の女優
『ファーストキス 1ST KISS』を観た後、ぜひこの3作品も手に取ってほしい。
どの作品でも、松たか子の演技は圧倒的な存在感を放っている。
彼女の魅力は、ただ美しいだけではない。
静かな中にも情熱があり、抑えた演技の中に感情の波が渦巻いている。
スクリーンの中で彼女が息づくたび、私たちはその世界に引き込まれ、心を揺さぶられる。
2月7日、『ファーストキス 1ST KISS』が公開。
スクリーンの中の松たか子に、心から酔いしれてみてはいかがですか？
配信サービス一覧
『小さいおうち』
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・TELASA
・RakutenTV
『隠し剣 鬼の爪』
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『峠 最後の侍』
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