弘兼憲史人生を学べる名画座

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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.20| 『シンドラーのリスト』|「努力すればもう一人救えたのに」

スティーブン・スピルバーグは、『激突』(1972年)、『ジョーズ』(1975年)、『未知との遭遇』(1977年)、そして『E・T』(1982年)などのエンターテイメント作品を次々と世に送り出し、大ヒットを記録、巨額の富を手に入れました。です...
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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.19| 『ロシアより愛をこめて』|「期待通りの男かな?」

007シリーズは、言わずと知れた超娯楽大作。第一作の『007/ドクター・ノオ(007は殺しの番号)』(1962年)から、20作品以上が作られています。007シリーズが出る前は冷戦の影響もあってか、「スパイは暗い」というイメージがありました。...
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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.16| 『荒野の七人』|「面白いと思ったからだとさ」

『荒野の七人』は、黒澤明の『七人の侍』(1954年)をリメイクした作品です。主演のユル・ブリンナーが翻訳権を買い取って映画化したのですが、これはこれなりに非常に面白かったですね。僕が幼少の頃は、みんなガンマンに憧れていました。ガンベルトを持...
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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.15| 『シャイニング』|「仕事ばかりで遊ばない」

スティーブン・キング原作の映画は数多くありますが、どちらかといえばB級ホラー作品が多い。ところが監督が違うと、ここまで格調の高いホラー映画になるのかという、一番のいい例がこの『シャイニング』です。名匠・スタンリー・キューブリックの手にかかっ...
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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.14| 『危険な情事』|「ルールは知ってるだろ?」

この作品は、ピカ一のホラー映画です。『リング』(1998年)の貞子よりも、『危険な情事』に出てくるアレックス (グレン·クローズ)のほうがよっぽど怖いと思います。妖怪や化け物なんているわけない。いるわけないから怖くない。いるのは、狂った女で...
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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.08|『卒業』|「よく聞いて 私はその気なのよ」

『卒業』が作られたのは、1967年。アメリカン・ニューシネマ全盛の時代です。この年、僕はちょうど20歳でした。多感な年頃だったこともあって、好きな映画を挙げると、いまだに60年代の作品が中心になりますね。そしてこの『卒業』も、大好きな映画の...
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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.06|『男と女』|「部屋を注文する」

この映画は、僕が大学に入った頃に観て、ものすごく感動しました。そして、その感動が何回観ても変わらずに同じように続いている。何度観ても「新しい」のです。映画に限らず、優れた美術作品というのは何年たっても新しさを失わないものですが、『男と女』の...
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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.05|『明日に向って撃て!』|「次はオーストラリアだ」

ジョージ・ロイ・ヒル監督の、とても粋でお洒落な映画です。同じ監督でポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが主演した『スティング』(1973年)という作品があります。この映画はアカデミー賞を独占しましたが(作品賞・監督賞・脚本賞・ミュー...
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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.04|『2001年宇宙の旅』|「人間のミスしかありえません」

「今まで観た映画の中でベスト10を挙げてください」といわれることがありますが、よかった映画を10本だけ選ぶというのはなかなか難しいのです。でも、「ベスト1は?」と聞かれれば、僕は迷わずに『2001年宇宙の旅』と答えます。スタンリー・キューブ...
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弘兼憲史人生を学べる名画座 Vol.03|『ローマの休日』|「記念写真をお受け取り下さい」

実をいうと、僕は恋愛映画が苦手です。特に、『ある愛の詩』(1970年)みたいなべタベタな「さあ、泣いてください」というようなものがダメなのです。『愛と死をみつめて』(1964年)も苦手で、「まこ、甘えてばかりでごめんネ」なんて聞くと、つい「...