あえて言わせて欲しい「これぞ濡れ場なんだ」と。幻想的でビッショビショな濡れ場

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先に映画を観た妻が言った。

「うーん。あんまり面白くないなぁ・・・めちゃくちゃ気持ち悪いし・・・ずっとなんかビショビショなの・・・観ない方がいいかも・・・」

僕は「ふーん…」と返事をし、早速観てみた。

…めちゃくちゃスゴイ作品やないかい! めちゃくちゃオモロイやないかい!!

というわけで今回の紹介作品。

『シェイプ・オブ・ウォーター』

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

1962年、アメリカ。政府の極秘研究所で清掃員として働くイライザはある日、施設に運び込まれた不思議な生きものを清掃の合間に盗み見てしまう。

“彼”の奇妙だが、どこか魅惑的な姿に心を奪われた彼女は、周囲の目を盗んで会いに行くようになる。幼い頃のトラウマからイライザは声が出せないが、“彼”とのコミュニケーションに言葉は必要なかった。

次第に二人は心を通わせ始めるが、イライザは間もなく“彼”が実験の犠牲になることを知ってしまう。“彼”を救うため、彼女は国を相手に立ち上がるのだが——。

「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロが監督、脚本、製作したファンタジーラブストーリー。2017年第74回ベネチア国際映画祭の金獅子賞、第90回アカデミー賞の作品、監督、美術、音楽の4部門を受賞した。

こちらの薄っぺらな心配を、簡単に突き破る監督。

まず、確かに全編を通して暗くビショビショな雰囲気。

しかしそんな雰囲気と共にファンタジックな空気もあり、スゴイ幻想的なシーンも数多くすごく綺麗と感じた。

妻は聞き入れてくれなかったけど…。

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

ただ序盤に思う…不思議な生き物とのラブストーリーなんて感情移入できるのか…と。

映画『シザーハンズ』だったら、ウィノナ・ライダーのようなただただ綺麗な女性に不器用なジョニデロボットが恋するという構図。

しかしこのヒロインのイライザは一癖も二癖もある。

声が出ない。そして夜中働く清掃員。地味な女性。

お隣は友達の同性愛者のおじさんで、同僚は黒人のおばちゃん。

優しい仲間がいるもののすごく孤独…

そして仕事行く前に日課としてオナニーする。

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

「濡れ場」的に、「それ必要?」というシーン。

「濡れ場」はエロ目的なはずなのだが、これは全くエロ目的ではない。

ものすごく孤独なヒロインということ。

その丁寧で女優の繊細な演技の孤独さが突飛な恋愛を最大限リアルに見せてくれる。

そして当然「不思議な生き物」も孤独。その異形な体とまん丸の目。

2人ともシザーハンズなのだ。

2人とも不器用さと孤独にまみれてる。

それは観客1人1人に、どこか共感が得られるポイントだろう。

ストーリーが進むにつれて心が揺さぶられ、ファンタジックでありながら現実味もあるという不思議な感じ。

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

そういえば妻は昔、超ギャルだったので、もしかしたらその辺りの気持ちがわからなかったのかもしれない…

そして、そんな2人の濡れ場はもう、それはそれは幻想的でビッショビショ。

これはもう説明するのも野暮。(コラムやめてしまえ)

妻に「確かにビッショビショ。涙でビッショビショやわ」とドヤ顔で言ってやりました。

まだ観てない方は是非とも。

(文:南川聡史)

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