実は『スタンド・バイ・ミー』だった!映画『モンスターストライクTHE MOVIE』!

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毎年、夏や冬になるとやってくるファミリー向けアニメーション映画の数々ですが、これらの多くは映画として着実な演出や丁寧な作画がなされており、実にクオリティが高いことにお気づきの方はどのくらいいらっしゃいますでしょうか?

そんなファミリー映画路線に新規加入した作品が、またすごいことになっていました……

《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街vol.182》

『モンスターストライクTHE MOVIE はじまりの場所へ』、これは従来のファミリー映画の枠を超越した野心作として注目に値するものがあります!

ネット配信アニメ・シリーズの謎の数々を
解き明かす野心作!

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『モンスターストライク』、通称“モンスト”は子どもから大人まで大人気のスマホ・バトル・ゲームで、世界累計利用者が3500万人を突破するほどの勢いです。

これを原作とするアニメ・シリーズが、2015年にテレビではなく、You tubeなどネット配信され、再生回数が1年で何と1億回を突破したことも話題になりました。

(1話およそ7分程度のものなので、電車の中などでも気軽に見ることができ、こういった趣向は今後促進されていくかもしれません)

ネット版では中学生の少年少女たちが、世界を脅かす謎の敵と戦うお話になっていましたが、主人公のレンが小学校4年生以前の記憶がないなど、かなりの謎が遺されていました。

今回の映画『モンスターストライク THE MOVIE はじまりの道』は、そんなレンたちが4年前の過去へ遡り、10歳の少年少女となって、ネット版でも謎の数々を解き明かしていく内容となっています。

もうこれだけでファンにはたまらないものがあることでしょう。

ただ、この作品のすごさはそれだけではないのです。

作画が、演出が、声優が
そして醸し出される空気が、すごい!

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まずは何よりも、作画のレベルが圧倒的にすごい!

先に記したファミリー・アニメの安定した作画力の域を優に超え、あたかも超大作レベルの秀逸な仕上がりに圧倒されます。

正直、今年見た100本弱のアニメ映画の中でも1,2を争うハイ・クオリティではないかと思われます。

作画だけではなく、演出の力の入りようもハンパではなく、正直少し力を緩めても……と一声かけたくなるほどのハイテンションで、一瞬たりとも画面から目を離せないほどなのです(離すと、話の筋がわからなくなってしまう!?)。

また、それでいて大人世代に嬉しいのは、10歳の少年少女たちの過去の旅を通して、あたかも『スタンド・バイ・ミー』や『グーニーズ』など80年代に大ヒットしたキッズ映画を彷彿させる抒情と余韻がそこはかとなく漂っているところで、つまりはこの作品、そういった名作群に対抗すべく意欲をもって作られたものであることまで理解できます。

ヴォイス・キャスト陣も人気実力派声優・坂本真綾が少年時代のレンを演じていますが、彼女にしては少年の声を演じるのは珍しく、しかしながら全く違和感のない少年像を見事に謳いあげています。

水樹奈々や山寺宏一などのゲスト陣や、ソフトバンクの「犬のお父さん」でもおなじみ、名優・北大路欣也も特別出演。

ナオト・インティライミの主題歌も心地よい印象をもたらしてくれています。

2016年はアニメーション映画が大躍進した年でもありますが、その勢いはファミリー映画にまで伝染したようで、もともとクオリティの高かったファミリー映画にさらなる飛躍をうながすものとなっています。

現在の国産アニメーションのレベルの高さを、ぜひご家族でお楽しみください。
(お話の細部などがわからないお父さんお母さんは、子どもたちに事前に聞いておくことで、コミュニケーションをとれそうですね)

(文:増當竜也)

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    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画新作すべてのレビューをめざす『戯画日誌』、『衛星劇場プログラムガイド』誌に、毎月オンエアされる松竹映画名作群の見どころなどを紹介する『シネマde温故知新』を連載中。

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