シリーズ最高傑作の 『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』!

最新作『ローグ・ネイション』に登場する峰不二子!?

そして最新第5弾『ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション』は、既にトム・クルーズのスタントなしの空飛ぶ飛行機しがみつきアクションが話題となっていますが、実はこれって文字通りの序の口でしかなく、劇中は空だけでなく水中、地上と、ありとあらゆるところでのとてつもなくスリリングなアクションがテンポよく堪能できるとともに、CIAの思惑でIMFが解散されて以降のメンバーが、水面下に隠れて活動する謎のテロ組織“シンジケート”(実は第4作目のラストに、この組織に対するミッションが出ていた!)を追い詰めていくストーリーとが巧みに融合。さらには『ルパン三世』の峰不二子もかくやの謎の美女スパイ(レベッカ・ファーガソン)の登場によって、特に日本の映画ファンには親しみやすい(?)テイストが全編を貫いています。
第1作から登場のルーサー(ヴィング・レイムス)、第3作からのベンジー(サイモン・ベック)、第4作からのブラント(ジェレミー・レマー)と、IMFメンバーも続々レギュラー化していくことも、シリーズとしての楽しさを増しています。特に今回はベンジーが大活躍! 一方で周りの女性たちからは、『アベンジャーズ』シリーズのホークアイとは異なるジェレミー・レマーのアダルトな魅力にぞっこんとの声も聞きました。
監督は『ユージュアル・サスペクツ』(95)でアカデミー賞脚本賞を受賞し、2000年に『誘拐犯』で監督デビューを果たしたクリストファー・マッカリー。彼は『ワルキューレ』(08)『アウトロー』(12/監督も)『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(14)とトム・クルーズ主演映画脚本を手がけており、勝手知ったる仲間ということでも実にツボを押さえた演出でトムだけでなくキャスト全般の魅力を引き出しつつ、ダイナミックなシーンの数々をバランスよく披露しています。
サブタイトルの“ROGUE NATION”は“ならずもの組織”といった意味ですが、それは本作におけるシンジケートであり、同時にイギリスやアメリカを指しているのかもしれません。

これまでは第4作『ゴースト・プロトコル』をシリーズ最高傑作と讃える声が多かったのですが、私自身は本作がそれ以上の出来であると思いました。同時に、イベント的にも突出した超大作揃いのこの夏休みにおいて、“映画”としての醍醐味を堪能したければ、洋画メジャーでは個人的に『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)と本作を強く推します。

■「キネマニア共和国」の連載をもっと読みたい方は、こちら

(文:増當竜也)

(C)2015 Paramount Pictures. All Rights Reserved.


    ライタープロフィール

    増當竜也

    増當竜也

    増當竜也 Tatsuya Masutou 鹿児島県出身。映画文筆。 朝日ソノラマ『宇宙船』『獅子王』、キネマ旬報社『キネマ旬報』編集部を経て、フリーの映画文筆業に就く。 取材書に『十五人の黒澤明』(ぴあ刊)、『特撮映画美術監督・井上泰幸』(キネマ旬報社刊)など。 編集書に『40/300 その画、音、人』(佐藤勝・著)『神(ゴジラ)を放った男/映画製作者・田中友幸』(田中文雄・著)『日記』(中井貴一・著)『日記2』(中井貴一・著)『キネ旬ムック/竹中直人の小宇宙』『同/忠臣蔵映画の世界』『同/戦争映画大作戦』(以上、キネマ旬報社刊) その他、パンフレットやBD&DVDライナーノートへの寄稿、取材など多数。 ノヴェライズ執筆に『狐怪談』『君に捧げる初恋』『4400』サードシーズン(以上、竹書房刊) 現在『キネマ旬報』誌に国産アニメーション映画新作すべてのレビューをめざす『戯画日誌』、『衛星劇場プログラムガイド』誌に、毎月オンエアされる松竹映画名作群の見どころなどを紹介する『シネマde温故知新』を連載中。

    ピックアップ

    関連記事

    新着記事

    WP Facebook Auto Publish Powered By : XYZScripts.com