特撮向上委員会
興奮に次ぐ興奮の連続!『スペース・スクワッド』の見どころをわかりやすく解説
興奮に次ぐ興奮の連続!『スペース・スクワッド』の見どころをわかりやすく解説
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会 第8回】
待ちに待った『スペース・スクワッド 宇宙刑事ギャバンVS特捜戦隊デカレンジャー』の劇場公開。
前評判がかなりよかったので、どんなものなのかなと思って見に行ったんですが、前評判を軽々と超えていき、興奮に次ぐ興奮の連続でした。
今回は「スペーススクワッド」で僕が興奮したポイントを書かせていただきますので、もう見られた方は是非比べてみてください。まだ見られてない方は、見た後にでも、またここに帰ってきて確認してみてください。
(そもそも「ギャバン」も「デカレンジャー」もよくわからん、という方は、このカッコ内でなるべく伝わるようにご説明いたしますので、興味を持たれたら一度見てみてください。
ちなみに「ギャバン」というのは「ロボコップ」のデザインの元にもなった、80年代初頭に活躍した銀色のヒーロー。串田アキラさんという「富士サファリパーク」のテーマソングも歌ってる方が担当した「ギャバン」の主題歌は、特撮ファンでなくともカラオケのレパートリーにいれる方が多く、幅広く知られている作品です。
「デカレンジャー」は2004年に始まった戦隊ヒーローで、刑事ドラマをベースにした作風が人気を博し、戦隊史上最高傑作に挙げる方も少なくありません。)
魅力のひとつは「キレッキレ」のアクション!
まずは石垣佑磨さんのアクション。キレッキレ。
5年前の『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』の時もすごかったですが、スピードとパワーが更にアップして、プラスして坂本浩一監督の演出が加わったことで、とても見応えありました。ギャバンへの変身後もすごかった。手数の多さに圧倒されっぱなし。
(女の子のアクションを撮らせたら右に出るものはいない、と言われてる坂本監督は、戦隊、ライダー、ウルトラマンと、シリーズ関係なしに作品を手がけています。最近でいうと、溝端淳平さん主演で話題にもなった『破裏拳ポリマー』の監督もされている方です。
今作品にも出演してる、デカイエロー役の木下あゆ美さんや、敵のくノ一・紅牙役の原幹恵さんは、坂本作品に多数出演しており、「贔屓にしすぎでは」というファンの声もあったりしますが、監督曰く、下心は全くないとのこと。)
しかしなんと言っても、一番驚いたのは大葉健二さん。
『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』で見せたアクションで、「50歳超えてもこんなに動けるんだ」と感動してたのに、62歳の大葉健二さんが見せてくれた今回のアクションも、全く衰えてない。“日本一動ける60代”と僕が勝手に言ったとしても、異論を唱える人なんていないと思います。
(大葉健二さんは、35年前の『宇宙刑事ギャバン』でギャバンに蒸着(変身)する、一乗寺烈(いちじょうじ・れつ)を演じていた方。蒸着前のアクションがキレッキレで、そこも「ギャバン」という作品の魅力の一つです。見た目はおじいちゃんになったその方が、いまだにキレッキレという話。目ヂカラも当時と全然変わりません。)
マッドギャランもかっこよかったですね。春田純一さんの声、渋かったなー。変身の仕方もよかったー。そしてなんといっても倒され方。まさかのジャスピオン。
(32年前の『巨獣特捜ジャスピオン』という特撮作品に出てきた、ヒーローばりにかっこいい悪役がマッドギャラン。今作で、そのマッドギャランの変身前は崎本大海さんが演じているんですが、変身後は原作で演じていた春田純一さんが声を担当。声が変わる違和感は、劇中のセリフによって即解決。そのマッドギャランが倒されるシーンが、この映画の名シーンの一つ。)
劇中音楽も物語を盛り上げる!
外しちゃいけないポイントは、流れるだけで胸を熱くさせる“渡辺宙明サウンド”。なんで渡辺宙明さんの音は、こうも耳に残るんでしょうか。レーザーブレード(ギャバンの持っている武器で、宇宙刑事の魂とされている)の音楽もよかったし、レーザーブレードのエピソードもとても胸にしみました。
(ギャバンを初めとしたメタルヒーロー作品には欠かすことができない、渡辺宙明さんという方が作られる音楽。ジブリの久石譲さん、ドラクエのすぎやまこういちさん的な存在。)
そして最後に流れる、渡辺宙明さん作曲の主題歌『宇宙刑事ギャバン』。串田アキラさんとYOFFYさんの夢のコラボが、これがまたかっこいい。
(サザン桑田さんとミスチル桜井が『奇跡の地球』をリリースした時と同じくらいの感動。YOFFYさんは音楽ユニット「サイキックラバー」として、『特捜戦隊デカレンジャー』や『侍戦隊シンケンジャー』の主題歌を担当されています。)
「ギャバン」多めで書いてしまいましたが、もちろん「デカレンジャー」も最高。
デカレッドのガンアクション、デカマスターの助太刀、デカウイングロボの“デカウイングキャノン”に驚くギャバン。(ガンアクションはジョンウーばり、デカマスターは『スター・ウォーズ』のヨーダが戦場に出た時のあの感じ、驚きは『スーサイド・スクワッド』級。)
もっとも歓喜の声をあげたのは、続編を匂わす終盤のカット。宇宙にゆかりのあるヒーロー達がぞくぞくとスクリーン映し出されます。『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z』で使用した、メタルヒーロー達がまたここで見れるなんて。ブルースワットおらんかったけど。
(これぞまさに「日本のアベンジャーズ」と思わせるシーンが。「ギャバン」は『アベンジャーズ』でいうところのアイアンマン。キャプテン・アメリカが「デカレンジャー」。)
まだ劇場でやってますので是非。見にいけなさそうという方は、来月7月19日(水)にDVDが出ますんで、そちらで確認の方よろしくお願いします。
(文:オジンオズボーン・篠宮暁)
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】
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