「僕は武藤さんと大森さんに操られてる(笑)」劇場版『仮面ライダービルド』上堀内佳寿也監督&大森敬仁Pに篠宮暁が直撃!

篠宮:では、面白い作品を作る上での強みだと思うところはありますか?

大森P:面白い作品作ってる前提の…(笑)。

篠宮:そこは自信持ってください! 面白い作品ですから。

上堀内監督:これ、文面になったら「あいつら、なんなんだ!」ってなるでしょう(笑)。

篠宮:そこは僕が悪者になりますんで(笑)。

上堀内監督:じゃあ、大森さんからどうぞ(笑)。

大森P:強み…。

篠宮:強みというか、得意というか、こういう持っていき方が好き、でもいいですし。

大森P:またか、っていわれるんですけど…「また、父親か」って。あれは僕の趣味ではない(笑)。父親は僕の中で全然キーポイントじゃないんですけど…。

上堀内監督・篠宮:あはは!

大森P:やっぱり『仮面ライダードライブ』とかを経て…今回、「ビルド」はもう武藤さんの世界ではあるんですけど、基本的には仮面ライダーって変身ものだし、いろんなギミックやフォームがいっぱい出てくるんですけど、人の感情でシーンを組みたいと考えていますね。感情に対して、後付けでフォームチェンジとかが乗るべきだと思っているんで。

篠宮:う〜ん!

大森:「エグゼイド」では、特に後半のあたりからそこを意識して高橋さんとやってたのがうまくいった気がしてました。「ビルド」はもともと武藤さんのドラマありきで始まってはいますが、その辺はうまくいって、1クールくらいで落ち着いてと思ってたら、どんどんアイテムが増えていって、感情で組むことに苦労しましたね。

篠宮:フォームチェンジありきにはならないように、ということですね。監督はどうですか?

上堀内監督:なんですかねぇ。最初に大森さんがいってくれてましたけど、もらった脚本に対してテーマをきっちりさせたい、というのはあります。ずっと緊張させたくはないので抜くとこは抜きたいですが、一切笑いがない話があってもいいと思うんです。必ず笑いとか泣きを入れてバランスよく、とはせず、その回のテーマに沿ったものを正味21分ほどの短い時間の中で感じてもらいたい。だから、見ている人間に人間の感情を伝えるというテーマの絞り方は、映画だろうとテレビだろうとやっています。強みというか、それを芯としているところはあるかもしれないですね。

篠宮:上堀内監督のオンエア後には、「やっぱ神だな」みたいなツイートがタイムラインにわぁ〜って!

上堀内監督:ちょっと…やめてもらっていいですか(笑)。

篠宮:他の方の演出もすごくいいんですけど、なんですかね、音を消してみたりとか、今までなかったようなシーンが見られるのが、ファンはうれしい。

大森:音ね(笑)。46、47話を撮ってもらったんですけど、武藤さんが書いた最後のシーンが完全にカミホリさん向けのシーン(笑)。

上堀内監督:脚本を読んでて自分で笑うくらい、僕は、武藤さんと大森さんに操られてるんですよ。

大森P:「上堀内演出を脚本にしてきた」っていう。

篠宮:「カミホリ監督はこう撮るやろ!」と。

上堀内監督:これぐらいやらないと、多分「この前で切る」って言い始めるだろう、と書かれたのが見える。その前のシーンがまたよかったので、それを上回る何かを入れないと、僕が絶対にそのシーンの前で切るだろうという武藤さんの思いが(笑)。その結果、本当にすばらしい、僕の趣味にどハマりする感じのシーンになっていて。

篠宮:え〜! 楽しみだなぁ。

上堀内監督:でも、脚本家さんにそこまでさせてしまうのは申し訳ないですけどね。

大森:武藤さんが言ってましたけど、「監督ごとにこんなに違うのか」って。連ドラだったら、最初に撮った人に合わせて演出していくのに、「仮面ライダー」の監督たちは自己主張が強すぎて、どうやっていいかわからない、って(笑)。それが結構ショックだったらしくて、監督ごとにちょこちょこ書き変えてるんですよ。

篠宮:そうなんですね!

上堀内監督:だから、武藤さんにごめんなさいしないとです。

篠宮:そうしてカミホリさん用の台本がきて、それを撮ったんですか?

上堀内監督:まんまと(笑)。そういう感じで書いてくださると、試されてる気がして。「どうだ、これでやってみぃや」ときた感じで、じゃあ、これを上回って映像で送り出すには…ってなるわけです。やっていて楽しかったですけど。

篠宮:めっちゃ楽しみ! 「ビルド」に限らず、作品を作っていく上で、影響を受けているものってあるんですか?

上堀内監督:漫画もアニメも好きですし、洋画も邦画も。もともと邦画大好きですし。合間があったら映画を見たり、本を大量に買ったりとかいろんなものを見てますけど。ひとつに、僕の世代は深夜アニメが一般化してきた時代の人間なんですよね。「仮面ライダー」は、実写だけどSF部分などの特撮の要素があるので、実写じゃありえないようなアニメの描写やポーズなんかをちょっと入れてみるのもアリだと思っているんです。実写の世界観、アニメの世界観というのをいいとこ取りできる作品なのかなって。だからこそ、いろんなものを見たいなっていう思いはあります。

篠宮:反映するしないは別として、とりあえず見る。

上堀内監督:そうですね。すごいなこの構図、このカメラワークっていう、アニメだからできるものもあれば、実写は実写なりのすごさもあるわけで。そういう意味で、観るジャンルが増えているというのは身になっているかもしれない。アニメが進化した時代を一緒に生きてきてたんで、その要素も受け入れられることがある意味強みかもしれないですね。

大森P:僕はもう、学生時代に見たハリウッド映画ですね。メジャーな作品が多かったですけど、中学、高校で見たハリウッド映画に影響されているところが大きい。あの頃は、ハッピーエンドで大団円みたいなハリウッドのメジャー系作品に対抗した流れがあって。いわゆる悲劇的なエンディングのような作品が多かった時期だと思うんですけど、学生時代にそういうものを好んでよく見てた気がします。それを経て、東映に就職したときに『仮面ライダー555』をやってたんですが、まさに“そういう”感じだったんです。

篠宮:そうですね。悲劇もありつつ。

大森P:それが面白いなって思ったのは、よく覚えてますね。

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