ヒーロー存続の危機を救った男『仮面ライダークウガ』【篠宮暁の特撮辞典・第3回】

【オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典】

「仮面ライダー」存続の危機

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2016年で、「仮面ライダー」は生誕45周年を迎えました。しかし戦隊ヒーローのようにずっと続いてきたわけではありません。

日本を代表するヒーローになった「仮面ライダー」も「ストロンガー」で一度終わり、新たに始まった「仮面ライダー」で「スカイライダー」が躍動するも、次作の「スーパー1」でまた終わり、ファンの熱い想いから生まれた「ZX」はテレビでなく雑誌で活躍、しかしそれも終わり、久しぶりにテレビに帰ってきた「ブラック」も次作の「RX」で終わります。

世界に通用するヒーロー「仮面ライダー」も、存続が危うい場面を幾度となく迎えてるんです。その後は映画やビデオで数作品を経て、満を持して2000年に誕生したのが『仮面ライダークウガ』。

ただならない熱量と徹底したリアル『仮面ライダークウガ』

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ピンチを経ては復活する正に不死身のヒーロー、仮面ライダー。この「クウガ」以降は、2017年現在まで17年続いています。今までは中断を繰り返してきたのに、なぜ「クウガ」以降は続いたか。

「クウガ」という作品で仮面ライダーを復活させたスタッフさんは、ただならない熱量で挑みました。

勧善懲悪なストーリーの廃止、劇中での仮面ライダーという名称も廃止、敵が独自の言語を話す恐怖の描写、昭和ライダーで必須だった改造人間という設定も人口臓器が当たり前となった現代に合わないとして排除、フィルム撮影からビデオ撮影への大胆な切り替え、そして徹底したリアル。

そのリアルというのは、古代に封印されたものの現代に復活したグロンギという敵、そして、そのグロンギと闘うクウガ。グロンギもクウガも、警察からは同じ未確認生命体と判断されて敵扱いされてしまったりします。

クウガに変身する五代雄介(オダギリジョー)は、クウガの力を使いこなせない為に、古代文字の解読を仲間と共に試みたり、クウガが新たな力を得てグロンギを倒した際、その爆発で街を壊してしまうなど、実際にそういう状況になったら…をきっちりシミュレーションして作ってあるんです。

演じられるのはオダギリジョーだけ

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この礎の上に積み重ねてきた努力があるからこそ、平成ライダーは中断することなく継続してきてるんです。ちなみに街を壊した回の後は、警察の誘導で周囲に何もないところへグロンギを連れていき、そこでクウガは心置きなく必殺技を使うという話になってます。

ここに書いたのはほんの一部で、見ていただければもっと発見することができると思いますし、スタッフさんの熱量もしっかりと感じることができます。そしてその作品の中でオダギリジョーさんがいかに作品の核を担っているか、オダギリジョーさん以外に五代雄介を演じられる俳優はいないということが、すぐにわかります。

発売中の『仮面ライダークウガ Blu-ray BOX」には、「クウガ」のドキュメントが収録されてます。16年の時を経て当時のことを、オダギリジョーさんが、スタッフさんが語ってくれています。その熱を見ましょう!

ネッツウォッチ!

(文:オジンオズボーン・篠宮暁)

※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです

以前の記事はこちらから

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