もし、寅さんがめちゃくちゃモテていたら、、、

サムネ0529
どうも。スズキです。

今回は、『男はつらいよ』の”もしも”の世界を考えてみます。それは「寅さんがめちゃくちゃモテていたら、どうなっていただろう」というもの。

映画の中で、寅さんは必ずマドンナにフラれます。それが逆で、必ず結ばれていたら、これほどの人気作品になったかなと疑問に思うんです。

だって、もし寅さんがモテているとしたら、人間として完璧なんですよ。

時間や場所に縛られず、好きな時に仕事をして、日本中をふらふらして、最終的には美女といい感じになる。こんな男に世の男性方は好感を持つでしょうか。

普通の人だったら、いけ好かない奴だと思うはずですなので、好感は得られないでしょう。それは、ドラえもんに登場する「のび太」と「出木杉くん」を見ればわかります。

のび太が愛されるのは「圧倒的にダメ」だから

のび太はドラえもんに頼らないと何もできないダメな人間です。宿題は自分でやろうとしないし、遅刻の常習犯です。何事も楽をしようとして、ドラえもんの道具に頼ります。

失態を何度も犯しています。まんじゅうを無限に食べたいと思って「バインバイン」という道具を使い、倍々にまんじゅうを増やした挙句、食べきれず宇宙に捨てに行く、といったように。

それくらいダメな人間なのです。しかし、のび太は多くの人に愛されています。「おばあちゃんの思い出」のような名作への反響を見ると、それは明らかです。

出木杉くんは完璧な人間だけど、愛されていない

一方、出木杉くんは違います。勉強もできるし、スポーツもできます。しかも、しずかちゃんには「出木杉くん、ステキ」と思われています。完璧な人間なんです。

しかし、のび太ほどの人気はありません。というか、「ドラえもんの登場人物で誰が好き?」と聞かれて「出木杉くん」と答える人はいないでしょう。

それは完璧すぎて隙が無いからなんだと思います。だからこそ、憧れられることはあっても愛されることはないんです。

こうした例は大人気バスケ漫画『スラムダンク』でも見られます。

桜木は大人気。流川はそうでもない

スラムダンクでは、桜木花道と流川楓という主要人物が登場します。

説明しておくと、桜木は高校の時点でバスケ初心者。それなのに、ある女子に一目惚れしたことがキッカケでバスケを始めます。そして、メキメキと成長していくんです。

一方、流川は中学の頃からバスケ界では有名な人物で、選抜にも選ばれていたような名選手。

こんな2人にも人気の差があるんです。

フラれまくっている桜木は非常に愛されている

「スラムダンクで誰が好き?」と聞かれたら、桜木と答える人がほとんどで、流川と答える人はそれほどいません。

これは桜木にも欠落した面が多いからだと思います。桜木は、バスケ初心者で練習試合でもありえないようなミスを犯します。しかも、不良ということで、生活態度が悪く、先生にも目をつけられているんです。

さらに、女性にもモテず、中学からのフラれ記録を着々と更新しているんです。

一方、流川は女子にめちゃくちゃモテて、親衛隊なるファンクラブもあるんです。

しかし、こんな完璧な流川でも読み手からの愛され方では、桜木に大きく引けを取っています。これも、桜木にダメな部分が多いからでしょう。

人は登場人物のダメな部分に自分を重ねて共感する

このように、人は登場人物のダメな部分に自分を重ねて共感し、その人物を愛していきます。なので、寅さんがモテまくっていたら、今ほどの人気を得られていないはずなんです。

つまり、前々回も書いたように、”あえて”寅さんをモテない人物として描いた山田洋次監督の作戦勝ちなんです。『男はつらいよ』という作品は。

なので、これから作品を見るときは寅さんの「モテ度」に注目すると、より一層作品を楽しめるはずです。ぜひ、試してみてください。

ではまた!

(文・タクスズキ)

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    ライタープロフィール

    タクスズキ

    タクスズキ

    これから映画をどんどん見ていきたいと思っている平成生まれ。「木更津キャッツアイ」「なくもんか」などの笑えるクドカン作品が好き。コメディーということで「THE 有頂天ホテル」「ザ・マジックアワー」などの三谷幸喜作品も。他には、青春ものが好きなので「日々ロック」はぜひとも見たいと思っている所。ホラー恐怖症を克服すれば、次のステップに進めるはずと、ここ10年考えている次第。何かオススメの映画があれば、教えて下さい。映画通の方の作品紹介をお待ちしております。

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