傑作『トリガール!』は間宮祥太朗の半ケツと池田エライザの可愛さを愛でる映画!

トリガール! ポスター

(C)2017「トリガール!」製作委員会

人気作家・中村航の小説を、土屋太鳳主演で映画化した話題作『トリガール!』

今回はこの作品を、公開2日目18時の回で鑑賞して来た。初日が映画の日だったためか、公開2日目の劇場内は3割程度の入り。(その後のネットニュースなどによれば、どうも興業的には苦戦しているようだ。)

実は予告編を観て、この映画は絶対に面白い!と思って鑑賞に臨んだ本作。果たして、その出来はどうだったのか?

予告編

ストーリー

一浪を経て、仕方なく理系の大学に入学した、20歳の鳥山ゆきな(土屋太鳳)。入学早々彼女は、高橋圭(高杉真宙)というイケメンの先輩に心を奪われてしまう。彼に誘われ、人力飛行機サークルに入会し、あこがれの圭とコンビを組んで鳥人間コンテストへの出場を目指そうと張り切る、ゆきな。

だが、練習中の事故により足に怪我をおった圭に代わり、何とペアを組むことになったのは、圭の元飛行パートナーである、見た目が不良で怖い、坂場大志(間宮祥太朗)だった。坂場に対し嫌悪感を募らせ、トレーニングなどでも彼と張り合ってしまう、ゆきなだったが……。

恋愛物が苦手な人でもOK、部活と競技メインの内容は男でも燃える!

予告編で受けた印象からは、鳥人間コンテストの勝敗と共に、ヒロインの恋愛がメインで描かれるラブコメと思っていた本作。ところが、予想とは全く違っていた!

ベタな恋愛模様や恋の鞘当は殆ど描かれず、完全に「人力飛行機」に全てを打ち込む仲間たちの姿と、ひと夏の成長が描かれる内容だったからだ。

いや、これは普段恋愛物や青春物に馴染みの無い自分が見ても、最高に面白かった!何より、宣伝や予告編などの印象と本編を実際に見てのギャップは、今年公開された『帝一の國』を思い出させるほど。

トリガール! サブ1

(C)2017「トリガール!」製作委員会

確かに、本作のヒロインである「なつき」の入部動機が、イケメンの圭センパイへの憧れだったりするのだが、実は本作の恋愛模様、観客の予想を見事に裏切って、普通の青春物の様には簡単にいかないのだ。例えば、会うとお互いに口ゲンカばかりの飛行パートナー坂場との関係も、ラストの最大の盛り上がり所で見事にひっくり返してくる、この快感!そこから更に連打の様に繰り出される、サークル内のヒミツの人間関係の暴露がまた見事なのだ。

この辺の、英勉監督による演出の上手さと面白さ。詳しくは是非とも劇場で見て頂きたいのだが、本来なら見せ場となるはずのマジ告白のシーンでさえ、敢えてハズして笑いに変えるのが凄い!

実は本作を見て、一番意外でしかも上手いと思ったのは、事前の飛行テスト無しで本番に臨むことになったコンテストで、果たして彼らの飛行機が無事に飛び立てるか、記録が更新できるか?では無く、快調に飛び続ける飛行機をいつ着陸させるのか?を、クライマックスの重要な見せ場に持ってきた点だ。

トリガール! サブ5

(C)2017「トリガール!」製作委員会

一定の距離を飛んでその速さを競う競技と違い、本作で描かれる「鳥人間コンテスト」は、その飛行距離の長さを競う物。ところが、どこまでも際限無く飛んでいいというルールでは無く、競技場に設けられた「飛行禁止区域」の領空には侵入してはいけないという規定がある。そのため、まだまだ飛び続けていられる状態でも、飛行区域の限界まで来てしまったら、自身の判断により飛行を終わらせ、湖に着水しなければならないのだ。

一年間必死に練習し、苦労の末にせっかく掴み取った自身の翼と青空を、自ら放棄しなければならないその苦渋の決断。この部分を、飛ぶことの快感や達成感と同等の見せ場として持って来る、見事な演出!

人力飛行に全力を賭けた部員たちの成長を、後述する出演キャスト陣の素晴らしい演技と共に、是非劇場でご確認頂ければと思う。

主演の土屋太鳳も確かにいい、だがそれ以上に池田エライザが可愛い!

今回主演の土屋太鳳の演技は素晴らしく、普通これだけのオーバーな演技をするとウソっぽくなるところを、逆に自然で違和感を感じさせないのは見事!
トリガール! サブ2

(C)2017「トリガール!」製作委員会

安易にベタな恋愛模様に行かないところも好感が持てるし、ラストのある告白に対する彼女のリアクションは、そのセリフの間といい表情といい、多分彼女にしか出来ないのでは?と思わせるほど。

実際、本作に出演するキャスト陣の演技は、どれも自然で素晴らしく好感の持てる物ばかりなのだ。

例えば、部員からは「狂犬」と噂される外見とは裏腹に、自身のメンタルの弱さに悩む坂場を演じた間宮祥太朗の二面性!
トリガール! メイン

(C)2017「トリガール!」製作委員会

本作での坂場とゆきなの掛け合いシーンでは、撮影現場で二人のアドリブが多用されたとのことだが、確かに自然でテンポのいい悪口の応酬には、ついつい笑いがこみ上げてしまう。ひょっとすると、自転車の特訓シーンで間宮祥太朗が見せた生の「半ケツ」も、女性観客へのサービスとしてのアドリブだったのか?

とにかく主演のこの二人、映画を最高に盛り上げてくれているので、この部分は是非劇場で!

その他にも、ゆきなが憧れる圭センパイを演じる高杉真宙も、普段のどこか影のあるナイーブな役柄とは全く違う、どこか気の抜けた軽いセンパイ役を楽しそうに演じている。

更に、先日公開された『君の膵臓をたべたい』でも、「毎回ガムをくれるクラスメイト」を演じて印象に残った矢本悠馬が、本作ではまた全然違った外見と役柄で登場!NHKの大河ドラマから映画まで、これからの活躍が実に楽しみな俳優だと言えるだろう。

だが、本作で印象に残るのは、やっぱり池田エライザの殺人的可愛さ!どうしても『劇場版・みんなエスパーだよ』の印象が強かったためか、本作の彼女の普通さと自然な感じには驚かされた。
トリガール! 池田エライザ カメラ女子1

(C)2017「トリガール!」製作委員会

ゆきなが思わず「可愛い・・」とつぶやいてしまうほどの、池田エライザが時折みせるキメ顔の可愛さに、そのハートを射抜かれた男性観客も多いはず!

そして極めつけは、度々本編中のセリフに登場するある人物が、映画のラストでまさかの本人登場!ネットのレビューにも、「この登場には驚いた」との声が多数寄せられていたほどの、意外過ぎる登場は是非劇場で!

最後に

この原稿を書いている現在、残念ながら本作の不入りを伝えるネットニュースを、幾つか目にした。その理由として挙げられていたのが、公開初週で興業成績ランキングのベスト10に入らなかったから・・・。

しかし、同じくネットのレビューや感想を見ると、観客からは軒並み高評価が寄せられており、実際自分も本作を見て本当に面白いと思ったし、DVDでは無く劇場で見て本当に良かった!と思っているくらいだ。

トリガール! サブ3

(C)2017「トリガール!」製作委員会

確かに本作の予告編からは、ハイテンションなラブコメディといった印象を受けるし、このジャンルの作品に対して観客が無意識に抱く、抵抗と拒否反応も非常に良く理解出来る。なぜなら、下手な監督やキャストがこの手のコメディをやると、観ている観客の側が「恥ずかしい、照れる」という気持ちになり、もの凄く白けてしまうからだ。

どうしてもある種の先入観で見られがちな、ティーン向けの恋愛映画や、人気小説・マンガの映画化作品だが、これだけ多くの作品が毎月の様に製作・公開される状況の中、実は監督や出演する若手俳優陣のレベルが、かなり上がって来ていることにお気づきだろうか?

これこそ正に「継続は力なり」だが、本作で見事な演出を見せた英勉監督も、決して順調とは言えないフィルモグラフィの中、遂に『ヒロイン失格』でその評価を自分の物としている。実際この『トリガール』に続いて、同じく監督を務めた話題作『あさひなぐ』の公開も直後に控えているのだから、今やその実力は証明されたと言えるだろう。

こうして、今まで若者層向けの作品で力と経験を蓄えたスタッフ・キャストが、次のステージとしてより大きな作品へと上がる代わりに、次世代の若い才能が若者層向けの作品で経験を積むことで、日本映画界全体のレベルアップと層の厚さが今後も維持されていくのだろう。

そろそろ観客の側も、今までの固定観念や先入観を捨てて、彼らと一緒にレベルアップして行く時期なのかも知れない。

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(文:滝口アキラ)

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    ライタープロフィール

    滝口アキラ

    滝口アキラ

    滝口アキラ 映画ライターにしてブルース・リー研究家。主な著書に、「ブルースリー超全集」「俺たちのジャッキーチェン」「俺たちの007」などがある。映画のコミカライズや、日本オリジナル映画主題歌などの、「失われた映画カルチャー」にも造詣が深く、TBSラジオ「ウイークエンドシャッフル」へのゲスト出演、今関あきよし監督作品への声優出演、更には「実際に映画に出演する映画ライター」として、現在「毎月1本必ず映画に出る」をノルマに活動中。その抜群の企画力と、交友関係の広さには定評がある。

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