『トイ・ストーリー4』完結の“その先”を描けた「5つ」の理由

3:新キャラクター“フォーキー”が示唆しているものとは?
1作目と”対”になる訴えとは?

今回の『トイ・ストーリー4』では新たなキャラクターとして“フォーキー”が登場します。彼はもともとは“先割れスプーン”だったのですが、ウッディたちの新しい持ち主となった女の子のボニーが目や腕をつけることで“作られた”存在です。ウッディは彼を快くおもちゃの仲間として迎え入れようとするのですが、当のフォーキーは「僕はおもちゃなんかじゃない!食事に使ったらすぐに捨てられるゴミだ!」と言い放ち、ゴミ箱に自らダイブして捨てられようとするのです。

重要なのは、このフォーキーが1作目のバズ・ライトイヤーとの“対”になっているということでしょう。おもちゃの“新入り”だったバズは自身を「私はスペースレンジャーだ」と信じ込んでおり、ウッディは何度も彼に「お前はただのおもちゃなんだ!」と真実を訴えていました。一方で、今回のフォーキーは「僕はどうせゴミ」と言い放ち、そんな彼にウッディは「君はゴミじゃないよ!ボニーに愛されているおもちゃなんだ!」と訴えるのですから。

これは、個人に「どうせ○○だから」というレッテル貼りを良しとはしなくなった、その者の可能性を献身的に見るようになった……そんなウッディの成長とも捉えられます。そう考えると、フォーキーという存在はあらゆる“自己否定をしてしまう人”のメタファーとも言えるでしょう。「どうせ○○だから」「ここに自分がいるのは場違いだ」などと短絡的に卑下してしまい、可能性を狭めてしまうのはもったいない、その人ができることもあるはずだから、身近な誰かがそれを教えてあげるべきなのではないか……そんな普遍的な問題を扱っているとも言えるのです。

なお、『トイ・ストーリー3』では「激しいアクションに陶器製の彼女は耐えられないだろうから」という理由で活躍できず、それ以前も“見守る”立場でもあったボー・ピープですが、今回は動きやすそうな衣装にチェンジし、思いっきり飛んだり跳ねたりのアクションを披露しています。それでいて、「陶器で割れやすいので危なかっしい」ことも踏まえた言及も、劇中では用意されていました。こうした“キャラクターの可能性を広げる”ことは、本作で最終的に提示される“決断”(これについても後述します)も密接に絡んでおり、そこにも大きな感動があったのです。

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