cinemas PLUSライターが選ぶ!<2022年上半期ベスト映画“5選”>


2022年も下半期に入り、続々と期待の映画が公開されています。cinemas PLUSではライターにアンケートを実施し、「2022年上半期のベスト映画」を集計しました。

1位:ハケンアニメ!


(C)2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

<ストーリー>
連続アニメ『サウンドバック奏の石』で念願の監督デビューが決定した斎藤瞳(吉岡里帆)。だが、気合いが空回りして制作現場には早くも暗雲が立ち込めていた。瞳を大抜擢してくれたはずのプロデューサー、行城理(柄本佑)ですら、ビジネス最優先で瞳にとって最大のストレスメーカー。“なんで分かってくれないの!”。だけど、日本中に最高のアニメを届けたい! そんなわけで目下奮闘中。

最大のライバルは『運命戦線リデルライト』。瞳が憧れる天才・王子千晴(中村倫也)監督の復帰作だった。王子復活に賭けるのは、その才能に惚れ抜いたプロデューサーの有科香屋子(尾野真千子)。しかし、彼女も王子の超ワガママと気まぐれに振り回され、悪戦苦闘していた。

一筋縄ではいかないスタッフや声優たちを巻き込み、熱い想いをぶつけ合いながら、“ハケン=覇権”争いを繰り広げる。その勝負の行方は?アニメの仕事人たちを待つのは栄冠か?果たして、瞳の想いは人々の胸に届くのか……?

<基本情報>
出演者:吉岡里帆/中村倫也/工藤阿須加/小野花梨/高野麻里佳/六角精児/柄本佑/尾野真千子 ほか

監督:吉野耕平

公開日:2022年5月20日(金)

<cinemas PLUSライターの口コミ>

異常なほどに観やすいテンポ感とアツイ物語。キャラクター・音楽や小道具に至るまで、近年の日本映画史上最も熱量を感じられる作品だった。

あらゆる人を巻き込みながらひとつの作品が出来上がっていく過程に、胸は熱くなるばかり。なんといっても影の立役者・行城さんを演じた柄本佑が最高です。

普段表に出ない裏の人たちの思いがぎゅっと詰め込まれていて、とにかくずっと泣けた。おかげでしばらくエクレアが止まらなかった……。

劇中アニメーションのクオリティの高さの他、アニメーション業界の泥臭さが見事に表現できていた。働く人の尊さがしっかりと心に刺さる。

>>>『ハケンアニメ!』注目して観たい「3つ」のポイント

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2位:ちょっと思い出しただけ


(C)2022「ちょっと思いだしただけ」製作委員会

<ストーリー>
怪我でダンサーの道を諦めた照生(池松壮亮)と、その彼女でタクシードライバーの葉(伊藤沙莉)。めまぐるしく変わっていく東京の中心で、何気ないある一日が流れていく。特別な日も、そうでない日もあるが、決して同じ日は来ない。二度と戻れない愛しい日々を、ちょっと思い出す……。

<基本情報>
出演者:池松壮亮/伊藤沙莉/河合優実/尾崎世界観/國村隼(友情出演)/永瀬正敏

監督:松居大悟

公開日:2022年2月11日(金)

<cinemas PLUSライターの口コミ>

終わったカップルが、どんどん楽しかった頃に遡るという構成に唸りました。 ふたりが出会うきっかけとなった演劇の「恥ずかしさ」や「居心地の悪さ」もうまく描かれていて、演劇出身者としては共感性羞恥で舌を噛み切りそうになりました。

ちょっとどころじゃない、何回も思い出してしまう、そんな映画。好きな映画には、よほどのインパクトを残しお腹いっぱいになるものか、何度でも観たくなるものの二種類があります。本作品は完全に後者で、自身の過去の思い出や「自分だったら……」と思いを馳せながら、季節と年月を共に過ごしたくなる作品です。

「尾崎世界観が作った曲をもとに、松居監督が脚本を作る」という作品の背景がドラマチック。


>>>『ちょっと思い出しただけ』で思い出す、古傷をえぐる映画4選

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3位:MEMORIA メモリア


(C)Kick the Machine Films, Burning, Anna Sanders Films, Match Factory Productions, ZDF/Arte and Piano, 2021.

<ストーリー>
コロンビアのメデジンで農ラン業を営むジェシカ(ティルダ・スウィントン)は、ある明け方、地球の核が震えるような不穏な音が頭の中で鳴り響き、それ以来不眠症になる。ジェシカは病気の妹の見舞いをした際に、病院で考古学者のアグネス(ジャンヌ・バリバール)と知り合った。アグネスを訪ねて人骨の発掘現場を訪れ、やがて小さな村に行き着くと、川沿いで魚の鱗取りをしているエルナン(エルキン・ディアス)という男と出会う。エルナンと記憶について語り合ううちに、ジェシカは今までにない感覚に襲われる。

<基本情報>
出演者:ティルダ・スウィントン/エルキン・ディアス/ジャンヌ・バリバール ほか

監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン

公開日:2022年3月4日(金)

<cinemas PLUSライターの口コミ>

アピチャッポン・ウィーラセタクン監督がコロンビアで、言葉、音、身体を使ったコミュニケーションのあり方を探求する独創的な世界観に心を奪われました。

「音の映画」と呼ぶべき、作品。とにかく音の使い方がすごい。

>>>【考察】『MEMORIA メモリア』オールタイムベスト級の体験を紐解く

4位:流浪の月


(C)2022「流浪の月」製作委員会

<ストーリー>
雨が降る夕方の公園でびしょ濡れになっていた10歳の少女・家内更紗に、傘をさしかける19歳の大学生・佐伯文(松坂桃李)。更紗は伯母に引き取られていたが、その伯母の家に帰りたがらなかった。文はそんな更紗の意を汲み、彼女を部屋にあげ、更紗はそのまま2か月過ごす。

しかし2人の共同生活は突如終わりを告げ、文は更紗を誘拐したとして逮捕された。それから15年後、傷物にされた被害女児とその加害者という烙印を背負ったままの更紗(広瀬すず)と文は偶然再会。

更紗のそばには婚約者の亮(横浜流星)が、一方文には看護師の谷(多部未華子)が寄り添っていた。過去から身を隠すように生きてきた更紗と文の運命は、彼らを取り巻く人々を巻き込み、大きく動き出す。

<基本情報>

出演者:広瀬すず/松坂桃李/横浜流星/多部未華子/趣里/三浦貴大/白鳥玉季/増田光桜/内田也哉子/柄本明

監督:李相日

公開日:2022年5月13日(金)

<cinemas PLUSライターの口コミ>

映画の公開前に読んだ原作小説が本当に素晴らしくて、(それきっかけで凪良ゆう作品を買い漁ったくらい!)もともと松坂桃李さんが好きなので、原作を読んでいる時から「文=松坂桃李」読んでいました。
小説の実写化は内容が軽くなってしまったり、あの場面なくしちゃうの?!みたいなことが多いですが、流浪の月に関しては良い意味でポイントを抜き取っていて良かったです。
松坂桃李さんはもちろん最高だったのですが、横浜流星さんが本気でキモくてこちらも最高でした。

横浜流星くんの演技がとてもよくて、松坂桃李くんと広瀬すずちゃんの関係性を際立たせていた。

>>>映画『流浪の月』原作→映画で痛感する“純愛の新境地”

>>>【横浜流星】『流浪の月』で真っ直ぐに演じた“歪んだ愛”

>>>『流浪の月』李相日監督が描く“運命のふたり”

5位:トップガン マーヴェリック


(C)2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

<ストーリー>
アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校トップガンに、伝説のパイロット、マーヴェリックが教官として帰ってきた。空の厳しさと美しさを誰よりも知る彼は、守ることの難しさと戦うことの厳しさを教えるが、訓練生たちはそんな彼の型破りな指導に戸惑い反発する。その中には、かつてマーヴェリックとの訓練飛行中に命を落とした相棒グースの息子ルースターの姿もあった。ルースターはマーヴェリックを恨み、彼と対峙するが……。

<基本情報>
出演者:トム・クルーズ/マイルズ・テラー/ジェニファー・コネリー/ジョン・ハム/グレン・パウエル/ルイス・プルマン/チャールズ・パーネル/バシール・サラディン ほか

監督:ジョセフ・コジンスキー

公開日:2022年5月27日(金)

<cinemas PLUSライターの口コミ>

こんなに楽しくて、面白い映画を観たのは本当に久しぶり!

完璧な続編映画、完璧なハリウッド映画、完璧なトム・クルーズ映画。

>>>『トップガン マーヴェリック』考察:“不可能”を“可能”にする男が出したアンサーとは?

>>>4DXは『トップガン マーヴェリック』のためにあった。そう言えるだけの「3つ」の理由

ランク外でも……おすすめしたい映画


(C)秋★枝/集英社・2022 映画「恋は光」製作委員会

集計上、ベスト5にはランクインしなかったものの、cinemas PLUSのライター陣に人気だった作品口コミと共に紹介!

『恋は光』
『犬王』
『メタモルフォーゼの縁側』
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
『シン・ウルトラマン』

単なる恋愛映画にとどまらない、ヒューマンドラマとしての物語が最高。異性愛を飛び越えて、同性愛、友情、憧れ、様々な形の愛を描いた内容が秀逸だった。(恋は光

湯浅監督の作品には「映像が動くってすごいな」という原初的な面白さがあって毎回新鮮に驚きます。(犬王

尊いの極み。安易なお涙頂戴に逃げず、日々の愛おしさを肯定するような作劇がお見事だった。物語や創作の存在意義を改めて考えさせられる温かな名作だった。(メタモルフォーゼの縁側

これはスパイダーマン映画の最高傑作!(スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

斎藤工の浮世離れした雰囲気と、それよりはまだ地球人っぽさがありつつ、でもやっぱり異人感のある山本耕史が素晴らしかったです。 「わたしの好きな言葉です」は、いまだに普段使いしてしまいます。(シン・ウルトラマン

2022年下半期の期待映画をピックアップ!


(C)2022「すずめの戸締まり」製作委員会

2022年上半期の公開予定作品の中から、cinemas PLUSライター陣の注目が集まっている作品をピックアップして紹介!

『リコリス・ピザ』(7月1日 公開中)
『わたしは最悪。』(7月1日 公開中)
『TANG タング』(8月11日 公開予定)
『さかなのこ』(9月1日 公開予定)
『百花』(9月9日 公開予定)
『すずめの戸締まり』(11月11日 公開予定)
『ある男』(2022年秋 公開予定)



2022年下半期も注目・期待の作品が豊作の予感。少しでも気になる作品があれば、ぜひ映画館に足を運んでみてください。

(文:シネマズ編集部)

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