NIRVANAファンよ祈れ!カート・コバーンの等身大に魂が震えるドキュメンタリー『COBAIN』
ロックスターではない、1人の繊細な若者の物語
ちょうどストライクなNIRVANA世代だった筆者にとっては、カート・コバーンというのは、眩しすぎるほどの<偶像(アイドル)>でした。
ヘヴィメタなどの技巧派ロックミュージックが中心だったシーンに、唐突に現れた彼は、テクニックなどおかまいなしにギターをかき鳴らし、叫び、カメラに唾を吐き、ギターを床に叩きつけました。
その姿は、筆者を含めた世界中の血気盛んなティーンエイジャーを惹きつけ、衝撃を与えます。
世界をぶっ壊そうとしているかのような彼の破壊的な言葉や行動、そして音楽に憧れを抱き、その眩しさと記憶は、今なお薄れることはありません。
しかし、カートがシアトルの自宅で自ら命を絶ってから20年がたち、この作品を見ることで、筆者はようやく<偶像>ではない、本物のカート・コバーンに触れることができたような気がします。
いつの間にか自分より年下になってしまった、ロックスターなんかじゃない、1人の繊細な若者。
そんな彼の安らかな眠りを、あらためて願い、世界中の子どもたちへの愛情を祈りたい気持ちでいっぱいです。
ステージやスピーカーの奥からでは伝わらない、カート・コバーンの「心の声」が、あなたにもきっと届くでしょう。
NIRVANAファンの方はもちろん、生きることに息苦しさを感じてしまう人にも、彼の痛みが、ある種の救いになるかも知れません。
『COBAIN モンタージュ・オブ・ヘック』は、6月27日より1週間限定で全国ロードショー。
(文:りゅう)
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