映画コラム
「ハリー・ポッター」を最後からでも見る意義と、金曜ロードSHOW!のこれから
「ハリー・ポッター」を最後からでも見る意義と、金曜ロードSHOW!のこれから
6月の「金曜ロードSHOW!」は「金曜ロードSHOW!4週連続ハリー・ポッター祭り!」を開催中!
https://kinro.jointv.jp/harry/
6月24日はいよいよ最終章の「ハリー・ポッターと死の秘宝PART2」が放送予定となっています。
シネマズでは最終章の放送に当たって、谷生俊治プロデューサー(編成局総合コンテンツ部主任)への独占インタビューを行い、最終章の意義や金曜ロードSHOW!の今後について伺いました。
ーー今年の「4週連続ハリー・ポッター祭り!」の盛り上がりはいかがでしょうか。
谷生俊治(以下、谷生):昨年はユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「ハリー・ポッター」エリアの盛り上がりなど外的な要因もいい形で作用して、非常に視聴率も高く盛り上がりました。今年はそういった外的な要因はありませんが、それでも何とか頑張っています。また、祭りの特設サイトやSNSでも盛り上がりを見せていますし、フィナーレとなる最終章ではより盛り上がれば良いなと、期待をしています。
ーー昨年より苦戦しているなと思う部分はありますか。
谷生:「ハリー・ポッター」の前半4作より、今回放送している後半4作の方が作品のカラーが暗めなことも影響しているかもしれません。昨年よりは少し視聴率が落ちています。やはり暗い作品と思われると、ふっとテレビで見ようとは思っていただけない部分もあるのかなと思います。
ーー映画公開時は「ハリー・ポッターと死の秘宝PART2」で興行が盛り返しましたね。
谷生:今回もそれを期待しています。最終章なので、視聴率も盛り返してくれたら嬉しいです。デジタルコンテンツにも力を入れていますし、最後にもう一度盛り上げたいです。
ーーデジタルコンテンツへの力の入れ方について教えて下さい。
谷生:インターネット事業局が運用を担当しており、何かデジタル企画を実施した際には、毎回放送後に一緒に総括をして常により良いものを提供できるように努力しています。良い部分と悪い部分を洗い出して、反応等も精査して包括的な評価と分析をするんです。良い部分は追求、悪い部分は改善をしていくことで、今回の「ハリー・ポッター祭り」以外でも視聴者の方へ楽しんで頂ける仕掛けやコンテンツ作りを心がけています。去年の「ハリー・ポッター祭り」では、「魔法のつえ」企画が非常に盛り上がったので、ブラッシュアップして今回も「敵を倒せ!寮対抗!魔法のつえ」として実施しています。今後もデジタルコンテンツは絶え間ない努力でクオリティを上げ続けられるようにしていければと思います。
ーー今回は「ハリー・ポッター」の最終章ですが、今回が初見の視聴者の方へメッセージはございますか。
谷生:テレビ放送は敷居も低いですから、最後からでも是非気軽にご覧になって頂きたいです。「ハリー・ポッター」シリーズは人類が作ってきた映画シリーズの中で、最高の興行収入を叩き出した映画シリーズ、圧倒的なヒット作なんですよね。
その完結編が今回の「ハリー・ポッターと死の秘宝PART2」。これを見るだけで、なぜ今も世界中で本当に多くの人が「ハリー・ポッター」に惹き付けられているのか、その理由の一端を見ることができると思うんです。
今年の11月からは新シリーズ(『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』)が始まります。ハリー・ポッターのテーマパークも、フロリダ、大阪、ロサンゼルス、と世界的に広がってきています。「ハリー・ポッター」コンテンツはまだまだ拡大している最中なのです。ですから、今からでもその魅力に気付いて頂けたら嬉しいですし、途中で挫折した方も是非今回の最終章をご覧になって頂きたいです。
ーー「金曜ロードシSHOW!」について、映画番組が減っている中での番組継続の決意を頂けますか。
谷生:地上波テレビの夜の時間帯、ゴールデン・プライムと言われる時間帯で固定の映画番組は「金曜ロードSHOW!」だけになってしまいました。その社会的意義の大きさとそれを守る責任感というのは大げさではなく非常に強く感じています。視聴者の方が求めている作品を、時代に即した形で、またタイミングもしっかりと押さえて、放送し続けていきたいです。
私が担当して4年になりますが、おととしまでは視聴率は毎年向上し非常にうまくいっていましたが、今年に入って少し苦戦をしています。テレビ局の一番組なので、視聴率の苦戦が続けば改編の対象になってしまいます。そうならないようにしっかりと戦略的に取り組みを続け、結果を出していきたいです。
大きな目標としては、金曜ロードSHOW!を盛り上げることで、映画文化の盛り上げにも貢献したいという願いもあります。
無料放送である地上波テレビは、映画を見るのに一番敷居が低い手段だと考えています。だからこそ、「金曜ロードSHOW!」から映画を好きになってもらって、そこから映画館へ行ってもらって、また「金曜ロードSHOW!」へ戻ってきてもらう。そういう好循環を生み出していければ嬉しいです。
技術が進歩した今も、全ての方がインターネット配信で映画を見られるわけではない。DVDやブルーレイを見られるわけではないですし、映画館に行けるわけでもありません。だからこそ、誰でもテレビで気軽に映画を見られる「金曜ロードSHOW!」を映画に触れて楽しむ手段として是非使っていって頂ければと思います。
谷生プロデューサー、ジブリ祭り「冬もジブリ」に続きインタビューありがとうございました。シネマズby松竹は今後も金曜ロードSHOW!を応援し続けます。
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(取材・文:柳下修平)
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