恋愛映画の敷居が低くなる5つぐらいの言い訳と、これから見られる10本ぐらいのいい映画たち。
“ムズキュン”という恋愛ワードを一気に日本中にひろめたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の大ヒットを引き合いに出すまでもなく、恋愛モノはいつの時代もテッパン。
小説でも100万部を越えてきたりすることも多々あります。
もちろん男だって見ますし、読みます。今どきよっぽどのバンカラ野郎でもない限り“恋愛モノなんぞ!?”という男性諸氏はそうそういません。
ところが電車の中(これはカバーをかけて表紙を隠すという逃げ方があります)や映画館のような公の場というか大衆の中もそれをいけるかというとちょっとハードルが上がるかんじです。家で一人でテレビで見ている分にはいいんですけどねぇ・・・・・。
そんな貴方に絶好の言い訳(?)をご用意しました。
一番いいのは他のジャンルと濃い目に絡むというがあります。いわゆる部活モノ系なんかは代表例で今年の大ヒット作「ちはやふる上の句/下の句」や来年の「チア☆ダン」「三月のライオン」のようにヒロインが“何かに打ち込む姿”を推してくれると見やすくなります。ただ、これだと恋愛の部分が物語の後ろに引っ込んじゃって、ちょっと食い足りない感じがします。ただ「セーラー服と機関銃‐卒業」のリベンジも願って橋本環奈主演の「ハルチカ」には期待したいですね。
同じことがいえるのが学園ホラーもの。百花繚乱のアイドルブームの真っただ中ということで学園ホラーは大量生産状態ですが、ホラーだとどうしてもショック描写が多めになってしまうので、たとえヒロインに対するヒーローキャラがいて恋の匂いがしても血みどろではちょっと引いてしまいます。
というわけで、改めてお一人様男子でも恋愛映画を映画館で女性(&女子高生)に囲まれても大丈夫だという5つぐらいの言い訳をご用意しました。
そもそも、どういうのだと一気にきつくなるのかとなると、やっぱり全編制服&全編校内で展開されると、これはなかなかしんどいです。現役の学生さんは大丈夫だと思いますけど。少女漫画を原作とした映画が多いということもあるんですが、やはり男一人で制服姿の女子高生が恋愛で悪戦苦闘している姿を見に行くとなると周りの目がどうしても気になります。
ただ、そんな制服モノさえもいくつか条件がクリアされれば、少なくとも自分なりの言い訳が用意できて、映画館の椅子の座り心地も何割か増しになります。
≪言い訳①≫
全編制服でないと楽。
例えば中島裕翔&新木優子W主演の「僕らのごはんは明日で待っている」 は出会いの場は高校ですが、その後大学生・社会人と話が続いていきます。「ぼくは明日、昨日の君とデートする」は二十歳の男女の恋物語ですし、「植物図鑑 運命の恋、拾いました」は完全社会人の物語なので見やすいです。台湾で大ヒットした「私たちの少女時代」の様に回想シーンに回すというのも良いですね。
(C)2016「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」製作委員会
≪言い訳②≫
アニメでないと楽。
“萌え”が定着してもう10年は立つでしょうか…?すっかりアニメには欠かせないものになりましたが、アイドル系声優さんの“ロリ声”と“萌え制服”(ここではメイド服とか軍服とかも入ります)だと、そう言う嗜好の方はもちろん“たまらん”のでしょうが、そこまで踏み込めてない人間にはちょっと大変です。それでも「君の名は。」や「聲の形」のように壁を乗り越えたものはあります。
(C)2016「君の名は。」製作委員会
≪言い訳③≫
SFが入ると違う。
ここでいうSFというのはサイエンスフィクションではなくて、藤子不二雄先生的な“少し不思議”のことを言います。例えば、昨年のスマッシュヒット作「ORANGE‐オレンジ‐」。ほぼ全編制服&校内エピソードですが、ヒロイン土屋太鳳のもとに未来の自分からの手紙が届くところから話が始まり、その謎解きが物語のカギになります。「ぼくは明日、昨日の君とデートする」「君の名は。」もそれに当てはまりますね。一人の彼女に全てをささげる時間を戻せる青年の物語「君と100回目の恋」。ニートに落ちぶれた青年が高校生時代に戻り人生をやり直していく「ReLIFE」。住人の半数が特殊能力を持つ咲良田の街を舞台にした壮大な青春劇「サクラダリセット」2部作など実はいっぱいます。
原作「ReLIFE」より (C)夜宵草/comico
≪言い訳④≫
ある秘密が物語のカギになっている。
一見普通の出会いや組み合わせのようで、そこにある秘密が隠されていたり、秘密を抱えていたりする人物が出てくると、その解明に主人公たちの行動の比重が増えていくで甘さだけではない別の感情が生まれてきます。一週間で記憶がリセットされる少女との物語「一週間フレンズ。」。恋を知らない少女が学校一の人気者の少年に恋をしたところ始まる「今日のキラ君」などが待機中です。秋公開の「君の膵臓を食べたい」も意外な展開が広がります。
(C)2017 葉月抹茶/スクウェアエニックス・映画「一週間フレンズ。」製作委員会
≪言い訳⑤≫
ヒロインと相手の間に格差がある。
まずそのギャップから生まれる面白さに目が行きます。カルチャーギャップ・ジェネレーションギャップがコメディのいいスパイスになってくれるのは、長い映画の歴史の中で証明済みです。一番多いのが学校の先生と生徒の恋愛。物理的な距離はものすごく近くにいるのに社会的な距離はものすごく遠い、そのもやもや感が楽しみです。そのキョリをうまいタイトルにした山P&小松奈々の「近キョリ恋愛」もありました。ヒロインと先生と生徒の三角関係を描いた「ひるなかの流星」。警察官とJKが一気に結婚まで突っ走る「PとJK」。などが春に向かって待っています。
この先の季節にも「ナラタージュ」
「先生!」が控えています。
(C)2017 「PとJK」製作委員会
もう一度声を大にして言いますね。やっぱり男だって恋愛映画が見たい!!
心優しい女性の皆様、お一人様男子が映画館に入ってきても優しい目で見てやってくださいね。そして、“同好の士”お一人様男子の皆さんは“おっ、お前も来たか”という感じの無言のエールを込めたまなざしをさりげなく送り合いましょう。
この冬から暖かくなる春に向けての男性おひとり様でもいける10本ぐらいの映画たち
「僕らのごはんは明日で待っている」
「ぼくは明日、昨日の君とデートする」
「君と100回目の恋」
「一週間フレンズ。」
「ハルチカ」
「PとJK」 .
「今日のキラ君」
「ひるなかの流星」
「ReLIFE」
「サクラダリセット」
+
「私たちの少女時代」
「兄に愛されすぎて困ってます」
「ナラタージュ」
「先生!」
「君の膵臓を食べたい」
(文:村松健太郎)
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