『ラ・ラ・ランド』と『ブロードウェイ♪ブロードウェイ』は夢を追う人々の物語
(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.
『ラ・ラ・ランド』がアカデミー賞歴代最多タイ記録の14ノミネートを記録。先日行われたアメリカ製作者組合賞も受賞し、真の意味で“アカデミー賞最有力”となっています。
今回はロサンゼルスを舞台とした映画『ラ・ラ・ランド』と、ニューヨークを舞台にした映画『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』の2つを紹介して参ります。
ハリウッドを抱えるロサンゼルス、ブロードウェイを抱えるニューヨーク
(C)Vienna Waits Productions LLC.
『ラ・ラ・ランド』が今回映画批評家、映画ファン、そして映画業界の方々から大絶賛で迎えられている理由の1つに“ハリウッドを舞台にしたオリジナルミュージカル映画”であるという点が上げられます。
今までハリウッドでは数多くのミュージカル映画が制作されてきましたが、ブロードウェイで舞台として上演されたミュージカル映画の映画化が多く、また俗に言う”大作”になるとその比率は上がるのです。
ニューヨークを舞台にした映画は数多くありますが、それでもニューヨークはブロードウェイを抱える舞台の街。一方ロサンゼルスはハリウッドを抱える映画の街です。舞台と映画、真逆とまではいきませんが、ある程度対象的な街と言えるでしょう。
『ラ・ラ・ランド』はロサンゼルスで“映画”についてを描く。
『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』はニューヨークで“舞台”についてを描く。
この対象的な設定比較も面白いので、是非お楽しみください。
夢実現への舞台裏を描くという意味で共通項がある
(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.
『ラ・ラ・ランド』は自らの夢を実現させるためにロサンゼルスへやってきた2人の男女の物語。(そのうち女性のミアは映画女優を目指している)
『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』はブロードウェイミュージカル『コーラスライン』の舞台に立つためにオーディションを受ける若者たちを追ったドキュメンタリー映画で、ブロードウェイ・ミュージカルの『コーラスライン』自体が夢見る若者の話なので二重構造としても楽しめます。
“ロサンゼルスとニューヨーク”、“映画と舞台”、“フィクションとノンフィクション”という意味では対象的でありながら、“夢を追う”という意味では共通項があります。
また、どちらもなかなか夢の実現へのハードルが高いのも特徴。『ラ・ラ・ランド』では主人公ミアはオーディションに何度も落ち続けます。『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』では背が低くかったり、音痴だったり、ビジュアルが見合わなかったりと、コンプレックスとの戦いが描かれます。
決して映画や舞台に憧れがなくとも、“夢を追う人”、“夢を追っていた人”には突き刺さる2つの映画と言えるでしょう。
上記の設定こそ違えど、描かれる若者たちの熱量はどちらも熱いものがあるので2作合わせて鑑賞することで、みなさんのこれからの人生に何かプラスになるきっかけと出会えるかもしれません。
『ラ・ラ・ランド』は2月公開、『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』はDVD発売中
『ラ・ラ・ランド』の劇場公開は残念ながらまだで、2月24日より。
http://gaga.ne.jp/lalaland/
一方『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』は2008年の作品なのでDVD発売中です。
http://www.shochiku-home-enta.com/shop/item_detail?category_id=30739&item_id=218503
2作品は全くの別物で、制作スタッフも別ですので、別々にお楽しみ頂けます。
『ラ・ラ・ランド』をより楽しむために『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』も。
『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』をより楽しむために『ラ・ラ・ランド』も。
フィクションとノンフィクション、2つの側面から“夢を追う”人たちの熱きドラマを体験してみてください。
(文:柳下修平)
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