高橋一生の“イケメン度”を4つの観点から測ってみた
大河ドラマ『おんな城主 直虎』の第33回『嫌われ政次の一生』で最期を迎えた、小野政次。
「政次ロス」との声も絶えませんが、演じた高橋一生さん、そして最後の最期まで見届けた直虎・柴崎コウさんのお芝居は、これ以上ないラストだったのではないでしょうか。
大河ドラマをはじめ、1月期に放送された連続ドラマ『カルテット』(TBS)、映画『3月のライオン』、雑誌『an・an』、4月からはじまった『美しい日本に出会うたび』(BS-TBS、ナレーション)など、2017年はいろんな場所で一生さんにお会いしてきました。
めざましい活躍は言うまでもありません。10月からもドラマや映画、吹き替えなど出演作が立て続いており、またいろんな一生さんに会えそうです。
ところで、筆者はかなりの「イケメン好き」でして、それは純粋に顔面偏差値が高い人が好きという意味でもあるのですが、役者さんの魅力はそれに留まりませんよね。そこで、普段から、独自に設定している4つの観点でイケメン度合いを見極めています。
今回の「シネマズ女子部」ではこの4つ、1.顔面、2.ビジュアル、3.性格、4.特殊から、「俳優・高橋一生」に迫りたいと思います。
1.顔面…表情について
「がんめん」って!という感じですが、お芝居で見せる表情についてです。
まずは、やはり『おんな城主 直虎』の小野政次について書かずにはいられません。政次は感情を表には出さない内に秘めたタイプで、考えていることや感情が、表情で読める人ではありませんでした。一生さんご本人も、角度によって見え方が違う能面をイメージし、政次に対する印象は視聴者に委ねたとか。
だからこそ、最期の場面でニヤリとしたのは視聴者にとっても驚きだったのではないでしょうか。それに、あのシーンで「あぁーー、高橋一生!」と思った視聴者はいない気がしています。政次であり、政次でしかなくて、ひとりの人生が終わる瞬間でした。
それを裏付けるように、柴咲コウさんの目力も、龍潭寺の住職や僧を演じた小林薫さん、市原隼人さん、小松和重さんの表情も、役柄として生きているけれど、どこかご本人の気持ちが透けて見えるようでもある、神秘的で、政次への気持ちが滲みでた象徴的なシーンになっていました。
「歴史は苦手だわ」という方、「今回は観ていないのよ」という方、政次の一生(いっしょう)を知らなくても、第33回だけでも胸を打つ内容になっています。
それでも気が進まない方、45分は長いという方! 『5分で分かる「おんな城主 直虎」』をNHKがYouTubeで公開しています。この表情、見逃すことなかれ。
2.ビジュアル…全身、全体
顔も含めた、全身、全体についてです。「俳優・高橋一生」の<2>のポイントは、「情報(量)」だと筆者は考えています。
たとえば、高身長で細身のモデル体型だとか、顔と体のバランスが絶妙だとか、そういうものがあれば特筆すべきですが、その点では一生さんはごく普通。
けれども、髪型、髪色、表情、服装、立ち方、歩き方、姿勢といった部分を器用に操ることで、人生や背景、人柄、他の登場人物との関係性などの情報を補完しているように見ることができます。
それがよく表れていたのが、docomoの25周年ムービー「いつか、あたりまえになることを。」です。テレビCMとしても流れていますので、ご存知の方も多いかもしれませんが、これもYouTubeで観ることができます。
主人公の父を演じた一生さん。相手役は黒木華さんです。1992年から2017年の現在にいたるまでの25年間を、ほとんどワンカットごとに年数を重ねていくスピードで描いているのですが、視聴者をおいてきぼりにさせないのは、一生さんのさすがの技量とも言えそうです。
もちろん、時代に合わせた服を選び、時代の雰囲気を演出し、そう見えるように撮影した他の技術者の力でもあるのだと思いますが、それをすべて吸収して変換し、「情報」として違和感のないように提示してくれているのが、一生さんだと感じます。
そしてこのショートムービーに限ったことではなく、一生さんが出演する全ての作品に言えることですが、お相手の方がとっても魅力的に見える不思議。直虎での柴咲コウさんも、この黒木華さんも、もちろん他の作品でも、登場人物とのフィット感が素晴らしいと思うのです。そういう意味では、一生さんの<2>ビジュアルは総合力とも言えそうです。
3.性格…こだわり
性格といっても、実際のところはわかりません。でも、インタビューなど「高橋一生」から垣間見られるこだわりが、人間性を表すこともあるだろうという前提のもと紐解いてみました。
これはもう、筆者の感覚でしかなくてほとんど根拠がないのですが、「一生さん、おそろしいほどの忙しさだろうなあ」と思う一方で、観るほどに、観るたびに、「俳優・高橋一生」に磨きがかかっている気がしてならないのです。
この感覚のほんの少しの裏付けでしかないのですが、役柄ごとだけでなく、場面によっても意図的に見た目を変えることがあるそうです。
具体的には、短期的に体重を増減させたり(視聴者気づかないかもしれないのに!)、目の下のクマを作ったり(描けばいいのに!)すると語っていらっしゃいます。そもそも、「意図的に」できることがすごいんですけどね。
でもご本人は、「高橋一生としてのバイアスを省きたい」と、できる限り役作りの裏側は明かしたくないらしく、自分が納得できるようにやっているのだそうですが、それを踏まえてもここで紹介したかった部分です。
2016年1月期の月9『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』では、5年の歳月を表現する一つとして、髪色が金髪から黒髪に変わったことが話題になっていましたが、なんと1週間強の期間で体重を8キロも減量したのだとか。
1週間でそれほどの体重を落とす気概もなければ、努力もできない筆者が語るまでもないのですが、大変なんだろうなと思う一方で、「もっとやって!」と思う気持ちもあります(ん!?)。だって、なんか、こう、気の毒には感じないじゃないですか! もっと、もっと、作品の中にこそ存在する一生さんを観たいじゃないですか!
たくさんの作品に出演されている今だからこそ、磨きがかかっているように見えているのではなくて、その根底には一生さんの意図的で計画的な準備があり、演じることに納得しているからだと気付かされます。
4.特殊…プラスアルファ、その人だけの部分
最後は、渋沢さん、たけし、せんだ君、しげるさんらのお話。
「なんのこっちゃ!」な、このメンツ、一生さんは家のモノたちに名前をつけているらしいんです。渋沢さんはテーブル、たけしは車、せんだ君は洗濯機(ちょっとわかる)、しげるさんは植物(これもちょっとわかる)。
言いたいのは、この抜け感や可愛らしさは、お芝居からはまったく想像できないということ。この人からあのお芝居、と言うべきなのでしょうか。
「いつどこを切り取ってもイケメン」はかっこいいし、「瞬間的なイケメン」も「申し分のない顔面イケメン」にもクラっとするけれど、このギャップ、だからこそのお芝居には底知れない魅力を感じます。
高橋一生のイケメン度…「イケメンすぎた!」
まとめることはただ一つ、イケメン度を測った結果、「イケメンすぎた!」ということです。
しかし、恥ずかしながら筆者も一生さんのすべての出演作を鑑賞しているわけではありません。一生さんの子役時代から一緒に年月を重ねてきた方もいれば、最近の人気ぶりを受けて作品を鑑賞された方もいるでしょうし、いやこれからだ、という方もいることでしょう。
長いキャリアのなかで、数多くの作品に出演されてきたからこそ、高橋一生さんがいかに魅力的で、イケメンであるかは一人ひとりの受け取り方それぞれで良いと思うのです。
一生さんが政次に能面のイメージを重ねたように、一生さん自身も、どこかに能面を隠し持っていらっしゃるはず。観た作品によって、どんな角度で、どんな高橋一生さんに出会えるかがとっても楽しみです。
(文:kamito努)
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