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2018年01月11日

主人公に危機!? トンデモ展開に注目『特救指令ソルブレイン』【篠宮暁の特撮辞典・第54回】

主人公に危機!? トンデモ展開に注目『特救指令ソルブレイン』【篠宮暁の特撮辞典・第54回】

特救指令ソルブレイン VOL.1 [DVD]


■オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典

濃い“刑事ドラマ色” 考えさせられる作品


メタルヒーローシリーズ10作目にして、前作『特警ウインスペクター』に続く、レスキューポリスシリーズ2作目。

「ウインスペクター」で、敵を倒すことよりも人命を救うことが第一という新基軸のヒーローが生まれたわけですが、『特救指令ソルブレイン』ではその部分が更に加速することになります。

そして「ウインスペクター」よりも刑事ドラマ要素が濃くなったことで、救おうとするも救えない、犯人なのに同情してしまうなど、「正義とは?」という問題をこれでもかと突きつけられる、とても考えさせられる作品になっていました。

SFテイストの入った本作品ですが、放送から25年以上経った今、現実の世界で似たような事件が起こることもあり、驚愕してしまいます。

チーム体制の明確化


東京上空SOS



「ソルブレイン」では、「ウインスペクター」ではなかった試みがされています。

まずは巨大母艦の発進シーンと後ろから眺めるシーンは、作品の垣根を超えて、最も好きな特撮パートのひとつです。

「ソルブレイン」でも、それを堪能することができるのですが、「ソルブレイン」の巨大救助母艦ソリッドステイツ1は、他作品の巨大母艦とはひと味違います。

それは、操縦するのが主人公でなく、操縦専門のスタッフがいるということ。これにより、「ソルブレイン」というチーム体制が明確になり、組織の繋がりの強さや安心感を、視聴者も一緒に体感できていたんじゃないかなと思います。

他にも女性レスキューポリスヒーロー・ソルジャンヌの登場や、救助ロボ・ソルドーザーが変形する際のCGにはかなり驚きました。今みたらかなり荒いCGですが、僕が初めてCGを感じたのは、このソルドーザーが最初だったと思います。

前作の主人公が準レギュラーに…


帰って来たWSP(PART-Ⅰ)



いろいろ見どころはありますが、「ソルブレイン」の見所は何といってもウインスペクターの再登場です。ソルブレインは、ウインスペクターと世界観が繋がっています。

ウインスペクターがフランスへ異動になった後、新たに正木本部長が立ち上げたのがソルブレインでした。そこに、ある事件を追って日本に帰ってきたウインスペクターと協力する回があるのですが、これが激熱回なのです。改めてウインスペクターのかっこよさを確認できるのと、ストーリーがかなり良質で、非常に心打たれる話になっています。

英雄に罠をかけろ



そして、しばらくした後、再びウインスペクターの香川竜馬が登場するのですが、ファイヤーではなく新たなスーツ・ナイトファイヤーに身を包んで再登場します。前作の主人公がスーツを改めて準レギュラーになるなんて、こんなこと後にも先にもありません。かっこよすぎてソルブレインを完全に食ってしまっています。

この作品、見ない奴はマジ無礼ン!

この作品でも宮内洋さん、めちゃめちゃ活躍されてます。

(文:オジンオズボーン・篠宮暁)

※この記事は、WEBサイト「WB」にて以前連載していたものを、再編集したものです

以前の記事はこちらから

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】も連載中!

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