映画も美味しく!ラーメン映画大特集!


ラーメンが印象的に映える
エピソードの作品


ドラマの一エピソードとして、ラーメンが印象的に用いられている作品も数多く存在します。

最近では怪獣映画の傑作『シン・ゴジラ』(16)の劇中、首相臨時代理に指名されてしまった元農水相・里見佑介(平泉成)が、目の前にあるラーメンが延びてしまったことを嘆くくだりが挙げられるでしょう。




総理の器ではないものの里見さんが人情味ある好人物としての面を露にしてくれる名シーンで、かなり印象的だったこともあってか、何と後に「里見総理のラーメンどんぶり」なる商品まで売られることになりました!

ローマ帝国から現代日本にタイムスリップしてしまう浴場設計技師ルシウス(阿部寛)の不思議な冒険譚を描くコメディ・シリーズ第2弾『テルマエ・ロマエⅡ』(14)では、タイムスリップした温泉街にて初めてラーメンを食べて、あまりの美味さに感激してしまうルシウスに店主(懐かしや白木実!)が餃子をサービスしてくれるユニークなシーンがあります。
(確かにラーメンと餃子はセットだ! ちなみにルシウスは餃子を1個懐に入れて、ローマに持ち帰ろうともするのでした)




北野武監督のバイオレンス映画『アウトレイジ』(10)では、一転しておっかないエピソードが登場。麻薬の密売人であった中華料理屋の主人(マキタスポーツ)が、厨房で大友組の水野(椎名桔平)から菜箸を耳に突っ込まれ、相棒の安倍(森永健司)によって中華包丁で指を切り落とされ、おまけにその指が入ったタンメンが客に出されてしまう! 北野武=ビートたけしならではの残虐さとブラックユーモアを両立させた演出でした。




沖田修一監督の出世作『南極料理人』(09)では、南極観測基地内でインスタントラーメンが切れてしまって落ち込む隊員のために、主人公の“南極料理人”西村くん(堺雅人)があり合わせの材料で麺とスープを作り、お手製ラーメンを完成させてみんなに喜ばれるシーンも好もしいものがありました。




アニメーション映画では、新海誠監督の『君の名は。』(16)に出てくる高山ラーメンも印象的。




また宮崎駿監督『崖の上のポニョ』(08)でのインスタントラーメンの描写は、さすが食を美味しそうに描いたら右に出る者なし!のスタジオジブリの賜物でしたね。




個人的に一番印象に残っている映画の中のラーメン・エピソードは、山田洋次監督の『幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ』(77)です。




ここでは刑務所から出所したばかりの主人公(高倉健)が食堂に入ってまずビールを、続けてカツ丼とラーメンを注文します。シャバに出たばかりの喜びや戸惑いなどを食事で表現した名シーンで、高倉健は数日絶食してこのシーンの撮影に臨んだとのことです。

刑務所ということでは、所内の囚人らが今まで一番美味しかった料理の話をしながら正月のおせち料理争奪戦を繰り広げる土山しげる原作、前田哲監督『極道めし』(11)の中で、新入りのチンピラ主人公(永岡佑)が話すのは、恋人(木村文乃)が最後に作ってくれた丼の底に千切りキャベツを入れ、仕上げに焦がしネギ油を上から豪快にかけるインスタント塩ラーメンでした(一度やってみたいものです)。




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