映画も美味しく!ラーメン映画大特集!
小津映画の中の
ラーメン
さて、小津安二郎監督作品といえば“和”のイメージが強いのですが、実は意外なことに小津映画の中に日本そばやうどんが出てきたことはありません。
逆にラーメンはよく登場します。
古くは『一人息子』(36)から『お茶漬の味』(52)、『早春』(56)『東京暮色』(57)『彼岸花』(58)『秋日和』(60)、そして遺作となった『秋刀魚の味』(62)と、さまざまなシチュエーションでラーメンをネタにしながら登場人物が他愛なくもほのぼのとした会話を繰り広げていくのです。
(また小津監督がひいきにしていた実在の店で撮影されることも多かったようです)
実際の小津監督はそばなども好物だったようですが、自作にそういった和の要素を盛り込むことはなく、むしろラーメンやトンカツといった庶民的な料理(ケーキなどもよく出てきます)を意図的にアイテムとしながら日本の情緒を醸し出す術に長けていたのでした。
ちなみに監督個人は昔ながらの中華そばと、神奈川独自のサンマーメンも好んでいたとのことです。
……と、ここまで書き進めてきて、もうおなかが空いて辛抱我慢ならなくなってきたので、私はインスタントラーメンで空腹をしのぎたいと思います。
最近は大ヒットした韓国映画『パラサイト』(19)のジャージャーラーメン(チャパグリ)のレシピもネットにアップされていたりもするので、そういうのにチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。
(文:増當竜也)
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