映画コラム

REGULAR

2020年09月25日

東京ゲームショーと連動して見たい、ゲーム感覚バトルアクション映画2本!

東京ゲームショーと連動して見たい、ゲーム感覚バトルアクション映画2本!



一人称映像のみで描かれる
驚異の『ハードコア』




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ロシア&アメリカ合作映画『ハードコア』(16)は、もっとゲーム感覚たっぷり!

あたかもシューティング・ゲームを彷彿させる一人称の映像のみで描かれる画期的な体感型SFバイオレンス・アクション映画です。

事故で瀕死の重傷を負ったヘンリーが、見知らぬ研究室で目を覚ましました。

そこには妻と名乗る科学者の女性エステルがいて、彼女の尽力でヘンリーはサイボーグとして生き長らえることが可能となったのでした。

しかし、最後に彼に声帯を取り付けようとしたところに謎の組織が乱入し、エスエルがさらわれてしまいます。

彼女を救出するために、ヘンリーは超人的能力を駆使して決死の行動に打って出るのですが……!

本作はもう本編の99%以上が主人公の主観映像で構成されていて、見る側の感覚としては3DではないもののゴーグルをつけてのVRアクション・ゲームをやっているかのような錯覚に陥ること必至。

主人公の顔などはほとんど画面に登場することなく(最後の最後に一瞬だけぼんやり反射で映るショットあり)、また声帯手術を施す前の身体なので台詞を吐くこともなく、本当に自分が愛妻の救出ミッションを敢行しているかのような気分になります。

一人称の視点で貫かれた映画はこれまでにもなかったわkではありませんが、本作はその代表格として今後の基軸となること間違いなしの出来栄えです。

何よりもバトルシーンの臨場感はハンパなく、ただしその手のゲームなどが不慣れな人は映像酔いしてしまうかもしれませんので、ちょっと覚悟を決めるか、映画館ではなく自宅などでの配信鑑賞であれば、休み休み見るのも一つの手かもしれません。

監督はロシアのパンクバンド“バイティング・エルボーズ”のメンバーでもあるイリヤ・ナイシュラーで、これが映画監督デビュー作となりますが、なかなかのセンスの持ち主のようで、次回作も楽しみな御仁なのでした。

(文:増當竜也)

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