マーベル作品(MCU)フェーズ3 後半一覧&全5作品の魅力を徹底解説!

『キャプテン・マーベル』の魅力


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キャプテン・マーベル』はMCU作品初の女性ヒーロー単独映画となった一作。シリーズ通算21作目を数えながら、アベンジャーズの結成前となる90年代へと舞台を移し、宇宙規模で戦う新ヒーローの活躍と、スーパーヒーローチーム誕生の謎に迫った一作です。

ストーリー


過去の“記憶”を失い、その代償として強大な力を得た戦士ヴァース。彼女の過去に隠された“秘密”が、恐るべき戦いの引き金となってしまう。自在に姿を変える正体不明の敵に狙われ、孤独や不安に打ちのめされても、彼女は不屈の精神で何度も立ち上がる。果たして彼女は記憶を取り戻し、この戦いを終わらせることができるのか?そして、最後につかむ“衝撃の真実”とは…?



MCU史上初の女性ヒーロー映画爆誕


女性ヒーローがタイトルに冠したシリーズ前作『アントマン&ワスプ』に引き続き、本作では、ついにMCU初の女性ヒーローによる単独映画が誕生。

スピンオフドラマ『エージェント・カーター』や『ジェシカ・ジョーンズ』などでも描かれてきた女性ヒーローの活躍が、映画シリーズで実現されたことはMCUにとって大きな転機となりました。

ちなみに、『アベンジャーズ/エンドゲーム』でも、その影響を踏まえた名場面が誕生することになります。

異例のコンビ監督・アンナ・ボーデン&ライアン・フレック


本作では、MCU作品としては異色のコンビ監督・アンナ・ボーデンさんとライアン・フレックさんが就任。

学生時代から親交があり、仕事のパートナーとして映画制作を続けてきた2人のコンビネーションは本作でも見事に開花しています。
宇宙からやって来たヒーロー・キャプテン・マーベルと、秘密諜報機関S.H.I.E.L.D.に所属するエージェント・ニック・フューリーのバディもの的要素もある本作は、彼らだからこそ魅力的に描けた題材とも言えるのです。

彼らの過去作を確認すると、ドラッグ中毒の教師を描いた『ハーフネルソン』や、ギャンブルの沼にハマる男たちを描いた『ワイルド・ギャンブル』など、一見、マーベル映画とは程遠い題材ばかり。

しかし、一貫する「人間の泥臭さ」というテーマは本作でも描かれており、宇宙規模のスーパーヒーローというキャラクターを、しっかり地に足の着いた人物として描写することに成功しています。

サスペンス要素を織り交ぜた予想外のストーリー


本作は主人公の失われた記憶を巡るサスペンス作品でもあり、過去のMCU作品にはなかった新ジャンルを開拓した一作でもあります。

謎に包まれた彼女の正体や、その過去に隠された意外な真実。ヒーロー映画でありながらも先の読めない予想外の物語は、受け手を見事に翻弄していきます。

また、二転三転する人物の関係性や宇宙開発を想起させる要素など、冷戦後の90年代を反映した物語は秀逸。
MCU全作に携わってきたマーベル・スタジオの社長・ケヴィン・ファイギさんは過去のインタビューで、本作が『ターミネーター2』などに影響を受けたことも語っており、90年代アクション映画へのオマージュに溢れた一作と言えるのです。

描かれるアベンジャーズ結成前夜


MCU作品の中では、1940年代を描いた『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』に続いて、1990年代というシリーズの過去を紐解いていくことになった本作。

MCUの重要キャラクターであるS.H.I.E.L.D.の長官・ニック・フューリーが、なぜ、眼帯をはめることになったのか。そして、知られざるアベンジャーズの誕生秘話とは……。

さまざまな秘密が明かされる本作では、これまで登場したキャラクターたちの若き日を垣間見ることもできます。
『アベンジャーズ』以降、出番のなかったS.H.I.E.L.D.諜報員のフィル・コールソンや、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に登場したロナンコラスなど、ファンには嬉しい人物たちが集結。

また、劇中では、シリーズを追っている人には分かる"とあるキーアイテム"も登場し、単独作品として楽しめるのはもちろんながら、ファンにとっては嬉しいサプライズ要素にワクワクさせられる一作です。

配信ドラマにも繋がる物語


本作の存在は、今後公開が予定されているMCUの配信ドラマでも重要な意味合いを持つことが予想されています。

シークレット・インベージョン』(原題)では、本作に登場したスクラル人・タロスとニック・フューリーの出演が決定しており、独自の変装能力で地球に潜伏するスクラル人の暗躍が描かれる予定。

また、『ミズ・マーベル』(原題)では、キャプテン・マーベルに憧れるイスラム系女子高生ヒーローが主人公となる予定で、彼女は『キャプテン・マーベル』の続編に出演することが決定しています。

ちなみに、すでに配信されている『ワンダヴィジョン』でも本作から思わぬキャラクターが登場しており、今後のドラマシリーズを追いかける上で、本作の重要度は、さらに高まっていくことでしょう。


MCU初の女性ヒーロー映画でありながら、その秀逸な脚本も高く評価された本作。ヒーロー映画好きのみならず、サスペンス映画が好きな人にも観てほしいシリーズの新たな方向性を切り拓いた秀作です。

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