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家族のことを考えさせられた第5話だった。
今回、店に訪れたのは再婚をするという元常連客の館野と、妻が家出をして落ち込む脇田。
肉嫌いだった息子が突然、肉を進んで食べるようになったという館野の謎と、脇田の妻が家出をした理由を今回も三舟は見事に解き明かした。
一方、『パ・マル』は非常事態に。金子が恋人の転勤についていくことを理由に店を辞めたのだ。人手不足のところにオーナーの小倉がヘルプとして入るが、逆に高築の仕事を増やしてしまうばかり。小倉……その感じだとサラッと登場してサラッとなんでもこなしてしまうのかと思いきや、違ったのか……愛されキャラだな……。
また、高築は、三舟が店にとって大切な存在である金子を引き留めなかったことに怒っていた。おまけに、恋人にフラれて戻ってきた金子をあっさりと受け入れたことにも納得ができていないよう。
「所詮、従業員は従業員でしかない」
そんなふうに不信感を膨らませてしまう。
でも、実は三舟の行動は金子の幸せを一番に考えてのことだった。金子がいないことは店にとっては大きな痛手だ(確かに、彼女の働く姿は無駄がなく、見ていてとても気持ちがいい)。しかし、恋人と一緒にいるのが金子にとっての幸せだと思っていたから送り出した。そして、もしダメだったとしても何も言わずに迎え入れよう。それが三舟と志村が申し合わせていたことだった。『パ・マル』が金子の帰る場所であればいい。
家族とは、なんだろうか。夫婦に血の繋がりはない。他人同士だ。そんな2人が意思を確認し合い、家族になる約束をする。ならば、家族になれる可能性はいろんなところにあるのでは……ということを今回の第5話を観ていて思ってしまう。恋人と別れて戻ってきた金子にとって、『パ・マル』は間違いなく救いになっただろうし、三舟と志村は(もちろん高築も)金子には笑っていてほしい、と思ったはずだ。
脇田は自分を喜ばせたいという妻の気持ちを聞き流していて怒らせた。妻の気遣いに気づき、反省をしたときに2人に笑顔が戻った。
館野は知らないところで再婚相手と息子が秘密を持ち、2人は笑顔になっていた。そしてその秘密を知ったときに、館野も笑顔を共有することができた。
「人が仲良くなるには秘密を共有すること。そしてその秘密がなくなったときに本当の家族になるのかもしれない」そんなセリフがあったけれど、その人の「笑顔が見たい」「笑顔にしたい」という気持ちを持てたときもまた、家族への第一歩なのかもしれない。
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