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2021年07月23日

「お耳に合いましたら。」第3話レビュー:「飯テロ」でありつつ「好きテロ」ドラマ(※ストーリーネタバレあり)

「お耳に合いましたら。」第3話レビュー:「飯テロ」でありつつ「好きテロ」ドラマ(※ストーリーネタバレあり)



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テレビ東京が音楽ストリーミングサービス「Spotify」と共に、ポッドキャスト番組と連動させたオリジナルドラマ「お耳に合いましたら。」を2021年7月8日より放送する。

伊藤万理華演じる会社員の高村美園が、とあることをきっかけにポッドキャストを始め、人気のパーソナリティ目指して奮闘する物語。

本記事では、第3話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

「お耳に合いましたら。」第3話レビュー

壁越しに聞こえるシタールの音、漬物会社の俳句キャンペーン、「富士そば」のコロッケそば、ポッドキャストと「好き」を伝えること。

一見、何の脈絡もない事柄がより合わさって、ひとつの物語になったドラマ「お耳に合いましたら。」第3話「壁越しの関係」。

こよなく愛する「チェンめし」についてのポッドキャストを始めた高村美園(伊藤万理華)だが、引っ越してきたばかりの隣室から聞こえるシタールの音のせいで新しいポッドキャストを更新できずにいた。だけど、美園は困っているわけではなく、むしろシタールの音色が好きなのだという。ほかにも、時折聞こえてくる隣人の声や生活音に勝手にシンパシーを抱いていく美園。不思議な子。

隣人に「好き」だと伝えたい。だけど、伝えられない。そんなとき、美園が勤める漬物会社の俳句キャンペーンについての会議が行われる。効果に疑問を呈する社員に対して、猛然と反論する“音オタク”の佐々木(鈴木仁)。彼は大好きな投稿者に直接会いに行ってしまったのだという。いろいろアウトなのだが、佐々木の情熱に感動した美園は、隣人に直接会うことを決意する。佐々木の「好き」という情熱が美園に飛び火したのだ。

美園が手土産に選んだのは、「富士そば」のコロッケそば。24時間営業でBGMは演歌、サラリーマンたちが手早くそばを啜る「富士そば」は、美園のような女性ひとり客にはややハードルが高い。「富士そば」へのハードルの高さと、隣人への挨拶のハードルの高さと引っかけてあるのだろう。さらに、そばは食べどきが短い。持っていくと決めたら、すぐに実行しなければならない。「富士そば」の店員となったレジェンドパーソナリティのクリス・ペプラーも美園を後押ししてくれる。

結局、美園は隣人の高杉(濱田マリ)に、彼女が出すシタールの音が「好き」だと伝えることができた。ポッドキャストで自分の「好き」を伝えることと、隣人に「好き」と伝えることはとても親しい。他人の「好き」を肯定することで、シタールの音のような良いヴァイヴスが広がっていく。ここで美園の一句。

秘めし思い
蕎麦を通じて
壁越える

「飯テロ」ドラマでありながら、「好き」のパウダーをこっそり街に噴霧する「好きテロ」ドラマでもある「お耳に合いましたら。」来週も楽しみ。

(文:大山くまお)

「お耳に合いましたら。」第3話ストーリー



チェンメシ愛を語るポッドキャスト配信を始めた高村美園(伊藤万理華)。最近、隣の部屋から聞こえてくる不思議な音楽が心地よく、病みつきになってしまい配信ができないでいた。しかし、配信は続けたい気持ちもあるため、佐々木(鈴木仁)からアドバイスをもらい、配信をするときだけマットレスを壁に立て掛け防音対策を試みるが、勢い余って壁にぶつけてしまう!それ以降、静かになってしまった隣人。誤解を解きたい美園は…

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©「お耳に合いましたら。」製作委員会

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