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<ひきこもり先生>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】



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佐藤二朗が中学校の教師を演じる「ひきこもり先生」が2021年6月12日より放送開始となった。 本作で佐藤が演じるのは11年間のひきこもりを経験した後、公立中学の不登校生徒が集まるクラスの非常勤講師となる上嶋陽平。 cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

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もくじ

・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・「ひきこもり先生」作品情報

第1話ストーリー&レビュー

第1話ストーリー


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「はじまりの一歩」

上嶋陽平(佐藤二朗)は、客と話をしない、サービスもしないという一風変わった焼鳥屋の店主。そんな陽平が、市立中学校の非常勤講師を依頼される。不登校生徒を支援する学級の人手不足を解消するために、榊校長(高橋克典)が白羽の矢を立てたのだ。榊はスクールソーシャルワーカーの磯崎藍子(鈴木保奈美)とともに説得するが、陽平は固辞。しかし、不登校児・奈々(鈴木梨央)と出会い、関わるうちに少しずつ心を開いていく。

第1話レビュー



元暴走族の弁護士が主人公の「ドラゴン桜」、ケンカ最強の元ヤンキーが主人公の「GTO」、同じくケンカ最強でヤクザ一家のお嬢が主人公の「ごくせん」、メカに強いだけでなく身体能力も高い主人公の「3年A組 今から皆さんは、人質です」など、人気の教師ドラマの主人公は何らかのチート能力を持っていることが多い。

だけど、この「ひきこもり先生」の主人公、上嶋陽平(佐藤二朗)は何ひとつチート能力を持っていない。11年間のひきこもり生活から脱したばかりで、まだ心の傷をひきずっている状態。チート能力どころか、マイナス要素のほうが多い彼が、中学校の非常勤講師になり、不登校の子どもたちに向き合っていくという物語だ。

なんといっても佐藤二朗の説得力に尽きる。主人の陽平は、他人とまともにコミュニケーションもできないし、焼き鳥を焼いてもマズいし、好きな花だって枯らしてしまう。なにより、大切な娘をひきこもりによって捨ててしまったことが大きな心の傷になっている男。何もかも不器用な彼が、歩道橋から飛び降りて命を断とうとする少女に向かって、涙と鼻水を垂らしながらかける言葉は、

「生きよう、生きよう、生きよう、生きよう、生きよう……生きよう」

50歳の大人なのに含蓄も何もないし、どうしようもなくカッコ悪い。でも、だからこそ人の胸を打つ。陽平の取り柄といえば「生きる、ただそれだけ」。だけど、それがもっとも大切なことだって知っている。ひきこもりを経験したからこそ、わかることがある。そんな人物を、佐藤二朗は全身全霊で表現している。

陽平と不登校の少女・堀田奈々(鈴木梨央)が出会うきっかけになった楽曲はアイドルグループ、GANG PARADEのもの。奈々の部屋にはポスターも貼ってあった。偶然二人が口ずさんでいたのが「Close your eyes」。「朝の光浴びて目を覚ます いつも同じ状況さ」という歌い出しの歌詞は、まさにひきこもりのことを歌っているかのよう。

二人が心を通わせる場面で流れるのは「ブランニューパレード」。「何度も生き返るのです こう見えて苦労人なんです」という歌詞やサビの「僕らの青春 命がけさ 苦労も栄養 飛び出すぞ!」という部分が印象的。GANG PARADEはメンバーの何人かが引きこもり経験者だと告白している。シリアスなトーンのドラマだが(奈々の母親を演じた嘉門洋子のリアリティが凄まじかった)、どこかポップな印象があるのは、こうした挿入歌の効果もあるのだろう。

「誰だって、ひとつやふたつ、誰にも話せない過去ぐらいあるわよ。でもね、あなたは大人、私も大人。そういうの全部、過去のもの。子どもたちは今、苦しんでる。子どもたちは今、助けを求めてる。不登校の問題は、命の問題なの」

これはスクールカウンセラー・磯崎藍子(鈴木保奈美)が非常勤講師になるのをためらう陽平にかけた言葉。今、苦しんでいる大人だって大勢いることはわかった上で、大人は子どもを守ってやらなければいけないことを訴え、大人が子どもにしてやれることは何かと問いかけている。大人が子どもに「生きよう」と言うこと。これがドラマ全体を貫くテーマなんだと思う。

佐藤二朗は本作に関して、こんなことをツイートしていた。


第2話以降、陽平は本格的に子どもたちの問題に向きあっていく。苦しんでいる子どもを助けることは、彼自身を助けることでもある。どんな展開が待っているのだろうか。

※この記事は「ひきこもり先生」の各話を1つにまとめたものです。

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