<#コールドゲーム>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
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避難所第七支部は存続の危機に陥っていた。地熱発電で賄っている電力が不足し、全棟に行き渡らないとして、如月(中村俊介)は節電を呼びかける。黙って従う者、あわてて内緒の電気器具を隠す者など、人々が様々な反応を見せる中、祥子(羽田美智子)は「何か起こる予感…」とつぶやく。
ある夜、発電機がまさかの故障! 避難所は気温が急激に下がり、このままでは全員凍死必至の大ピンチ。そんな中、祥子ら木村家の面々はある意外な行動に出る。
第2話のレビュー
第2話にして、避難所の発電機が故障する絶体絶命のピンチ。つくづく過酷なドラマである。このまま凍死するしかないのか…というときに、「こんなところで凍え死ぬより、今やるべきことをするの!」と立ち上がったのが祥子。
やはり彼女は生きることへの思いが人一倍強いようだ。普通ならあきらめてしまうところを何かできることをしようとするこの強い精神力と勇気。その姿を見てこれこそがサバイバルに必要なものなんじゃないか…と思えてきた。
他の家族3人も立ち上がり、彼らは発電室で修理をはじめる。ただ、さすがに度胸だけで解決はできず、修理は行き詰ってしまう。
そこに思わぬ助けが登場。乗り込んできたのは保健室の医師。実は彼は医者ではなく、その正体は電気工事屋。凍えて死にそうな病人に注射ができず、替わりに「今やるべきことをする」と気がついた彼が修理して、おかげで避難所に無事電力が戻ってきた。
保健室のベッドで寝たいがため嘘をついていたという医者、もとい電気工事屋。いくらふかふかのマットレスで眠りたいからといって、診察してミスが何かあったら責任重大な医者になりすますってすごいな…と、その熱意に感心するやらあきれるやらだった。
ただ、この避難所で嘘つきなのは何も彼だけではない。偽装家族の木村家をはじめ、ベッド目当てに仮病を装って保健室に来る者しかり、節電が叫ばれる中で電気具を隠す者しかりで、多くの人が何かしら嘘をついている。なので、彼だけが強く責められるかといったら、それはちょっと違う気もしてしまうのだ。
実際、彼らの置かれている環境を見たら、嘘の一つもつかないとやっていけないよな…と思う。いいことではないけれど、ルールをバカ正直に守っていたら、たぶん居住スペースも食べ物も電力も最低限しかもらえない。それを思うと、大変な状況を生き抜くため、ときに嘘も必要かもしれない…と考えさせられた。
そして、嘘をついた電気工事屋が支部長の如月たちに追放されそうになったとき、またも威勢よく祥子が動いた。「家族」が優先される避難所で独り者の支部長が個室で暮らしているのは変な話、それをネタにみんなを焚きつけたらどうなるか…と脅しをかけて追放を止める。
祥子が電気工事屋の彼を庇ったのは、もしかすると如月が言っていたようなまた電気が壊れたときに修理屋がいたほうがいい…という計算もあったかもしれないけれど、それだけではないようにも感じられた。人知れず病人に注射をして救ってもいた彼女。したたかなだけではない、ピンチの際に立ち上がる勇気がある、そして、優しさや人情も持ちあわせた女性であることを信じたいなと思った。
ただ、この2話で祥子の正体がますますわからなくなったのも確か。医療の知識があり注射もできて、詐欺師になる前は看護師だったのか?という謎が出てきた。如月ともただならぬ縁がある様子。一体これまでどんな人生を送ってきたのだろうか?
一つわかっているのは、祥子が生きようとするのは別れた息子と再会するためだということ。
そして、今回ラストに彼女の息子かもしれない少年の姿が見えた。
祥子が望む息子との再会はいつかかなうのだろうか? 彼女のサバイバルゲームはまだまだ続くばかりだ。
※この記事は「#コールドゲーム」の各話を1つにまとめたものです。
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