<#コールドゲーム>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
→「#コールドゲーム」画像ギャラリーへ「お揃いですね、偽装家族の皆さん」
祥子(羽田美智子)ら木村家に拳銃を向ける如月(中村俊介)…因縁の2人、最後の対決の行方は?前科2犯の天才詐欺師・木村祥子が仕掛けたトリックをあなたは見破れるか?
そして、ついに避難所に政府の救助ヘリが降り立つ…救助される人数はごくわずか。選ばれるのは誰か?本物の絆で結ばれた偽装家族が迎える結末は…。
思わず初回から見返したくなる、怒涛の伏線回収とどんでん返しの連続!衝撃と感動の最終話!!
第8話のレビュー
怒涛の最終回。さまざまな謎が解け、意外な真実が明らかになった。
ついに全面対決する木村家と如月。如月のせいで大切な人たちが死に追いやられたと大輝は訴え、「最後なんだから教えてあげたら?」と如月に促す祥子。彼女の感じから何かたくらんでいるのが見てとれる。そして、如月は大輝の恋人の父親を騙したと自ら認めた。
この氷河期に自分を捕まえられるものはいない…と勝ち誇って大輝に銃を向ける如月。必死で庇う祥子に「君とはもう一度この世界で生きたかったのに…」と言うあたり、“ぬけぬけと”という言葉がここまでぴったりくる男もそうそういない。
ついに如月は拳銃の引き金を引く。しかし、まさかの空砲に終わり、「そこまでだ」と黒崎が叫んだ。
元刑事の黒崎は、実は氷河期になる前から如月の悪事を追っていたのだった。「騙したのか?」と怒る如月に、彼は「先ほどの自白、確かに聞き届けた」とICレコーダーを掲げ、如月の腕に手錠をはめる。
ここまで真意がつかめず視聴者をどうにもやきもきさせてきた黒崎だが、今回は「たとえ世界がどう変わろうが、自分の職務を全うする」「どんな世界になっても、犯罪は罰せられなければならない!」などかっこいいセリフ連発。思わず拍手を贈りたくなった。そして、抵抗する如月に大輝が飛び蹴りを喰らわせのもスカッとするダメ押し。ちなみに大輝役の結木滉星は、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』でパトレン1号演じた戦隊出身者。さすが元ヒーロー、ほれぼれするジャンプと蹴りっぷりだった。
その後、祥子は、如月の逮捕は自身と黒崎による計画だったことを明かす。祥子の正体を知った黒崎が協力を依頼し、二人は班長選挙のときから仕組んできたのだった。ちなみに男たちのクーデターも如月を追い詰める作戦の一環。こちら、ふたをあけてみれば暴力的被害のないハンガーストライキで、如月が懲罰室に入れられるとすぐに終了したようだった。
一件落着後、救助隊の詳細を聞いた祥子は救出する人選を「公平に選んでもらいましょう」と提案。避難所内に放送をかけ、自分の経歴や偽装家族のことを打ち明けつつ、戸籍や本名など正確な情報を申告するよう呼びかけるのだった。
そして、ついに政府の救出ヘリがやってくる。子どもや技術者を優先した第一次救出者8名に選ばれたのは、木村家の陽菜や祥子の息子・裕翔、そして、なんと隆もである。実は彼のもともとの職業は海洋研究所の研究員。新たな世界のために必要な人材だった。
救出メンバーが決まった後、旅立つ準備が始まる。息子に大量の食料をもたせる良子(缶詰はまたくすねたものだろうか…?)。離れるのを嫌がる陽菜と隆を励ます祥子と大輝。そして、陽菜が部屋を訪れたとき安らかな顔で眠りについていた椿。それぞれがさまざまな形で別れのときを迎えていた。
そんな中、祥子はまたも裏で動いていた。彼女は救助隊員に「小学生の子どもには母親が必要なのでは」と働きかけ、裕翔の養母を救出メンバーに加えさせる。
この祥子の行動、やはり…という感じだった。思い返せば彼女はいつもそう。これまで大輝や陽菜を守ってきたのと同じように、裕翔のために自分ができる最善のこと、養母と彼を一緒に行かせるという一番悲しい決断をした。
結局、裕翔の前で一度も母親と名乗らず、そっと見送ろうとする祥子。けれど、運命の神さまは少しだけ彼女の味方をしてくれた。「ママだよね?」と、裕翔のほうからやってきたのだ。
かつて祥子と暮らした部屋で冷蔵庫に貼っていたマグネットをまだ持っていた裕翔。そのうちの一つを「僕のこと忘れないように…」と祥子に託して彼は旅立つ。ほんの少しの時間だったが、親子が心を通い合わせる瞬間があって本当によかった。これで大丈夫。祥子も裕翔もお互いを忘れないで、いつかまた会うために生きていけるはずだ。
本作は今回がラスト。-45℃の氷河期というかなり突き抜けた設定のドラマだったが、主人公の祥子をはじめとする極寒を生きるたくましい人々は、ときに嘘をついたり他人を出し抜いたりする姿も含めてすがすがしく魅力的だった。生きるため、そして、大切なものを守るために必死な彼らからパワーをもらい、非常に楽しませてもらった。
第一弾の救出者を送り出した第七支部では、また忙しい日々が始まる。ようやく懲罰室から出された如月は、「俺と組まないか」と祥子に持ちかける。またもぬけぬけと…という感じだが、つまるところまだ祥子を好きで未練があるのかも…とも思えてきた。祥子はもちろん取り合わない。そして、新しい支部長を決めることになり、佐藤や卓、黒崎や小橋、如月までもが立候補する中、「面白くなってきたわね…」と微笑んで自分も手を挙げるのだった。
8回を終えたがコールドゲームはこれから。しぶとく生きる祥子たちの戦いはきっとまだまだ続くのだ。
(文:シネマズ編集部)
※この記事は「#コールドゲーム」の各話を1つにまとめたものです。
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