<#コールドゲーム>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
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氷河期を生き抜くため、偽装家族の木村家として第七支部で生活する祥子(羽田美智子)たちだが、避難所内にはある噂が流れ始める。この中に脱獄犯が素性を隠して潜んでいるというのだ。まさか自分たちが疑われているのか...びくびくし始める隆(やす)と陽菜(久間田琳加)だったが、大輝(結木滉星)が隣の教室の家族が怪しいことに気づく。
「まさか、彼らも...?」
不穏な空気が流れる中、騒ぎを鎮めるために如月(中村俊介)は怪しい人物を申告するよう情報提供を呼び掛ける箱を設置。包囲網が狭まる中、祥子はある行動に出る...。
第3話のレビュー
このドラマ、なぜか出てくる食べ物が妙に美味しそうに見える。1話のカップラーメンや板チョコ、2話の納豆、そして、3話ではじゃがいもカレー。深刻な食糧難を抱える避難所が舞台なのに、毎回ちょっとした飯テロ感がある。
と、そんな余談はさておき、避難所ではまたもトラブルの兆し。
第七支部は「家族」が優遇される場所。それだけに、木村家以外にも偽装家族はいるだろうな…と思っていたけれど、「献血」という名目で血液型から偽装家族がいるかどうか確かめる検査が始まり、両親と息子の3人家族・前田家が落ち着かなくなる。
ただし、ふたをあけてみたら、前田家の偽装は木村家とはまたちょっと違う話。実は息子の卓が実子ではなく養子で、卓にそれを知られたくない…というセンシティブな事情を抱えていたのだった。
息子に知られるくらいなら3人で死んだほうがまし…と避難所を出ようとする前田家の母・典子。しかし、そんな彼女に「子どもの命を守るのが親のつとめよ」と祥子は投げかける。さらに、祥子は裏で医者(本当は電気工事屋)の藤岡に検査結果を変えるよう頼み、実質前田家を危機から救った。
祥子の一連の行動からわかったのは、やはり彼女はちゃんと人情のある女性なのだ…ということ。前田家を助けて何かメリットがあるわけでもないのに手をさしのべた。それは、彼女もまた息子をもつ母親で、典子の心情を理解したからだと思う。「嘘ばかりの世界だとしても、親の愛には嘘はないから」と語った彼女。詐欺師で嘘つきだけれど、心の奥にはしっかりと家族を信じる優しさや愛情が存在している。今回そう確信した。
そして、そんな祥子と対照的に「親だって、実の子だからかわいいってわけじゃないし」と家族を否定するかのような思いを吐露したのが、木村家の長女・陽菜。
当初から妙に冷めて何かと頑な様子が見られた彼女。今回卓に対して「(自分を見るのは)気持ち悪いからやめて」ときつい言葉を放ち、さらには「あんたの親が甘やかすのは、実の子じゃないから気がねしてる」と彼の不安を煽る。
陽菜の言葉がきっかけで、前田家では卓が怒って親に物を投げつける騒ぎになってしまう。なので、さすがにこれは過酷な環境でストレスがたまっているとはいえ、陽菜に配慮がなさすぎるのでは…と感じた。
ただ、どうやら陽菜は陽菜で心に傷を抱えているらしい。回想シーンで母親らしき女性から目を背けられていた彼女。察するに親から見捨てられたのだろうか。だとしたら、卓への仕打ちは決してほめられないけれど、家族を信じられない心情は理解できる。日ごろ父親役の隆に何かと突っかかるのも、本当の親に顧みられなかった分、偽装の父に八つ当たりして甘えてるのかな…とその胸のうちがようやく見えた気がした。
今回は、「避難所に脱獄犯がいる」と噂がたつトラブルもあった。ただ、これについては清掃員のふりをして実は警察だった男・黒崎が、1人部屋の老女・椿に殺人(ただし正当防衛)の前科があるのを明らかにして、ひとまず収まった。
ただ、この黒崎、ホルンの中にピストルを隠していて、まだ秘密があるような気がする。ただならぬ目的のためにこの避難所にやってきたのだろうか。そして、ラストに「国木田留美さん」と祥子の本名らしき名前を口にした支部長・如月の動向も気になる。
謎が増えていくばかりだが、サバイバルゲームはようやく3回を回ったところ。すべてが明らかになるまでまだまだ先は長そうだ。
※この記事は「#コールドゲーム」の各話を1つにまとめたものです。
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