2021年08月12日

『ドント・ブリーズ2』| まさかの続編は予想の斜め上か?はたまた定石か?

『ドント・ブリーズ2』| まさかの続編は予想の斜め上か?はたまた定石か?



2016年にサム・ライミ監督がプロデュースした新鋭監督のオリジナル・ホラー映画が世界的にスマッシュヒットを飛ばしました。

それが『ドント・ブリーズ』(Don’t Breathe)

荒廃したデトロイトのゴーストタウンの一角にある独居老人の家に強盗に入った不良が体験する身も凍る、まさにドント・ブリーズ=息もつけない恐怖を描き出した本作は、サム・ライミの審美眼と、新鋭監督のフェデ・アルバレスを名を世界にとどろかせました。

その『ドント・ブリーズ』の続編、『ドント・ブリーズ2』がついに2021年8月13日に公開となります。

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『ドント・ブリーズ』とは?

シリーズ1作目となる『ドント・ブリーズ』。



アメリカ大統領占拠でも話題になったラストベルト(=さびついた工業地帯)の一角のデトロイトのゴーストタウンが舞台。

小さな強盗を繰り返して、生計を立てる(?)不良の若者が、次の標的に選んだのは盲目の独居老人の家。

難なく侵入を果たし金品を物色しているところ、逆に家主の老人に襲い掛かられ、いつの間にか狩られる側に…。

この老人、盲目ではあるものの退役軍人で、超人的な聴覚と怪力、戦闘能力を持っている男だったのです。

予想の斜め上を行く『ドント・ブリーズ2』



リーアム・ニーソンの『96時間』シリーズやデンゼル・ワシントンの『イコライザー』シリーズのように“舐めてた相手が殺人マシーンでした”系の話はアクション映画ではよく見られるもので、今年 2021年も『Mr.ノーバディ』という秀作がありました。

これをホラー映画に持ってきたのが『ドント・ブリーズ』の製作チームの慧眼といえるでしょう。

このジャンルは殺人マシーンが殺人マシーンであることを明らかにして、暴れまわるところが肝なので、そこを活かすとしたら、むしろアクションよりホラーやスリラーの方が良かったのかもしれません。



アイデアを見事に活かし、一発、大きな花火を打ち上げた『ドント・ブリーズ』ですが、その続編にはしばらく時間がかかりました。

というのも、映画『ドント・ブリーズ』はかなり”完結感”の強い1作だったのです。

そんなこともあって、フェデ・アルバレスは今後もホラーやスリラーを撮っていくだろうなとは思えても、『ドント・ブリーズ』の話に”続き”を作るのはないのだろうなと思われていました。

まぁ、過去のホラー映画の歴史を見れば、ちょっと無理!!というようなところから強引に糸口を見つけ出して、続編が作られ、シリーズ化されるホラー映画は山のようにありましたが、『ドント・ブリーズ』はちょっと、その糸口を見つけることがかなり難しいのではと思われました。ましてや、監督作品だけでなく『THE JUON/呪怨』などのプロデュースでも知られるサム・ライミがGOサインを出す企画でなくてはいけないのでそのハードルはかなり高かったのと思われます。

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