映画『子供はわかってあげない』の上白石萌歌が宇宙一かわいい理由を語る
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2021年8月20日より、田島列島の同名マンガを原作とした映画『子供はわかってあげない』が全国公開される。本作で何より訴えておかなければならないのは、上白石萌歌が宇宙一かわいいことである。これは断言する。宇宙一かわいいのが上白石萌歌である。これは絶対的な真理だ。
上白石萌歌の何が具体的にかわいいのかと言えば、自称「アニヲタ」であることを卑下しつつも本当にアニメが大好きで、観ながら涙をしていたり、ファンの男の子と知り合って本当に嬉しそうだったり、かと思えば真剣な場面でクスクスと笑ってしまうクセがあったり、時には水泳に一生懸命になったり(もともと上白石萌歌は水泳が得意)、幼い少女に頑張って水泳を教えていたり、ていうか一挙一動がかわいい。上白石萌歌のボーイッシュな見た目と、それに相対するとぼけているようで、実は乙女な言動を隠せているようで隠せていないのもかわいい。なんだこのかわいい生き物。
さらに細田佳央太が演じる純朴な少年も全てにおいて好感しかない。上白石萌歌との「なんとか自分の意思を伝えようとするけどたどたどしい」やりとりはもはや天使たちのデュエットの域に達していた。「あ〜甘酢っぺー〜お前らかわいい〜もう一生観ていられる〜」と心から思えるし、終盤では元気玉よろしくこの世の全てのかわいさがこの2人に集結して観客にぶっ放されたような感動があった。
さらに言えば、豊川悦司もかわいい。作品によってはすっごく怖い役もこなす豊川悦司が、再会した(上白石萌歌演じる)娘に対して距離感をはかりつつも、なんとかコミュニケーションを取ろうとする様がめちゃくちゃキュート。見た目がイケおじなだけにかわいさのギャップの目立っている。原作にはなかった「娘に水泳を教わろうとする」様は若干変質者チックでもあるが、それでもヤバいかわいい(語彙力)とならざるを得ない。
もっと言えば、千葉雄大もかわいい。原作では見た目から完全に女性に見えるキャラだったが、筒井竜平プロデューサーは「そこで女優をキャスティングしてしまっては、あまりにこの映画の誠意がなくなるという話になった」と語っており、沖田修一監督は「特に女装もしないのにギリギリ女性に見えるように」という無理難題を千葉雄大にお願いしたそう。彼は、その期待に100%応えたと言えるのではないか。何気ない仕草が女性そのもの、それがあまりにナチュラルで、観た後は千葉雄大以外のキャスティングが全く思いつかないのだから。あと、細田佳央太が演じる弟とのボケとツッコミの漫才的やりとりもかわいい。
さらにさらに、劇中アニメもかわいい。「魔法左官少女バッファローKOTEKO」という、タイトルからして何それな、萌え萌えなオリジナルアニメが劇中で流れるのだが、これが(設定はぶっ飛んでいるが)ガチで作り込まれていて、上白石萌歌がアニメファンになる説得力とおかしみが同時に際立つ絶大な効果を与えている。これをオープニングの「家のリビングの長回し」シーンで丸ごと使ってしまうのも贅沢だし、声優も笑ってしまうほどに超豪華だ(調べれば声優陣はわかるが、個人的には知らずに観て驚いてほしい)。ちなみに、劇中のダンスは沖田修一監督が自ら振り付けを担当している。
キャラのかわいさばかりを先走って鼻息荒く紹介したが、物語も「少女が実の父に会いに行くひと夏の冒険」をみずみずしく描いた、とっても爽やかなものだ。『聲の形』や『サイダーのように言葉が湧き上がる』などの牛尾憲輔の劇伴も合間って、クスクス笑える登場人物同士のやりとりが心地よくてたまらない。これはぜひ、「空気感」も含めて劇場で堪能するべき一本だろう。
さらに、「マンガの実写映画化作品」という点においても最高峰のものが見れたことも嬉しい。何しろ、原作のとぼけたかわいいギャグおよび雰囲気と、基本「のほほん」とした笑いの場面が多い沖田修一監督の作家性との相性が抜群に良い。原作にあった、絵のプレゼントをした女の子が照れるあまり軒下で「ぐにゃぺた」となるかわいいシーンが変更されたのは残念だったりもしたが、それ以外は原作からの取捨選択やキャスティングなど、ほぼ100点満点の出来栄えだ。
そんなわけで、史上最強にかわいい上白石萌歌、細田佳央太、豊川悦司、千葉雄大、劇中アニメ、ついでに言えば他キャストの古舘寛治や斉藤由貴やきたろうや兵藤公美もかわいい、もはやかわいい人間しか存在しない、爽やかでクスクス笑える青春映画を期待する方すべてに、この『子供はわかってあげない』をおすすめしたい。ていうか、マジで登場人物みんなのかわいさに悶絶死してしまいかねないので(特にクライマックスでは)気を確かに持ってほしい。飛ぶぞ。
(文:ヒナタカ)
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