「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第6話レビュー:当事者だからこそ、見えるものがある(※ストーリーネタバレあり)
→「ハコヅメ~たたかう!交番女子」画像ギャラリーへ
【関連記事】「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第1話レビュー:「少しずつ警察官になっていけばいいよ」
【関連記事】「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第2話レビュー:他人と自分を比べないほうが幸せになれることを教えてくれるドラマ
【 関連記事】「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第3話レビュー:部下の才能を積極的に開花させる、理想的な指導者の在り方とは
【関連記事】「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第4話レビュー:理想の上司になりたかったら、このドラマをみよう
【関連記事】「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第5話レビュー:警察官女子の前途は明るいのか、暗いのか?
2021年7月7日にスタートした「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」。
戸田恵梨香演じる交番に飛ばされたワケありの元エース刑事と、永野芽郁演じる安定収入を求めて警察官になった新人の最強ペアが繰り広げる、リアルな交番エンターテインメントだ。
本記事では、その第6話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」第6話レビュー
山の中にチェーンソーを持った泥酔男が出没する状況にもびっくりしてしまうが、アイコンタクトひとつで危機を脱する藤&川合コンビにも驚いた。
すっかり息が合い、ペアらしくなってきている。川合自身もできることがひとつずつ増えてきた。似顔絵捜査官としても着実に実績を重ねていることからも、自信がついてきたように見える。
しかし、そんな時にこそ苦難は降ってくるものだ。交通事故により、外に投げ出され亡くなってしまった赤ちゃんを目撃してしまった川合。積み重ねてきた自信をすっかりなくしてしまい、しばらく休みをとって実家に帰るとまで言い出した。「川合が決めたことなら、そうしな」と積極的には止めない藤。その脳裏には、誰の顔が浮かんでいるのだろう。
ご遺体を初めて目にした時の、なんとも言葉にできない衝撃は忘れられない。筆者は過去に葬儀会社で働いていた経験があるため、人よりもご遺体を目にする機会は多かった。それにも関わらず、決して慣れるものではない。慣れてはいけないとも感じる。
駿河太郎演じる交通課の宮原が「それが普通だ、俺や聖子みたいなのがイカれてるんだ」と口にするが、その通りだと思ってしまう。慣れる人は慣れていくし、慣れない人はいつまでも慣れない。
だからと言って、慣れない人はその仕事に向いていない、ということにはならないと思う。作中で宮原も言っていたことだけれど、だからこそ人とは違う視点で物を見られるし、より危機感を持って仕事に向き合うこともできる。
当事者だからこそ見えるものがあるし、当事者だからこそ伝えられることがあるのだ。
赤ちゃんを助けられなかったと責任を感じる川合は、真面目で素直ゆえに、この経験をずっと忘れることはできないだろう。頭の中の光景がずっとこびりついて離れないだろう。シートベルトをしない、チャイルドシートをつけない運転者に対して、憤りが増していくに違いない。
でも、それでもいいんだ、だからこそ警察官として一人前になれるんだと、道を開いてくれる人がいる。何度も警察官としてやっていくことを諦めそうになった川合だからこそ、藤や伊賀崎の支えを得ながら、前に進んでいくのだろう。
「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」ストーリー
猛暑の中、休む間も無く働く藤(戸田恵梨香)と川合(永野芽郁)。刑事課の源(三浦翔平)と山田(山田裕貴)も不眠不休で飛び回り、署内の疲労はピークに。そこにタイミング悪く副署長・吉野(千原せいじ)の命令で全員参加のメンタルヘルス研修の招集がかかる。ストレスを解消するためのメンタルケアは、なぜかストレスフルに幕を開ける!
翌日。高齢ドライバーの免許更新手続きを対応した川合は、報われない交通課の仕事を悪く言っているところを、交通課一怖いと噂の宮原(駿河太郎)に聞かれてしまう。
川合は藤を急かし、逃げるように通報の対応へ。通報内容は、神社にチェーンソーを持った男が出没したというもの。源、山田も合流し、チェーンソー男の制圧ミッションが始まる……!
忙しく公務に奔走するうち、すっかり交番の仕事に慣れた川合は、似顔絵捜査でも活躍。尊敬する藤とも息が合い、ペアらしくなってきたことに喜びと自信を感じ始めていた。そんな矢先、藤と川合は交通事故の通報を受け現場へ。事故が大事に至らなかったとほっとする川合だが、藤は路上に転がったタオルケットに気づくと顔色を変える……!
ひよっこ警察官・川合にかつてない試練がのしかかろうとしていた……。
(文・北村有)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
(C)日本テレビ