アキラ100%こと大橋彰の映画初主演作『達人 THE MASTER』「皆様のご想像通り、プレッシャーはありました」
アキラ100%こと大橋彰の映画初主演作『達人 THE MASTER』「皆様のご想像通り、プレッシャーはありました」
自分が何者なのかを知ることができない怖さを、ずっと抱えている主人公
——映画の軸にあるテーマとして、キャラクターひとりひとりが抱えている「孤独」があるかと思います。そこで大橋さんは、達人はどんな人物だと捉えていらっしゃいますか?大橋:今までの生活にまつわることを全部忘れてしまうのって、よくよく考えてみれば、結構怖いことだなと思うんです。
自分が誰かもわからなければ、それこそ親も兄弟も友達も、恋人がいるのかどうかも、僕くらいの年齢だったら子供がいるかもどうかもわからない。一人でそういう状況になってしまったらと想像したら、とても恐ろしいことだと思うんですよね。
自分が何者なのかを知ることができない怖さ。それをずっと抱えている主人公なんだと思うんです。
この作品では、牧田家の屋敷で記憶喪失になる事件が起こります。そのままお屋敷に住まわせてもらえる状況になって、色々なドラマが起こっていくわけです。そんな中で人と話せる嬉しさ、自分以外の人とコミュニケーションを取れているっていう状況が、主人公・達人にとっては救いになっているはず。
自分が何者なのかもわからない恐怖心と、誰かもわからないけれど一緒にいてくれる人がいる安心感。このふたつが、達人の中に共存してるんだと思います。
——芸人としてはもちろんのこと、役者としても着実にステップアップされていますよね。これから「こういう役をやりたい!」といった希望があったら教えてください。
大橋:まず、そう言っていただけるのがうれしいですね。夢見ていた映画に出られるというのは、20歳くらいの自分からしたら夢のような話なので。
ひとまずは、いただけるお仕事をひとつずつ、着実にやらせてもらうことが大事だと思っています。なので「将来はこれをやりたいんです!」みたいな大きな野望は、持ってないっていうのが正直なところなんですよね。
でも、お笑いをやっていることもあって、観てくださる方が楽しめる作品作りが好きなんだなっていうのを、今回再確認しましたね。
ドラマや映画に出させてもらって「いつもと違うね!」と言ってもらえるのもうれしいですし、劇場に出てコントをやってみなさんに笑ってもらえるのもうれしいですし。
また、映画やドラマのコメディは真面目にやればやるほど、観てる人は面白いじゃないですか。役として追い込まれれば追い込まれるほど面白い、みたいな。いろいろな面白いパターンがあると思うので、ひとつでも多くの作品に携わって、面白さを追求していけたらうれしいですね。
(撮影/HITOMI KAMATA、取材・文/北村有)
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