「アンラッキーガール!」第1話レビュー:ツイてないけど不幸じゃない!アンラッキーな3人が元気をくれる(※ストーリーネタバレあり)
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「私たち、運が悪いだけだから」
福原遥・若月佑美・高梨臨の3人が主演の「アンラッキーガール!」が2021年10月7日より放送スタート。
とにかくツイてなさすぎる、“世界一不運”な3人のオンナたちが、次々とトラブルに巻き込まれながらも、幸せを掴もうと奮闘していくアンラッキーコメディ。不幸だけど前向きな3人の姿に注目だ。
脚本は、ドラマ「推しの王子様」(フジテレビ系)、ドラマ「おじさまと猫」(テレビ東京系)などの「大人のカフェ」の伊達さんと、ドラマ「極主夫道」(読売テレビ・日本テレビ系)、人気アニメ「クレヨンしんちゃん」(テレビ朝日系)などのモラル。完全オリジナル作品!
本記事では、第1話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「アンラッキーガール!」第1話レビュー
名前だけ見ればめちゃくちゃご利益がありそうな福良幸(福原遥)は、とにかくツイてない。朝の起床の時には本が落ち、その影響で掃除用具が倒れ、物干しが倒れ、しまいには本棚が倒れる。家の中で自然発生のピタゴラスイッチみたいなことが起こっていく。はたから見ている分にはちょっと楽しい。
さらに、勤務先である宝くじ売り場に行けば、お客さん用に置いてある虫眼鏡に太陽光が集まって、職場が燃えてしまう。これはもうツイてないとかのレベルじゃない。
そんな幸をはじめ、それぞれにツイてない女たちが喫茶店に続々と集まってくる。
朝っぱらから彼氏(板垣瑞生)と銀行強盗をするしないで揉めている朝倉香(若月佑美)は、男運をはじめとした対人運に恵まれない。
飲みの場で採用と言われたものの冗談だったと拒絶され、フリーターを脱出できない綾波樹(高梨臨)は仕事運に恵まれない。
彼女たちを見るなりツイてないことを言い当てた弁護士の指宿(生瀬勝久)。趣味で占いをするという彼は、3人のことを半ば強制的に占う。すると、三者三様にツイてないが、「仲間とともに協力すれば運が開ける」という結果に。
一旦は喫茶店で別れるも、ひょんなことからまた集合してしまう3人。幸が香に渡したくじ引きの券で、豪華な肉を当てたため、香の家に集まることになった。こんなことあるのかとちょっとワクワクした。
でもこの3人、やっぱりツイてないから、カップ麺を食べようとすれば激辛パウダーが入っている袋を破り損ね、同時にそこら中にまき散らしてしまう。「部屋を汚してごめんね」とすら言わない感じが、なんだかもう最高だった。変な出会い方だからこその、気の置けない感じ。
しかも、この家にまさかの銀行強盗が隠れている緊急事態まで発生してしまう。しかも、相手はナイフを持っている。部屋の隅のほうに逃げることしかできない3人だったが、クーラーから垂れる水滴に驚いた強盗は激辛パウダーのついた手で目元を触ってしまい、勝手に苦しみはじめる。「今だー!」という幸の震える声を合図に、強盗を捕まえることに成功した。その強盗の荷物の中からは、大量のお金が出てきて…。
ツイていないからこそ、常人では経験できないような体験ばかり繰り返す3人を見ていると元気が出る。
印象的だったのは「私の不運で別の誰かがラッキーになってる」という幸の言葉。実際、朝のゴミ捨て場で幸が盛大に転んだことで、道路に走り出ようとしていた少年の足が止まり、事故を未然に防げたようなシーンが流れる。そうして彼女は「誰かのものを奪っちゃうよりはいい」「ツイてないけど不幸じゃない」と続けた。
後天的にそう考えるようになっただけだったとしても、この発想の転換ができている幸は、もしかしてすごく幸せなんじゃないかと思った。不運は必ずしも不幸ではなく、不運の中にもきっとラッキーの種はあるのだ。
強盗が持っていた1億円の行方とともに、3人のツイてない日々に注目したい。
「アンラッキーガール!」1話のストーリー
くじ売り場で働く福良幸(福原遥)は、金運をはじめあらゆることに運がない女性。
ある朝、幸が起きると、偶然に偶然が重なって部屋がめちゃくちゃに。さらには、ゴミを捨てに行けばゴミの山に頭からツッコんでしまう。いつも通り、朝から不運続きの幸は、出勤前に喫茶店「蓮」に入った。
そこには、幸と同じように不運に見舞われてばかりいる2人の女性が来ていた。仕事運がなく無職の綾波樹(高梨臨)は、仕事を紹介してくれると約束した男性・吉田に相談するが、期待外れに終わる。男運がない朝倉香(若月佑美)は、元バンドマンの恋人・桜田卓海(板垣瑞生)があまりにもだらしなく、悩んでいた。
金に困った卓海は、銀行強盗をすると言い出す。香は、彼に別れ話を切り出すのだった。香と卓海の会話を聞いていた樹は卓海にいら立ち、口を挟む。香と卓海、樹は口論になってしまう。幸は、その一部始終を見ていた。
幸のくじ売場に、有り金をすべて出して「買えるだけください」という客が来る。その客は、香だった。幸は「やめたほうがいいですよ」と止める。その時、くじ売り場に火の手が上がり、燃え始める。そこに、樹もやってくる。火の勢いは増し、幸たちはパニックに陥る。
ついていない3人は、再び「蓮」にやってくる。落ち込む3人の前に、弁護士の指宿恵徳(生瀬勝久)が現れる。趣味で占いをやっているという指宿は、3人が並外れて運がない人間だと気付いていた。
指宿が3人を占うと案の定、結果はさんざん。そんな中、店のテレビから銀行強盗のニュースが流れてくる。被害総額は1億円で、犯人は逃走中だという。香は、卓海がやったのではないかと心配になる。指宿は、絶望的な運のなさではあるが3人で協力すれば道は開けるかもしれないとアドバイスする。3人は、それぞれ不安な気持ちを抱きながら解散する。
その帰り道、幸はバッグをひったくられてしまう。幸は、必死に追いかけてひったくり犯を捕まえる。ひったくり犯のヘルメットを取ると、その男は驚きの人物で…!
その後、ひったくり犯とやり合い、泥まみれになる幸。さらなるトラブルが続出し、幸は不運の嵐に見舞われる。その後、幸は香と樹と再び出会うことに。運のない3人が揃い、怒涛の不運が彼女たちを襲っていく…はたして、3人は乗り越え、幸せを掴み取ることができるのか――!?
(文:あまのさき)
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