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2021年11月13日

「和田家の男たち」第4話レビュー:ドラマを引っ張る“ワダカン”の存在感(※ストーリーネタバレあり)

「和田家の男たち」第4話レビュー:ドラマを引っ張る“ワダカン”の存在感(※ストーリーネタバレあり)




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相葉雅紀、3年ぶりの連ドラ主演!「和田家の男たち」が2021年10月7日より放送スタート。

コロナ禍で失業した主人公が、ひょんなことから疎遠になっていた父・祖父と男3人で暮らすことになる。この家を覗けば“令和の日本”が見えてくる!?

息子・相葉雅紀 《ネットニュース記者》父・佐々木蔵之介 《TV局報道マン》祖父・段田安則 《新聞記者》大石静が描く、マスコミ三世代男だらけの異色ホームドラマ!

本記事では、第4話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

「和田家の男たち」第4話レビュー


「取り戻せないことのために足掻いて躓いてはならない」

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かなりシリアスな展開だった前回の第3話。いよいよ和田家にも危機が……?!と一瞬身構えたが、さすがは緩急の具合がいいドラマ。第4話はほっこりできた。

第4話の主人公は優(相葉雅紀)ではなく、祖父の寛(段田安則)だったように思える。

優や寛に忍び寄っていたのは清宮一族の魔の手……ではなく、寛と付き合っていた女性・冬木亜蓮(草刈民代)だった。

復縁したいと願う亜蓮に対して「覆水盆に返らず」の姿勢をなんとか貫き通した寛。未練たっぷりなのは見え見えだが、男としての筋を通すらしい。そりゃ芯が通っている人間はカッコ良いけど、時には素直になることもまたカッコ良いと思う。素直になれよ寛……。

一方で「パズとぴ」の記事が思うように書けない優のもとへ、編集部の三ツ村翔星(正門良規)と志麻さと美(石川恋)がやってくる。毎話、印象的な服装で目を引く三ツ村……今回も派手な格好をしていて、気がついたら毎回楽しみにしている自分がいる……。(それにしてもサラリと着こなせるのがすごい)

寛が酔っ払って割ってしまったグラスの破片で秀平(佐々木蔵之介)が怪我をしてもどこ吹く風といった表情。いつも通りの寛だ。

また次の女性とお付き合いするのかと思いきや、なんと寛は優に対して冬木亜蓮との復縁を手伝ってほしいというのだ。寛いわく、「歳を重ねることは失うこと」らしい。歳を重ねてどんどん周りのものを失うと考えてしまったら、どうしようもなく亜蓮を取り戻したくなったそう。

両思いでもこんなにお互いの思いが噛み合わない状態が続くと、さすがに成功しないのでは……と思ってしまったが、優が亜蓮を連れ出した先に寛がスタンバイして想いを伝えるという、ベッタベタな展開を経てついにプロポーズ成功! おめでたい!
2人を邪魔しないようにそっと場を離れる優の優しさも沁みる。

第4話、個人的“ワダカン”の名言が飛び出した。

「取り戻せないことのために足掻いて躓いてはならない」

母・りえ(小池栄子)の死について、そして父・秀平の行動について自分の気持ちに自信を持てなかった優への言葉だ。戸惑う優に対して、ありのままでいいと声をかけた。

優は優しい性格だが、やや頼りないような部分がある。一方で寛は頑固な部分もあるが、和田家を引っ張る存在でもある。実際、寛の発言から食卓が盛り上がることも多いのだ。初印象は「ただの頑固なおじいさん」だったが、今となってはすっかり和田家を引っ張るなくてはならない存在だ。

優も寛の言葉に納得したようだったし、やっと一安心……したいのは山々だが、第4話にも不安な空気は流れていた。

国土交通大臣の清宮恭介(高橋光臣)に対して秀平が自己紹介した際に、清宮は“和田”という名前に反応していた。そして何よりも清宮に対する秀平の眼光の鋭さが今後の展開を匂わせているように思える。

秀平はりえが事件にのめり込んでいたことを間近で見ていたからこそ、そして夫であるからこそ、一度抱えてしまった復讐心とも言える感情は消せないのだろう。だが、秀平がいま大切にするべき存在は目の前にいるはず……。

筆者が好きな作品のとあるシーンで「恨みつらみで動く人間の視野がどれだけ狭まってしまうのかよく知ってる」というセリフがある。(少し意訳)
まさに秀平の表情がそのものズバリで、正直いまは優よりも秀平のことが心配になってしまう。

そんな時に、少しでも和田家の食卓が癒しになっていたらいいなと思う。

「和田家の男たち」第4話のストーリー


「お母さんを死に追いやったのは清宮恭介(高橋光臣)とその父親だ」――父・秀平(佐々木蔵之介)からりえ(小池栄子)の死に関する新事実を聞かされた和田優(相葉雅紀)は、あまりの衝撃に動揺を隠せずにいた。ずっと知りたかったことを知ることができた一方で、「あまり突っ込みすぎると命の危険にさらされる」という秀平の言葉も重くのしかかる。寛(段田安則)からも、「容易に動くんじゃないぞ」と念を押され、ますます自分の身の危うさを自覚する優だった。

そんな気分だからか、『バズとぴ』の記事を書こうとしても思うようにネタも浮かばず…。会社に呼ばれた優は三ツ村翔星(正門良規)から新しいライターを紹介され、「頑張らないと居場所なくなりますよ」とはっぱをかけられてしまう。

気もそぞろに日々を過ごしながら、ふと気づくと誰かに尾行されているような気配を感じる優。朝食をとりながら、そのことを秀平と寛に打ち明けてみるものの、2人からは「そんなに怖がることはない」と諭されてしまう。しかし、優の代わりに買い物に出た寛も同じように尾行され…。やがて明らかになった怪しい影の正体は、驚くべき人物だった!

そんな中、なかなか原稿を上げてこない優を心配した三ツ村と志麻さと美(石川恋)が和田家にやってくる。寛も交え、酒を飲み始めた4人は次第に意気投合し…?

(文:谷口仁菜)

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