『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』の興奮をネタバレなしで語る!

■オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会


『仮面ライダー』が初めて放映された1971年。

ちょうど半世紀経った現在、2021年。

そして、さらに半世紀後の2071年という3つの時代が舞台となる今回の映画『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』。


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“100年にわたる壮大な物語”と銘打たれた今作の予告は、見た瞬間に相当興奮するものでした。加えて、かなり壮大かつ特撮ファンのハートをこれでもかと射抜いた、今年の夏映画『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』の次作ということもあり、期待がパンパンに膨らんだ中、公開初日に見てまいりました。

感想は「ライダーってこの角度からも描けるのか!」です。

まだ見られてない方も大勢いると思うので具体的なことは避けて書いていきますが、とにかく今作も最高だったことは間違いありません。

まさしく50周年記念作品にふさわしい作品。

長年続いてきたからこそ出せる、最高のアウトプット。


今作を見て思ったのは、50年ってとても長い時間だと頭ではわかっていたはずなのですが、実際のところピンときてなかったんだということがわかりました。

簡単に50年って口にしてしまってますが、当たり前の話、ホント無茶苦茶長い年月なんです。

そして50年前のヒーローが現代になってもアップデートされ続けて、しかもここ21年間はそれが毎週繰り返されてきている事実は、普通に考えたらあり得ないんです。

そんなヒーロー、世界中探してもいないんです。


50年がいかに長いか、簡単にではありますが50年前に何があったかを少しあげてみます。

・カップヌードル発売開始

・マクドナルド日本第1号店、銀座にオープン

・NHKの全番組カラー化

嘘みたいに古い。

今やすっかりスタンダードになってるものが、まだ産声をあげたばかり。

そして、戦後からたったの26年しか経ってない。

そんな時代に仮面ライダーは誕生したんです。

わかっていたけど、再確認しました。

この作品に1971年が組み込まれているわけですから、当然ノスタルジックな演出も入ってきます。
「スーパーヒーロー戦記」で扱われたメタフィクションの変化球と言いますか、逆メタフィクションと言いますか。

ノンフィクションにフィクションを与えてる部分があり、そこが「ビヨンド・ジェネレーションズ」の腰の部分だったりします。


この腰を支えているのが、古田新太さんと中尾明慶さんの名俳優のお二人。

100年にわたる時代の軸を支える百戦錬磨のお二人の演技には、感情をこれでもかと思いっきり揺さぶられました。

そしてそれに負けない『仮面ライダーリバイス』、『仮面ライダーセイバー』のキャスト陣。

特に、ジョージ狩崎役の濱尾ノリタカさんの芝居はお見事。


さらに既報の通り、今作には50年前に本郷猛を演じられた藤岡弘、さんのご子息、藤岡真威人さんがお父上と同じ本郷猛を演じられているんですが……ここはもう何も言いませんので劇場で見て思いっきり興奮してください。

ひたすら最高。

お芝居の舵を取るのは「リバイス」、「セイバー」共にパイロット監督を務められた柴﨑貴行監督。

ファンが見たいものを熟知されてるので、そのサービスも忘れず、かつ子供も興奮する画もきっちり入れ込み、ストーリーもズドンと一本筋を通す柴﨑監督に今回も唸らせていただきました。

脚本は「スーパーヒーロー戦記」に引き続き毛利亘宏さん。

毛利さんは作品と作品を掛け算してくれるセリフが本当に秀逸。

またお祭り映画になっても、キャラクターをブレさせず整合性を取る繊細なセリフと映画ならではのぶち込み系豪快セリフが僕は好きです。


初日は一人で鑑賞、そして昨日は我が息子と共に見ました。

この映画は特にだと思いますが、一人で見た時と息子と見た時の感じ方が違って、息子と見ると、なお良かったです。

息子は1号にシビれておりました。

本筋に触れずに少しモヤっとした文章になってしまい申し訳ありません。

ぜひ、この感覚を劇場で体験してみてください。

(文:篠宮暁)

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】

第236回:『仮面ライダーBLACK』2つの魅力と『仮面ライダーBLACK SUN』への期待を語る

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