『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』のここがよかった!ポイントを詳細に解説
『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』のここがよかった!ポイントを詳細に解説
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公開からもう10日ほど経った『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』。
前回は公開したばかりということもあり、ネタバレなしの感情だけで感想を書きましたが、今回はもう既に見られている方も多いと思いますので、もう少し内容に踏み込んで書いていきたいと思います。
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まずは、冒頭に描かれる悪魔に支配された2071年の世界。
荒廃した渋谷のスクランブル交差点で、奴隷となった人間が引っ張られてるのを見て、「あ、もうこの映画好き」となりました。
『仮面ライダージオウ』や他のSF作品でもそうなんですが、救いのない未来が描かれているのがかなり好きです。
そして、未来を救うために中尾明慶さん演じる百瀬龍之介が過去に飛ぶわけですが、この映画の一番の背骨は「精神体しか過去に行けない」という設定。
これによって古田新太さん演じる息子の秀夫と会うも、触れることができないという極エモ状態「こんなに近いのにすごい遠い」という構図が出来上がるわけです。
さらに後半、未来にある龍之介の本体を守るべく、現代から戦士たちが助けに行くという流れも自然になります。
当然ここにも精神体しか時代を越えることができないというルールが適用されるため、未来に行った戦士たちが変身出来ないという状況がスムーズにとお膳立てされ、その代わりにジョージ・狩崎が作ったクローンライダーと融合し、ライダー大戦勃発祭りとなるわけです。
この一連に何の矛盾もありません。
整合性とれまくり。
これにより、本編では絶対に見られない、バイスによるはっちゃけたRXだとか、さくらによるバルキリー、なでしこ、ポッピーという女性ライダーのリレーだとか、ユーリが最光のように輝くムテキゲーマーになるだとか、倫太郎が同じく青剣士のブレイドになって戦うシーンを見ることができたわけです。
そしてこの胸アツの未来のシーンを支えたのが、ジョージ・狩崎。
現代の狩ちゃんも最高なんですが、未来の狩ちゃんもかなり最高。
本編でもどこかで出てきてほしい。
濱尾さんが日本人離れしたパッキパキのお顔をされているからか、老人になった狩ちゃんもかっこいい。
そしてちゃんと老人に見える濱尾さんの演技もさすが。いやグレェイィト!
龍之介がショッカーの研究員だったという設定にも脱帽。
平成ライダーになってからは悪側の視点も掘り下げられるようになりましたが、ショッカーでそれをやってくれるとは。
これがいけるなら、戦闘員からの視点のショッカーもいつか描いてほしい。
あと眼帯をしてないゾル大佐が逆にリアルで怖かったです。
そして、そっからはこの映画の一番の見どころの一つでもある藤岡弘、さんのご子息である藤岡真威人さんが演じる本郷猛の活躍。
お父様とはまた違う現代風のバリバリイケメンな真威人さんなのに、ものすんごい本郷猛でした。
格好からも見てわかるように、後半のワイルドな本郷猛ではなく初期の、ライダーに改造されたての本郷猛。
変身ポーズの美しいこと。
名場面はたくさんあるんですが、僕があえて1位に挙げるとするなら変身後のジャンプからの着地のシーンです。
かっこ良すぎます。
「許さんぞ、ショッカー」からの素面アクションからの変身からの着地。
あのかっこよさは、柴﨑監督も絶対にこだわって撮られているはず。
変身でいうと、仮面ライダーセンチュリーへの変身も最高でした。
時代を越えて息子と会っても、恨まれていることにより変身不可。
恨む理由は約束の新幹線に乗れなかったこと。
後半、龍之介に「あの日あんたと一緒に新幹線に乗りたかったんだ」と感情を爆発させる秀夫。
その感情を父親らしく、しっかりと受け止める龍之介。
そこからの二人揃っての変身。
誤解を恐れずに言えば、ビジュアルのかっこよさは全然ないんです。
2人変身のかっこよさで言うと、『仮面ライダーW(ダブル)』翔太郎とフィリップの変身の方が何倍もかっこいい。
ですが、ここにくるまでのドラマがあまりにも丁寧に構築されているので、あのシーンが最高にかっこよく見えるんです。
想いが乗りまくってるからグッとくるんです。
古田新太さんと中尾明慶さん、誰がオファーしたんですか。
すごすぎました。
台詞がないところの無言の、余白のシーンを表情だけで伝えてたりして、それだけでも見に行く価値のある作品だなと思いました。
あとここ最近、またよく見るようになった横一列に並んで歩いてくるやつ。
『仮面ライダーセイバー』でもありましたし、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』でもあったんですが、あれ、やっぱりかっこいいですよね。
しかも、今回は背景がスカイベース。
スカイベースのデッキ部分に「リバイス」、「セイバー」の面々が揃うのは圧巻でした。
実際に飛んでいるはずもないのに、何故か感じる浮遊感。
個人的にスカイベースがかなり好きなので、今回のようにスカイベースをいろんな角度から映してもらえると、もう最高です。
スカイベース、プレバンで出ないかな。
(文:篠宮暁)
【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】
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