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2021年12月27日

「真犯人フラグ」特別編徹底考察:相良家は新興宗教ファミリー?凌介はすでに洗脳されていた説(※ネタバレあり)

「真犯人フラグ」特別編徹底考察:相良家は新興宗教ファミリー?凌介はすでに洗脳されていた説(※ネタバレあり)


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西島秀俊主演の新日曜ドラマ(日本テレビ系)「真犯人フラグ」が2021年10月10日(日)放送スタートした。

秋元康が企画及び原作、「あなたの番です」制作スタッフが手掛ける本作は、平凡なサラリーマンが家族の失踪を機に日本中の注目を集め、“真犯人フラグ”をたてられながらも、真実を追い求めていくノンストップの考察ミステリー。

本記事では、2021年12月26日放映の特別編をもとにcinemas PLUSのドラマライターが考察を重ねていく。

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「真犯人フラグ」特別編終了時点での考察



藤井(片桐仁)や久住(袴田吉彦)そして尾野ちゃん(奈緒)など、お馴染みの「あな番」メンバーがバー・至上の時に来店! 世間を騒がす「炊飯器失踪事件」について、やいのやいのと推理をする展開に。うまい具合に一話〜の振り返りになっていて、さすがの構成だと唸らざるを得ない。

ごくごく簡単に、要点を絞ってここまでの展開を振り返ってみよう。

相良家の失踪〜冷凍遺体&ローファー&サッカーボール

周知の通り、本ドラマ「真犯人フラグ」の軸を貫いているのは、西島秀俊演じる相良凌介の家族が一晩にして失踪してしまった事件である。

最初は悲劇の夫として世間の同情を買うも、失踪当日に友人たちとバーで飲んでいた事実が明るみに出るや、一転して「疑惑の夫」になってしまう凌介。亀田運輸でともに働く二宮(芳根京子)が親切心だけで家族の捜索を手伝ってくれる。が、それが仇となってか、彼女との不倫疑惑まで持ち上がる始末。

凌介宛に冷凍遺体が送られてきたり、相良家の新居土台に娘・光莉(原菜乃華)のローファーが埋められていたり、息子・篤斗(小林優仁)のサッカーボールが自宅へ蹴り込まれたり……。

挙げ句の果てに、光莉が監禁されている可能性の高い群馬の廃墟には、彼女のスマホや妻・真帆(宮沢りえ)の指輪が落ちているなど、次々ととんでもない出来事が巻き起こる。

峯村リエ演じる赤池は「小説家志望の旦那が、家族の遺品を埋めて回っている」という、YouTuber・ぷろびん(柄本時生)の旦那陰謀論を信じている様子。あれだけスマホをいじっていたら、そういった噂も目に入ってくるだろう。また姑にスマホを水没させられないか心配である(劇場版ネタです)。

ちなみに、その後の警察の調べにより、冷凍遺体は篤斗とは無関係で身柄は確定されていない。ローファーを埋めたのは女性の犯行、サッカーボールを蹴り入れたのは男性の犯行であることがわかっている。このことから、警察は女性&男性の共犯説を疑っているらしい。

怪しい女二強!菱田&小幡

一連の捜査上に浮かび上がっている「怪しい女二強」は、真帆のママ友・菱田朋子(桜井ユキ)と亀田運輸の名物クレーマー・小幡由実(香里奈)だ。

とにかく菱田は奇行が過ぎる。相良家に怪文書が連投されるようになり、心身を疲弊させた凌介をねぎらい励ますまでは「親切なご近所さん」として見ていられた。しかし、その後の行動がだんだんエスカレートしていく。

真帆と互いの家の合鍵を交換していたとして、凌介がいない間に勝手に自宅へ上がり込んで家事をしたり、頼んでもいない手料理を作ったり。

勝手にお風呂を沸かして「ゆず湯で〜〜す!」と言い出した時には、ドラマで見ている分には面白いけれど、実際にこんなことをされたら発狂モノだろうな……と凌介に同情した。

菱田の怪しさを倍増させている点として、菱田家自宅の押し入れに「何か」を隠しているらしい描写が定期的に出てくることも挙げられる。息子・キヨくんも相当に怯えており、学校にまで行けていない状況だ。この件には、サッカー教室のコーチである山田元哉(柿澤勇人)も絡んでいると思われる。

ここまで考えると、男女2人の共犯説だとしたら、菱田&山田コーチの共謀とみても良さそうだが……。怪しい女はもう1人いるのである。

そう、亀田運輸の名物クレーマー・小幡由実(通称・バタコ)だ!

物語の序盤こそ姿を表さず、二宮が受けるクレーム電話で名前と声だけが明らかになっている状態だったバタコ。「荷物を運ぶのが雑」「時間をかけないですぐに運んで」とよくあるクレームばかりだったが、とある日「かがやきの土」なる怪しげなものを二宮に送ってきた。その辺りから雲行きが怪しくなってくる。

どうやらバタコは新興宗教の信者らしい。踏切で凌介に接触した謎の男・充(前野朋哉)と接点があるようだったが、意見の食い違いがあったのか、彼を殺害してしまった。新興宗教の教祖に祈りを捧げながら「あと一人……」って言っていた様子、夢にみそうで怖い

バタコの言う「あと一人」は十中八九、凌介のことで間違いないだろう。凌介の遺影を祭壇に飾ってお経を流していたのも、包丁を研いでいたのも、真っ白な部屋でタッパー入りのハンバーグを手にしていたのも、バタコのはず。

だとしたら、バタコは凌介に強い恨みを抱いている。最初に凌介の元へ送られてきた冷凍遺体はバタコの子供で、10年前に光莉の受験問題で一悶着あったという面倒なママ友もバタコだと考えれば、一応の辻褄は合うだろう。

一方的に恨みを抱いたバタコが凌介に復讐しようとしている。充はそれを止めようとしたが、暴走した彼女をいなすことはできなかったようだ。

真帆の不倫疑惑と太田黒の策略

2人の女に気を取られているうちに、真帆&林(深水元基)の不倫疑惑まで浮上した。

10年以上前から顔見知りだった真帆と林。当時に行われた同窓会をきっかけに関係を持ったとされている。真帆がDNA鑑定に関する書類を取り寄せていたことから、もしかしたら篤斗は凌介との子供じゃない可能性まで出てきた。

警察の調べにより、林はなんらかの形で事件に関係しているとして、身柄を追われている状態。相良家の保険金に関して警察にリークしたのも彼であることがわかっている。篤斗のことを凌介に隠し通そうとして、真帆と林が手を組んだ線も捨てられない。

そして、これは瑣末なことだが、YouTuber・ぷろびんに情報提供していたSNSアカウント「アフロディーテの下僕」は、亀田運輸の太田黒部長(正名僕蔵)であることがわかった。嫌味なことを言いつつも、直接的に関与はしていないだろうと思っていただけに、裏でコソコソとこんなことをしているなんて……。元々ない人望がさらに地に落ちる音が聞こえてきそうである。

と、これまでの話を整理すると、考えられるのは以下の線か?

・菱田&山田コーチの共謀説
・真帆&林の共謀説
・バタコの単独説
・凌介の単独説

凌介の元へ帰ってきた篤斗から提供された、衝撃の事実。真帆を殺したのは凌介である可能性が浮上した。しかし、それが事実ならとんだサイコパスである。

篤斗の言葉を100%信じるなら、おそらく凌介は二重人格、もしくは新興宗教によって洗脳されているのだろう。もしくは真帆・篤斗・光莉は新興宗教に拉致監禁され、篤斗は洗脳された状態で帰された。「自分の父親が、自分の母親を殺した」と暗示をかけられて……。

真相は2022年に持ち越される。バタコ属する新興宗教が物語の主軸となりそうだが、果たして失踪事件の顛末はいかに。



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(文:北村有)

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