「妻、小学生になる。」第1話レビュー:もし、愛する人を失ったら…金曜の夜に大切な人を想いたくなる(※ストーリーネタバレあり)
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堤真一が主演するTBSの金曜ドラマ「妻、小学生になる。」が、2022年1月21日放送スタートした。
累計発行部数(紙+電子)が130万部を超える村田椰融(むらた・やゆう)の同名漫画を原作とする本作は、最愛の妻を亡くした男性が小学生に生まれ変わった妻と再会し、戸惑いながらも生きることに向き合っていくストーリー。主人公・新島圭介役はTBSドラマに16年ぶりの出演となる堤真一。他、圭介の妻・貴恵を石田ゆり子、圭介と貴恵の娘・麻衣を蒔田彩珠、貴恵の生まれ変わりである10歳の少女・白石万理華を毎田暖乃が演じる。
本記事では、その第1話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「妻、小学生になる。」第1話レビュー
10年前に亡くなった妻が、母が、ある日突然、小学生の姿になって戻ってきたら……。
そんな信じられないようなことが起こる「妻、小学生になる。」。
妻の貴恵を心から愛していた新島圭介。事故で貴恵が亡くなってから、生きる気力を失ってしまっていた。娘の麻衣も母が亡くなってから似たような状況だった。
そんなある日、小学生の女の子が家を訪ねてくる。
白石万理華、10歳小学4年生。10歳の誕生日目前に、自分が「新島貴恵」だと思い出す。娘と、夫がどうしているか気になるのは当然のこと。新島家を訪れると、時が止まったままの自宅に驚きを隠せない。
もちろん、万理華が貴恵であることなんて圭介も麻衣も信じない。反発もする。しかし、貴恵しか知らないことを知っている万理華。疑心暗鬼だった圭介たちだったがやがて「万理華=貴恵」だと確信を持ち……というのが1話である。
貴恵が生きていたころ、10年前の圭介と、今の圭介の差。
貴恵に向かって「僕の人生の主人公は君だ!」と言い切っていた圭介は、未だに貴恵が死んだことを受け入れられていなかった。前に進むこともできなかった。どうにか生きて、働き、麻衣を育てているだけ。自分が死んだほうがよかった、と思ったこともあっただろう。今も変わらず、好きで好きでたまらない。
そんな妻が、小学生という姿だけど、帰ってきたら……圭介の喜びようと言ったら想像に難くない。完全に舞い上がっている。なにせ、「君が18歳になったら結婚しよう!」と10歳の万理華に言うぐらいなのだから。
難しいのは、万理華が圭介たちのそばにずっといることが正解なのか? というところはある。万理華の体に貴恵の霊が乗り移った、というのなら、万理華の人生もあるのだから、貴恵の想いだけではどうにもならない。しかし、生まれ変わりとなると、貴恵は万理華で、万理華は貴恵であり……。ずっと一緒にいても問題なさそうだが、まあ、世間の目もある。万理華と圭介が抱き合うシーンでは、周りの小学生が一斉に防犯ブザーを鳴らす。そう、圭介が危険な人物に見えるのだ。
今後、圭介と万理華のことももちろんだが、麻衣の就職活動など、問題は多くありそうだ。でも、第1話はただただ、圭介と貴恵が自転車を2人乗りしているシーンが切なくて暖かくて、涙が止まらなくなった。最愛の夫と娘を置いていくことになった貴恵の心を想っても辛くなる。
それにしても、万理華役の毎田暖乃さんがすごい。貴恵というか、石田ゆり子さんにしか見えない。ドラマだと分かっているのに、万理華に貴恵が重なって、目を瞬かせてしまう……。
(文:ふくだりょうこ)
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