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2022年01月22日

「シジュウカラ」第3話レビュー:恋ではなく復讐?千秋の真意が明らかに(※ストーリーネタバレあり)

「シジュウカラ」第3話レビュー:恋ではなく復讐?千秋の真意が明らかに(※ストーリーネタバレあり)


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山口紗弥加主演のドラマ「シジュウカラ」が2022年1月7日深夜にスタートした。

坂井恵理原作、「JOUR」(双葉社)で連載中の同名漫画を実写化した本作は、漫画家の女性が、恋と仕事を通して自身の不確かな人生観と向き合っていくストーリー。人生のセカンドチャンスに戸惑いながらも生きる主人公・忍を山口紗弥加、忍と18歳差の恋に落ちる若きアシスタントを板垣李光人が演じる。

本記事では、第3話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「シジュウカラ」第3話レビュー



前回心を通わせた忍(山口紗弥加)と千秋(板垣李光人)。このまま恋に落ちていくのかと思っていたのだが……それを裏切る衝撃の展開となった。

千秋と彼の母・冬子(酒井若菜)が歩くのを目にした忍。二人が帰宅した家は、かつて忍が尾行して突き止めた夫・洋平(宮崎吐夢)の浮気現場。千秋は洋平の不倫相手の息子だったのだ。

もしや千秋は洋平の子? 恐ろしい疑いに忍は心をかきみだされていく。帰宅した洋平に「あんたの子なんでしょ?」と問いかけてしまうあたり(洋平には聞こえていなかった)、だいぶ精神のバランスを保てなくなっているようだ。

忍の見る目が変わったせいか、この3話の千秋は不思議と今までより子どもらしく見える。忍の息子・悠太(田代輝)とゲームしている姿は本当にまだ少年。そして、「橘くんが本当にお兄ちゃんだったらよかったのに」という悠太の言葉が忍を追い詰めていく。

また、コンビ二の前で偶然千秋と出会った忍は、千秋の友人らしき少女から「おばさんが恥ずかしいと思わないのかよ」と怒鳴られてしまう。漫画家の先生だと千秋から聞かされた少女はすぐ謝ったが、二人のやりとりを見た忍はいたたまれなくなり立ち去る。たて続けにきつい言葉を浴びている彼女がなんとも不憫だ。


その後、出版社のパーティに出席した忍は、浮気夫を追い詰めて別れたという漫画家と会う。さらに寄り道したカラオケ屋で店員として働くバツ一の友人とバッタリ。この彼女の「結婚て最強の生活保障だったわ」という言葉が突き刺さった。結婚とはそういうことでもある。浮気されて離婚したらスッキリするかもしれない。しかし、以降さらに厳しい人生が待ち受けている場合だってある。

 夜遅くなって忍が帰宅すると、千秋がやってきていた。そこで忍は思わず「橘くんの父親って私の夫?」と聞いてしまう。

忍の言葉を聞いた千秋は、「父親はちゃんといます」と大笑いしながら否定。安堵する忍だったが、そんな彼女の前で千秋はついに真意を明らかにする。他人の家庭を壊しておきながら普通に暮らしている洋平を見て、自分もこの家を壊してやろうと思ったという千秋。彼が仕掛けようとしていたのは、恋というよりむしろ復讐だった。

洋平の浮気を知りながらなぜ黙っていたのかと忍に問いかける千秋。「一番つらいの先生じゃないですか」「大人の都合にいつもいつも巻き込まれてきたんです……」と泣き崩れていく。自身の苦悩と洋平への怒り、そして、忍に対する情などが入り混じり、心がぐちゃぐちゃになっている姿が悲しい。

 千秋に近づく忍。すると後ろで物音がする。そこには洋平が立っていた。彼は「もう来なくていいから」とすげなく千秋に言い放つ。結局、忍も千秋が差し出した手を拒んで帰らせてしまう。

涙で顔をぬらしながら去っていった千秋。彼をあのように追いやってよかったのか。今後、忍、千秋、洋平の関係にさらなる暗雲がたちこめていきそうだ。


(文:田下愛)


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(C)「シジュウカラ」製作委員会

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