「シジュウカラ」第2話レビュー:アクアリウム(水族館)に佇む板垣李光人の美しさに吸い込まれる……(※ストーリーネタバレあり)
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山口紗弥加主演のドラマ「シジュウカラ」が2022年1月7日深夜にスタートした。
坂井恵理原作、「JOUR」(双葉社)で連載中の同名漫画を実写化した本作は、漫画家の女性が、恋と仕事を通して自身の不確かな人生観と向き合っていくストーリー。人生のセカンドチャンスに戸惑いながらも生きる主人公・忍を山口紗弥加、忍と18歳差の恋に落ちる若きアシスタントを板垣李光人が演じる。
本記事では、第1話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
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「シジュウカラ」第2話レビュー
一回り年上の夫と息子と暮らしている忍(山口紗弥加)。彼女の夫の洋平(宮崎吐夢)は決して悪い人間ではないと思うのだが、微妙にイラつかせるというか、何かとちょっとした地雷を踏んでくる感がある。
漫画を描き終えた忍に「最後に描けてよかったじゃん」
忍の年齢の話になったとき、「40の大台、受け入れられないんでしょう?」
洋平はたぶん何気なく口にした言葉。でも心ない言葉でもある。夫と暮らして日常的にこういう言葉を無数に浴びてきた忍は、たぶん無意識のところで心が傷つき続けている。
描き上げた新作が不評だった忍は、次回作として「18歳年下の美少年との不倫モノ」を編集者に提案。その取材に千秋(板垣李光人)を誘う。
二人が訪れたのは水族館。幻想的なアクアリウムに佇む千秋がなんとも美しい。ガラス越しに魚を見つめる透明感のある横顔に吸い込まれるように見とれてしまった。さながら海の国からやってきた人ならぬ美少年のよう。
千秋はこの2話でも絶妙なアプローチを繰り返す。水族館で忍の指に触れつつぎゅっと手を握る。仕事の最中に、笑顔で話していたかと思えば急に近づいて挑発的なそぶりを見せる。しかし、「何が……目的なの?」と忍がたずねると、「面白い漫画を作ることです。先生と」と言い残して去ってしまった。一体、どこまで忍を翻弄するのか。
しかし、日付変わって改めて綿貫家を訪れた千秋は、ある事実を知って驚く。
母子家庭で、「レアキャラ」の父が帰ったときだけかいがいしく働くという情緒不安定な母親のそばで暮らしていた千秋。幸せとは言い難いその少年時代を救ってくれたのが一編の漫画。実はその作品は他ならぬ忍のデビュー作だったのだ。
心の支えにしていた漫画の作者が忍だと知って、「先生の漫画がなかったら死んでました」と明かす千秋。何度も忍の漫画の中に逃げていた、だから、自分も漫画で誰かをここじゃないどこかに連れて行きたい、救いたいと思って描き始めた……と声を震わせる。
そんな千秋を見て忍も泣き出していく。千秋を思いやって泣けてきたのもあったかもしれないが、おそらく、彼女も救われたのだろう。もはや夫がくれることのない自身の仕事や作品に対する心のこもった言葉を彼がくれたのだから。
挑発的に忍に恋を仕掛けていた千秋。しかし、今回二人の間に尊いものが生まれた。出逢ったのは忍の漫画に導かれた運命だったのか……とすら思える。
「泣かないで」という言葉をかけ、思わず忍と唇を重ねた千秋。このまま彼らは許されない恋に踏み出してしまうのだろうか。
(文:田下愛)
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