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2022年01月29日

「真夜中にハロー!」第3話:裏主人公、加賀楓の“ジェラシー”エピソードに涙

「真夜中にハロー!」第3話:裏主人公、加賀楓の“ジェラシー”エピソードに涙



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「ハロー!プロジェクト」メンバーが出演してパフォーマンス披露、悩める現代人にエールを送るドラマ「真夜中にハロー!」が放送開始した。

本記事では、第3話でモーニング娘。'22の選抜メンバーによってパフォーマンスされたモーニング娘。「ジェラシー ジェラシー」のドラマならではのパフォーマンスや楽曲の良さに触れながら、ドラマとハロプロの魅力についてお伝えしたい。

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第3話の解説&感想

今回が、今まで放送の3話の中で共感する人が最も多そうなテーマで、ハロプロを知らない人にも歌詞がダイレクトに響いたんじゃないかと思う。そしてハロヲタにとっても、涙なしには観られないポイントがあって素晴らしかった。

朝の食事風景からスタート。マリコ(菊池桃子)がかけた楽曲は℃-uteの「ベーグルにハム&チーズ 」。まさかの℃-ute曲、そしてアルバム曲(シングルになっておらず、アルバムに収録されている曲)とは! 憎くて素晴らしい選曲だ。今は活動していないけど、ハロプロの歴史にとって大切なグループもこうして取り上げてもらえるのはうれしい。

そしてマリコとミサキ、2人の食べているジャムを塗ったトーストがおいしそうなこと……!夜中の0:30(※テレ東の放送時間)にはなかなか飯テロな光景だった。

今回宿泊しているのは、あやめ(高月彩良)。なんと食卓に並んでいたジャムの開発に関わっていて、今日新たに重要なポジションを任されることになりそうで、職場の近くのここに宿泊しているという。あやめの時間的に聴けなかったが、お祝いしなきゃ! と4曲のハッピーソングを持ってくるマリコ、さすが……。

あやめは今日、プロジェクトリーダーに指名されると思っていたが、実際に選ばれたのは後輩の七条(高石あかり)だった。2人ともあやめが選ばれると思っていたので、微妙な空気が流れる。ずっと面倒を見てきた後輩が選ばれてうれしい反面、追い抜かれたショックもあり、複雑な気持ちだ。今日こそ七条におめでとうを言おうと思うが、なかなか機会を見つけられない。

この後輩・七条がまた、できる子だしいい子なのだ。言葉遣いはやや独特のチャラい感じだけど、2時間かかる通勤の車内を有効活用して膨大な資料を仕上げたり、有休を取れば4連休になる日にいちはやく気付いて申請済みだったり、でも理由が親の結婚記念日だから一日運転手をするためだったり。自作のお弁当も仕切りを使わず、おかずでうまいこと仕切った和食。先輩のあやめを越して大役に任命されて絶対気まずいのに、自然に嫌味なく接するし今まであやめに育ててもらったおかげだと、真っ直ぐにお礼が言える。



七条がめちくちゃいい子だからこそ、素直に祝えない自分をより醜く感じてしまってつらいのかもしれない。このような状況、多少違えど誰しも経験があるんじゃないだろうか。嫉妬なんて、誰にも知られたくないだろう。特にあやめは、自分がプロジェクトリーダーになるかもしれない日、あえて普段着を着て出社した。期待してることを悟られたくなかったのだ。きっと落ち込んでいることも悟られたくなかったのに、七条のような真っ赤なトップスを着て出社し言葉遣いも真似、上司に呼び出されて謝られるという不本意な状況に。もう心がぐちゃぐちゃだった。

夜中の会社で1人、資料を作りつつプロジェクトリーダーの名前を一度自分の名前にしてみて、七条の名前に戻すのが切ない。気づくと横にはハローの扉が(このシチュエーション、ちょっとホラーで怖いと思ってしまった)。

気づくと楽屋で、モーニング娘。のメンバーがいた。

「ジェラシー ジェラシー」ドラマならではのパフォーマンス、よかったポイント



今回グッときたのは、加賀楓が自分のエピソードを語り、言葉にするシーンがあったことだ。本人も言っていたように、彼女はハロプロ研修生を約4年やり、20人もの同期や後輩のデビューを見送った末にモーニング娘。に加入した。

研修生を4年というのは、当時としてはかなり長かった。研修生になったからといって必ずデビューできるわけではない。またグループに加入しているメンバーと違って、辞める際に卒業イベントがあるわけでもなく事後報告で辞めたことが知らされるのみ。頑張っていたのに、人気があったのに研修終了となった子をハロヲタは何人も見送ってきた。あと1年踏ん張ってくれればデビューできたかもしれないのに……そんな子も何人もいた。

加賀楓は、先輩グループの帯同に選ばれる機会も多く、研修生ヲタでなくとも認識している人が多かったメンバーの1人だった。後輩の面倒を見る立場になり、4年目には「かえでぃーはデビューできるのだろうか」というような声もよく聞いた覚えがある。心が折れる瞬間も何度もあっただろう。その末に武道館で13期への加入が発表されたとき、ステージでこらえきれず涙を流した彼女の姿には、思わずもらい泣きしてしまった。

そんな彼女が今回の「悔しくて羨ましくて、めっちゃ嫉妬した」と言葉にしたシーンは、用意されたセリフといえどグッときた。20人に追い抜かれたことを話した際に、カメラが牧野真莉愛を映したのもまたよかった。加賀と牧野は研修生に同期で入ったが、先に牧野が12期としてデビューし、2年以上後に加賀が13期として加入することになった。手足の長さを生かしたダンスに定評がある彼女たちは、今は2人でダンスのソロパートを踊ることもあるし、2人ともハロプロダンス部に選抜されている。

それ以外にも加賀は2017年以降に名字の縁から、加賀温泉郷の観光大使を務めて写真集もたくさん出し、熱心なファンも多い。すべて、彼女が苦しい時期、諦めずに踏ん張ったからこその今である。



さらに生田衣梨奈が「えりなんて、パート合いの手しかなかったこともあるし」も、彼女のキャラ的にちょっと笑ってしまうものの、「そうだよね、そうだったよね」と思う。今はその時よりパートも多いし、Instagramの個人アカウントができてからは積極的に投稿しており、何度もバズったことがある。さらにさまざまな髪型やメイクなど、アイドルとして自分を魅力的に見せる努力を続けているし、コンサートでも美しいな、素敵だな……と思う瞬間が多い。さらに2011年1月2日のデビュー以来11年以上、多いときは年間100回以上あったコンサート・握手会などのイベントを今まで一度も休んだことがない鉄人だ。

石田亜佑美・野中美希を中心にあやめの至近距離でラップを歌うシーン、ハロヲタ的にはうらやましい限りだった……。あやめ自体は困惑していたが、演じている高月さんが「かっこいい」と言っていたという話を目にし、勝手にうれしい気持ちになった。もちろん2人も、コンプレックスや挫折を経験し、乗り越えてきている。

石田亜佑美の「がんばっていきまっしょい!」もよかった。
※モーニング娘。はコンサートの前などにメンバー全員で手を合わせ、こう言いながらかけ声をかける。



かなりハロヲタに寄った話をしてしまったが、今回はハロプロにもモーニング娘。に興味がなくても、曲のテーマや歌詞がわかりやすくて、ストレートに響く内容だったこともよかった。実際曲の途中で、あやめは泣きそうになりながら「何でこんなことするの」と言う。

それに対して「ぐちゃぐちゃになって前に進まなきゃ、何にも変えられない」という加賀の言葉に、ファンでなくても励まされた人は多いと思う。ショックを受けている自分や情けない自分を認めてぐちゃぐちゃになるのは、苦しいことだけど、そこを乗り越えたらもっと前に進むきっかけになるかもしれない。

歌詞にも「人間 脳なんてきっと多分ほとんどMade with Jealousy だからこそ 明日に向かう」とあるが、確かにそうなのだ。悔しいとか羨ましいという気持ちは、そのときは苦しいが、成長するきっかけにもなる。でも最中にいるとなかなかポジティブなことを考えられないもの。この歌詞を書けるつんく♂さん、やっぱりすごい……。

それに「モーニング娘。ってそういうグループだったな」とドラマを見て思った。デビュー当時、パート決めはバッチバチだった。仲が悪いわけではなくても、他のメンバーに負けたくない! という気持ちがすごくあるグループだったと思う。新曲が出るたび、パートや立ち位置は取り合うことになるし、この仲間だけど友達じゃない、仲はいいけどライバル同士でもあるこの感じ。悔しい思いをした人が踏ん張って、もっと魅力的に成長していくところこそがモーニング娘。やハロプロのいいところだなと思う。

彼女たちはプロだから表には出さないけど、嫉妬したり心がぐちゃぐちゃになったりすることもきっとあるだろう。通り過ぎた後にその話をサラッと話す瞬間はとてもかっこいいし、言わなかったとしてもかっこいいし、葛藤してる人だからこその魅力もあるし、挫折を乗り越えて輝くところは素敵だ。

「ぐちゃぐちゃになって、前に進んだ」あやめも素敵だった。七条に「あなたの背中を追いかけて、追い抜く」と宣言する。

今回パフォーマンスしたモーニング娘。メンバー7人



ドラマにはモーニング娘。から選抜された7人が出演した。もしメンバーの名前がわからないがドラマを見て気になる子がいたという方は、下記を参考に確認してほしい。

■生田 衣梨奈(9期・サブリーダー・髪色ピンク)
公式Instagram

■石田 亜佑美(10期・サブリーダー・髪の毛ストレート)
公式Instagram

■牧野 真莉愛(12期・一番背が高い・髪の右側に髪飾り)
公式Instagram

■野中 美希(12期・ポニーテール)
公式Instagram

■加賀 楓(13期・ショート)
公式Instagram

■北川 莉央(15期・セミロング・髪の左側に髪飾り)
公式ブログ

■山﨑 愛生(15期・ツインテール)
公式ブログ

今回のメイン曲:モーニング娘。「ジェラシー ジェラシー」



今回作中でパフォーマンスされた楽曲はモーニング娘。の「ジェラシー ジェラシー」。2017 年にリリースされたシングルで、今までパフォーマンスされた2曲にくらべると、比較的最近の曲だ。先ほども少し書いたが、嫉妬についてはっきりと言葉にしてしまう歌詞にも、アップテンポでエネルギッシュな曲にもびっくりしたし、これこそがつんく♂イズム、と言えるような曲だ。

作詞・作曲はつんく♂だが、Rapアレンジは2017年に若くして急逝したU.M.E.D.Y.。彼は「恋愛レボリューション21」や「シルバーの腕時計」など、名曲のラップを手掛けてきた人で、早すぎる死が残念でならない。

今回劇中で流れたその他の曲



冒頭で流れたのは「ベーグルにハム&チーズ」。好きな人との平凡だけど幸せな日々について歌ったかわいい曲だ。

マリコおすすめ「ハッピー」な4曲

マリコがおすすめしようとした4曲をご紹介する。

ハッピーサマーウェディング/モーニング娘。



世界一HAPPYな女の子/℃-ute 



アジアン セレブレイション/Berryz工房



超HAPPY SONG/Berryz工房×℃-ute(ベリキュー)

公式MVがなくて残念なのだが、ハロプロの歴史を作ってきた大切な2グループの曲が多くて胸熱。

次回(第4回)は田中真琴が登場



次回登場するのは、新入社員の乃々花(田中真琴)。希望ではない営業部に配属され戸惑い、仕事にもぜんぜん慣れない。この悩みをどのグループのどんな楽曲・パフォーマンスで解決するのか、今から楽しみだ!!

(文:ぐみ)

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