藤原さくらが語る「ファイトソング」の魅力。異性として魅かれるのは慎吾?春樹?
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現在放送中のTBSの火曜ドラマ「ファイトソング」。同作は夢破れたスポ根ヒロイン木皿花枝(清原果耶)と、一発屋ミュージシャン芦田春樹(間宮祥太朗)、万年片想いの一途な幼馴染・夏川慎吾(菊池風磨)の不器用な3人の恋と成長を描くラブコメディだ。
そんな同作で、花枝と慎吾と同じ児童養護施設「あさひ学園」で育った幼馴染で、密かに慎吾に思いを寄せる萩原凛を演じている藤原さくらにインタビュー。花枝を支え、慎吾の恋を応援する立場でありながら、慎吾に恋する一面を持つ凛という役をどのように捉えているのか…同作の魅力と合わせて、たっぷり語ってもらった。
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「デート服はキャッキャしながら決めました」
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――「ファイトソング」の反響は、どのように届いていますか?
藤原さくら(以下、藤原):私と同世代の方や、女性を中心に「かっこいい!」ってコメントをいただいています。凛ちゃんはサバサバとしたキャラクターでありながら、恋する乙女な一面、いじらしさを持ち合わせている、わかりやすい女の子なので共感していただけやすいんですかね。女性から応援してもらえるのは嬉しいです。
――特にTwitterで「凛ちゃん」がトレンド入りを果たした第3話は印象的でした。花枝と春樹の中華街デートを、慎吾と凛があとをつけるシーンで“あとをつける”という名目ではあるものの、しっかりとデート服をチョイスしちゃう姿が可愛らしかったです。
藤原:3話での凛は花枝に対しての姉貴的な一面が見えた一方、今までで1番恋する女の子感が出ていましたよね。
中華街でのシーンに関しては、衣装さんが「デートなので、凛ちゃんも可愛くしたいなと思っています。だから、ミニスカートでも良いですか?」って提案してくれて、あの服装になったんです。髪型や小物などを含めて、女性のスタッフさんが多いのでキャッキャしながら楽しく決めました。
恋も友情も大切にする凛というキャラクター
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――凛を演じる上でこだわっていることはありますか?
藤原:凛ちゃんは男勝りな話し方をする子なのですが、1話の撮影中に、で監督から「凛ちゃんの言う“ばーか”は“すーき”でお願いします」って言われたんですね。だから、強い言葉の裏には「好きで好きで仕方がない」という思いを込めるように意識しています。
――なるほど。それを聞くと、花枝にとってはお姉さんのように振る舞い、慎吾の恋を応援している一方で慎吾が好きな凛の立場が、より切ないものに感じます。
藤原:慎吾のことが好きなくせに、慎吾を応援しているという意味では切ないのですが、凛にとっては今の3人の関係性が何よりも大切なのかなとも解釈しています。慎吾と自分が結ばれたら良いわけではなくて、とにかく花枝のことも慎吾のことも大好きだから「幸せになってほしい」の気持ちが強いんですよね。
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あとは、花枝が慎吾のことを、ただ単に「家族のような存在。いいやつ」としか思っていないから、どちらの気持ちも両立できるのかなと思っています。切ない立場ではある一方「奪われるんじゃないか」という思考には及んでいないから、真っ直ぐ応援できるのかなって。
――もし藤原さん自身が、凛のような立場だったら恋と友情、どちらも両立することはできますか?
藤原:私だったら好きって言わないでしょうね。本当に友達って大事だなと日頃から思っているので、自分の仲の良い友達に置き換えて考えると、友達を失う方が何倍も嫌かもしれません。そもそも3人の関係を壊さないようにと思ったら、好きとかだけでなく、日常生活の中で感じたことさえもズバッとは言えないかもしれません。
「すごく魅力的」と語るのは慎吾?春樹?
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――本作は、花枝と、幼馴染の慎吾、そしてミュージシャン芦田春樹の三角関係が描かれています。SNS上の反響を見ていると、慎吾、春樹、どちらも同じくらい人気を集めている印象ですが、藤原さんが異性として惹かれるのは慎吾と春樹どちらでしょう?
藤原:芦田さんですね。これ、言って大丈夫ですか?(笑)
――てっきり慎吾かと思っていたので意外でした! なぜでしょう?
藤原:すみません(笑)。芦田さんってすごく不思議なキャラクターなんですよね。いわゆる正統派なモテ男、ドSな感じでくるのかと思いきや、こちらが見ていて「大丈夫?」と思ってしまうくらい、アワアワしている情けない一面があるじゃないですか。それなのに、中華街デートの時には、グっとリードするような一面もある。すごく良いですよね。
今までドラマを見ていてもなかなかいなかったキャラクターだし、日常でもいそうなようでいない…気になっちゃうキャラクター。あとは、私自身が音楽をやっているからというのもあると思うのですが、音楽をやっている人はかっこいいですよね。
注目ポイントは、恋の矢印がどう集結していくのか
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――いよいよ物語も折り返し時点ですが、今後の注目ポイントを教えてください。
藤原:この作品は、登場人物みんなが恋をしていて、矢印がいたるところに散りばめられていますが、その一方で、思いを寄せられている側は、みんな気づいていないのがおもしろいところです。だから、それぞれが思いを伝えるのか、気づくのか、どう終結していくのかは注目してほしいです。
――(笑)。いわゆる“脈なし”感が視聴者側にも伝わってきています。
藤原:そうなんですよ。現場でも「さすがに今のは気づくんじゃない?」と話題になることはあります。
実際、撮影が始まった当初、慎吾役の菊池さんが「この三角関係の中に、俺って入ってる?」と言っていたくらい花枝は慎吾に見向きもしていないし、揺らぐ感じがないですからね(笑)。
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――たしかに(笑)。そこは気になるポイントですね。最後に藤原さんが考える「ファイトソング」のおもしろさを教えてください。
藤原:それぞれが一生懸命生きていたら誰かの何かを阻む形になっているだけで、わかりやすい悪者が誰もいないところですかね。私たちの日常生活の中にもあるよなと感じます。上手くいくことばかりではないけど、答えは1つじゃなくて、どの形が1番幸せなのかということを考えさせられる。作品自体が、音楽の力を感じさせてくれるものなので、音楽をしている身としてはすごく嬉しいです。「一生懸命、一瞬一瞬を味わおう」という気持ちになる作品なので、ぜひご覧ください。
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(スタイリスト=伊藤信子/撮影=渡会春加/取材・文=於ありさ)
<衣装クレジット:ワンピース¥33,000(UNITED TOKYO|UNITED TOKYO 神宮前店 03-5962-6400)、シャツ¥44,000(soduk|customer@soduk.co.jp)、そのほかスタイリスト私物>
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