ドラマ「DIVE!!」第12話までのネタバレ感想:気持ちのいいドラマをありがとう!
テレビ東京毎週木曜の深夜ドラマ枠第6弾となる、「DIVE!!」が、2021年4月14日より放送スタートした。
直木賞受賞作家・森絵都のベストセラー小説をドラマ化した本作は、所属するダイビングクラブの存続のために、飛込競技でオリンピックを目指す高校生たちの挑戦と友情を描いた青春ドラマ。HiHi Jets/ジャニーズJr.の井上瑞稀、髙橋優斗、作間龍斗がトリプル主演。本記事では毎週放送後に本作の魅力を紐解いていく。
もくじ
・第1話あらすじ&感想
・第2話あらすじ&感想
・第3話あらすじ&感想
・第4話あらすじ&感想
・第5話あらすじ&感想
・第6話あらすじ&感想
・第7話あらすじ&感想
・第8話あらすじ&感想
・第9話あらすじ&感想
・第10話あらすじ&感想
・第11話あらすじ&感想
・第12話あらすじ&感想
・「DIVE!!」作品情報
第1話あらすじ&感想
第1話のあらすじ
高さ10メートルから時速60キロ、わずか1.4秒の空中演技の美しさと正確さを競い合う水泳・飛び込み。ミズキダイビングクラブ(通称:MDC)に所属する高校1年生の坂井知季(井上瑞稀)は、毎日練習ばかりの日々に疑問を感じていた。
一方MDCでは、次期オリンピックの最有力候補の富士谷要一(作間龍斗)が取材を受けていた。要一は父・敬介(村上淳)がコーチで、親子2代でのオリンピック出場を目指していた。
ある夜、知季は、自主練習中の要一と出くわす。「オリンピックで金メダルを取るためなら、なんだってやる」という強い決意を聞いた知季は、その目標の高さに圧倒されてしまう。
同じ時、断崖絶壁に立つ青年(高橋優斗)の姿が...。
そんな中、MDCに新任コーチ・麻木夏陽子(馬場ふみか)がやってくる。知季の飛び込みを見た夏陽子は知季に衝撃的な一言を告げる。
誰も見たこともない、その一瞬へ――身体一つを武器に、その一瞬にすべてを賭けた少年たちの熱い戦いが今、始まる――!
第1話の感想|「ジャニーズ起用のスポ根」で敬遠は、あまりにもったいない
10mの高さから時速60kmの速さで水面へ。そのたった1.4秒の世界で勝負する、水泳・飛び込みを題材にした今作。一言で表現するなら、“ジャニーズJr.を起用したスポ根ドラマ”だ。だけど、もしそれだけでこの作品を敬遠してしまう人がいたら、それはちょっともったいないんじゃないかと思う。主演を務める井上瑞樹、髙橋優斗、作間龍斗はHiHi Jetsのメンバーで、今最も勢いがあるといっても過言ではないアイドルだ。ステージ上で歌い踊る彼らは、キラキラ輝いている。でも、ライブのMCやYouTubeなど人間性が垣間見えるコンテンツに目を移せば、また違った姿が見て取れる。かっこいいだけじゃない、“人間”としての彼らがいる感じ。
それぞれの役もまたしかりだ。井上演じる知季はリア充であるものの何だかうだつの上がらない感じがするし、髙橋演じる飛沫は絶壁に立つ勇ましい姿こそあれどうやら天然だし、作間演じる要一はたゆまぬ努力によって得た才能を持つ孤高の存在。そこにいるだけで周囲をキャーキャー言わせるわけではない(そしてもちろんそんな描写もない)。どこかにいそうな高校生を、等身大で見事に演じている。一度そのキャラクターに触れれば、きっと今後の成長を見ていたいと思うはずだ。
忘れてはならないのが、森絵都著「DIVE!!」が原作であるという点。面白くないはずがないのだ。それに加え、笑えるシーンが随所に散りばめられているのもよかった。MDC(ミズキダイビングクラブ)に通う知季、レイジ、陵の3人組のシーンは「馬鹿だなぁ」と言いながらずっと見ていたくなるし、知季や弟の弘也(前田旺志郎)ら家族が食卓を囲むシーンは「家族っていいな」と思わされる。メリハリが利いていて、見ていて飽きない。
また、スポーツを扱ったドラマは痛快で心地いいものが多い。しかし、その競技に馴染みがないと共感が薄まってしまうこともある。でも、このドラマは大丈夫。劇中に登場するお笑い芸人・かもめんたるの2人がネット記者としてルールを解説してくれるのだ。どんなことが求められる競技なのか? どこが難しいのか? そういった部分への理解を深めるのに一役買ってくれる。
“令和版”と銘打つ通り、おしつけがましくない、テンポのいい作品に仕上がった。時に笑い、時に手に汗握りながら、引き続き楽しみたい。
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(c)2021 森絵都・角川文庫刊/ドラマ「DIVE!!」製作委員会