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2022年02月19日

「鎌倉殿の13人」第6話 徹底解説:「悪い知らせ」が重なるも決意を新たに(※ストーリーネタバレあり)

「鎌倉殿の13人」第6話 徹底解説:「悪い知らせ」が重なるも決意を新たに(※ストーリーネタバレあり)


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2022年のNHK大河ドラマは「鎌倉殿の13人」。三谷幸喜 脚本×小栗旬 主演で描く北条義時の物語。三谷幸喜曰く「吾妻鑑」を原作としており、そこに記されきれていない部分を想像と創作で補い、唯一無二のエンターテイメント大作に仕上げているという。

今回は第6話の再放送に合わせて、本作の解説を歴史が詳しくない方にもわかるよう噛み砕いて記していく。

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超簡潔ストーリー解説 

第6話「悪い知らせ」の物語を簡潔に整理するならば、

・再起をかけて安房へ逃げる一行

・悪い知らせが重なるも絶体絶命からの再起を誓う

・再起の鍵は千葉常胤と上総広常、義時動く


このような話であった。石橋山の戦いでの惨敗からより悪化する戦況であるが、今回が底辺。第7話からの起死回生の逆転劇へ向けた準備体操とも言える回となっていた。


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その1:勢いづく大庭勢

視聴者からするととても悲しいシーンであったが、石橋山の戦いで大勝した大庭景親の館に北条宗時の首が届き実検された。

勢い付く大庭は、北条だけでなく三浦勢も叩くべきと主張し、畠山重忠に三浦の本拠・衣笠城攻めを命じた。義理もあるため畠山は三浦と対峙した際に「ここは会わなかったことにしましょう」と解決案を提示する。


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しかし、その会話を聞いていなかった和田義盛が奇襲攻撃をしかけてしまい、結果的に戦の構図となってしまったのはとても皮肉が効いていた。


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その2:佐殿危機一髪!パート1

佐殿を探す大庭軍であったが、梶原景時が洞窟で発見する事態に。大庭方でも名将である梶原であるため、佐殿ここまでかと思われた。しかし、雷鳴がなり、その後梶原景時は無言でその場を去っていった。

なお、その理由については第7話で明かされる。



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その3:武田信義に頼るも…

北条時政と義時が、甲斐源氏の武田信義に力を貸してほしいとお願いしに出向いた。


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武田は佐殿と同じ源氏であるため、下記のように主張した。

「真の源氏の棟梁は自分だ。頼朝への援軍は断る。しかし、北条家への援軍なら出す。その代わり、手土産が欲しい。法皇さまの院宣を」

時政は北条家を守るために承諾する意向を示すも、義時の説得や再考により結果として佐殿を取ることとなった。

その4:佐殿危機一髪!パート2

三浦軍が居場所がわからない佐殿を浜辺で待っていて、そこに義時と時政が遭遇した。

舟で安房へ渡り、佐殿の幼馴染でもある安西景益の元で態勢を立て直すのが三浦の算段であるし、義時も時政もそれに賛同した。


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佐殿を見つけた義時は「岩浦の浜で、船が待っています」と伝えるが、同時に浜辺では時政と三浦義村が伊東軍に襲われ急遽先に逃げることになってしまった。

義時と頼朝が岩浦にたどり着いた時に、船も義村も時政もいないという状況で「悪い知らせ」が重なり続ける象徴的なシーンであった。

その5:政子VS八重→そして真実を知る八重

伊豆山権現に八重が出向き、政子らに挨拶をすることに。八重は夢枕に佐殿が出てきたと言うも、政子はそれに嫉妬。「私も出てきた」と意地を張っていたが、それは詭弁。終いにはバケツを蹴り倒し、妹に呆れられる始末であった。毎回思うが、妹の実衣のキャラクターが絶妙で面白い。歴史の中で阿波局と呼ばれる人物へなっていくその伏線でもあるため、これまた楽しみである。


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その後八重は、僧侶に「千鶴丸に一目会わせていただけないでしょうか」と自分の息子がここに来たはずだと交渉をする。

しかし、我々視聴者は第1話で千鶴丸が川岸で善児に殺されたのを知っている。

渋々僧侶は墓地へ案内し、八重は真実を知ることに。唖然とする様から泣き崩れていく過程、つまるとこころ現実を受け入れられない様から現実を感じ取っていく様が胸に響くものがあった。


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その6:佐殿危機一髪!パート3からの重なる「悪い知らせ」

佐殿と義時は土肥の手配した小船で何とか安房へ到着。


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しかし、安堵したのも束の間、北条時政は宗時がいないことに気付く。

同時に三浦の本拠である衣笠が落ちた知らせが届く。

それと同時に仁田忠常が北条の館から難を逃れて到着し、宗時が取りに行ったはずの御本尊(観音像)を義時に手渡した。


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義時「これが、館に残っていたということは…」

時政「これからは、お前が北条を引っ張るんだ」

義時からすると大切な兄、時政からすると大切な息子。その死を受け入れざるを得ない二人。「悪い知らせ」の極めつけがこのシーンであったと言えるだろう。言うならば、「鎌倉殿13人」の中での最底辺の状況と言っても過言ではないはずだ。

その7:佐殿再び立つ!

佐殿「もう、戦はやらぬ」

佐殿は完全に戦意喪失していた。しかし、ここまで(第5話まで)比較的頼りなく見えていた義時が佐殿に言い放つ。

義時「兄上や石橋山で戦死した兵士たちの無念を汲んでください。平家の横暴に耐えてきた者たちの不満が、今一つの塊になろうとしています。佐殿がおられなくても、我らは戦いを続けます。そして、必ずや平家一味を坂東から追い出します」

この言葉が佐殿の心に火を付けた。

佐殿「戯言を。お前たちだけでなにができる。この戦を率いるのは、わしだ。武田でも他でもない、わしが率いるのだ」

そして佐殿は面前へ出向いた。

佐殿「わが方の再起の目途は?」

三浦義澄「千葉常胤殿と上総広常殿に書状を送りました。必ずや味方になってくれるはずです」


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上総広常の軍勢は2万人である。この上総広常が味方に付けば形勢が一気に逆転する。しかし、大庭方(平家方)に付かれてしまっては万事休すだ。

第7話ではこの上総広常を巡るスカウト合戦が繰り広げられる。この男、一癖も二癖もある難敵だ。そして第7話ではまた梶原景時が意味深な振る舞いを行う。こちらも楽しみである。

(文:柳下修平)

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