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2022年03月03日

「となりのチカラ」第5話レビュー:上条は少年Aなのか? さまざまな現代の問題が絡み合う真相は(※ストーリーネタバレあり)

「となりのチカラ」第5話レビュー:上条は少年Aなのか? さまざまな現代の問題が絡み合う真相は(※ストーリーネタバレあり)



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松本潤主演、木曜ドラマ「となりのチカラ」が2022年1月20日より放送スタート。

東京のとあるマンションに引っ越してきた家族。夫のチカラ(松本潤)、妻の灯(上戸彩)、娘の愛理(鎌田英怜奈)、息子の高太郎(大平洋介)が、ちょっと不思議な隣人が住むマンションにおいて、さまざまなドタバタ劇に巻き込まれていく。

本記事では、第5話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「となりのチカラ」第5話レビュー

マンション内の問題を次々と解決(?)してきたチカラが今回取り組むのは601号室の上条問題。
管理人の星(浅野和之)は上条(清水尋也)が連続幼児殺人事件の容疑者・少年Aではないかと言い、チカラ(松本潤)に確かめてほしいと頼む。

だんだんと取り組む問題が大きくなっているように思うが、これまでもその人の人生に関わるようなことばかりだ。灯(上戸彩)が首を突っ込むな、というのもわかる。責任が重すぎる。

しかし、チカラにそんなことを言ってみたところで納得はしない。今回もズンズンと踏み込んでいく。上条が少年院に入っていたと確認したところで、事態はますます大ごとに

就職が決まっていた上条だったが、少年Aだという電話がかかってきたせいでクビに。SNSではウワサも広がる。更には星が上条に殴りかかってしまう。実は、星の息子は連続幼児殺人事件の被害者だったのだ。未成年だからと言って名前も顔も分からない犯人を、星は復讐のために探していたという。

SNSでの炎上、未成年による事件。それだけでも十分すぎるほどなのに、上条の状況も苦しく悲しいものだった。

上条の母親は子どもの病気をさせたり、怪我を負わせ、けなげに看病する親を演じて周囲の同情や注目を集めようとする、おそらく「代理ミュンヒハウゼン症候群」というものだ。その影響で上条は自分の感情を表に出せなくなっていた。上条自身も病気を抱えていたのだ。さらにそれが原因となっていじめに遭い、その中で相手を死に追いやってしまうことになった。

さすがのチカラも今回の件は荷が重すぎると思われたが、マンションの住人の力を借りて問題を解決。出ていこうとしていた星や上条を引き留めることに成功したのだ。

最初のころのチカラだったら絶対に無理だっただろう。今までの努力が実を結んだのか、それとも、やはり灯の力が大きいのか……。

「となりのチカラ」は社会派ホームコメディということだけれど、考えさせられる部分が多すぎる。今回の件などは、刑事事件に発展する可能性もあるような事柄だし、それぞれが抱えている問題があまりに苦しい。

しかし、実際、世の中の多くの人は何かしらそういった問題を抱えているのかもしれない。と、思うと、もう少し隣人に気遣おう、という気持ちにもなる。

さて、ひと通りの問題は解決したか、と思っていたが、お隣の木次家では根本的な問題は何も解決していない。娘の好美(古川凛)とはコミュニケーションをとるようになっていたけれど、父親の学(小澤正悦)は頑ななまま。そんな木次家に異変が起こる。そして、中越家も?

中越家、灯はいつも怒りながらもチカラの味方になっている。でも、実は火種はくすぶっているような感じがする。次回、どのような展開を見せるだろうか。

(文:ふくだりょうこ)

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