『余命10年』は藤井道人監督と恋愛劇の相性を実感できる映画 <cinemas short>
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今回紹介する映画は『余命10年』。
数万人に一人という不治の病で余命が10年であることを知った二十歳の茉莉。彼女は生きることに執着しないよう、恋だけはしないと心に決めて生きていた。そんなとき、同窓会で再会したのは、かつて同級生だった和人。別々の人生を歩んでいた2人は、この出会いをきっかけに急接近。もう会ってはいけないと思いながら、自らが病に侵されていることを隠して、どこにでもいる男女のように和人と楽しい時を重ねてしまう茉莉。
思い出の数が増えるたびに失われていく残された時間。2人が最後に選んだ道とは……?
藤井道人監督と恋愛劇の相性の良さを実感
どういう気持ちで鑑賞したか
原作は読んでいました。クライマックスにシリアスさが求められる時ほどファンタジックな演出になりがちな藤井道人監督。恋愛劇は監督の演出と相性が良さそうだと思いました。
実際鑑賞してみてどうだったか
素直に「藤井道人監督のラブストーリーを次も観たい」と思わせてくれる映画でした。
W主演の坂口健太郎、小松菜奈はもちろん共演の山裕貴、奈緒、黒木華などぬくもりを感じさせる演技でした。RADWIMPSによる映画音楽も良かったです。
その中でも何が良かったか、推せるか
やはり主演の坂口健太郎・小松菜奈の演技と藤井監督の演出でしょう。1年近くかけて丁寧に描かれた本作は、いわゆる難病ものとは一線を画した温かみがある映画です。
原作からはエッセンスだけを抽出した別物なので映画は映画として楽しめます。
どういう人にオススメか
メインキャストのファンは必見です。またこれまでの藤井監督作品を敬遠してきた人たちこそ観てほしい1本です。青春ものから1つ上の世代のラブストーリーが見たい方もおすすめです。
(文:村松健太郎)
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公開に関する情報
『余命10年』2022年3月4日(金)より公開
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(C)2022映画「余命10年」製作委員会