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2022年03月22日

「ドクターホワイト」第10話レビュー:明らかになる白夜の正体……彼女を追い詰めていたのは父親の愛だった(※ストーリーネタバレあり)

「ドクターホワイト」第10話レビュー:明らかになる白夜の正体……彼女を追い詰めていたのは父親の愛だった(※ストーリーネタバレあり)


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浜辺美波が主演するドラマ「ドクターホワイト」が2022年1月17日放映スタートした。

樹林伸の小説を原作とする本作は、浜辺演じる豊富な医療知識を持つ正体不明の女性・雪村白夜が、現役医師の誤診を正していく医療ミステリー。共演は柄本佑、瀧本美織、岡崎紗絵、片桐仁、高橋努、高橋光臣、勝地涼、宮田俊哉(Kis-My-Ft2)ら。

本記事では、最終話となる第10話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「ドクターホワイト」第10話レビュー




白夜(浜辺美波)と共に海江田(石橋凌)と対面した将貴(柄本佑)。
海江田と白夜の対面によって、全てが明らかになった。

将貴は、海江田の娘・朝江が難病を患っており、「Rh null」の保有者であることに着目。朝江を助けるために、同じ「Rh null」の保有者である白夜を誘拐し、監禁したのではないか、と推理する。

海江田は笑って否定。将貴の推理は、当たらずといえども遠からず……だった。
白夜は、朝江の病を治すためだけに生まれた存在。朝江のクローンだったのだ。

は!? と思わず声が漏れた。
が、海江田は、朝江を助けるためにある組織に持ち掛けられた「治療法」に過ぎず、方法は知っていたが、全て任せていたのだ。
もちろん、人間のクローンを作ることは禁忌。禁忌を犯してまでも海江田は娘を救いたかった。

同時に、クローンである白夜には会うな、と言われていた。情が湧くから。
朝江と白夜の顔はうりふたつ。朝江を愛する海江田が、白夜に会って心が揺れないはずがない。
クローンだからいい、感情がないからいい、人間だと思わなければいい……海江田はそう自分に言い聞かせて今までやってきたのだろう。
白夜を取り戻したかったが、白夜と会った時点で運命は決まっていたのかもしれない。

白夜自身は「命をつなぐ」という巌(石坂浩二)の言葉を受けて、朝江の命を救うために自分の命を使えばいい、と言う。白夜も大切な人を亡くしてしまうかもしれない、という気持ちを知ったから言えるのだろう。けれど、そんなことを将貴が許すはずがない。将貴にとって、もう白夜は家族だから。

白夜と朝江が会い、コミュニケーションをとったことで、朝江にはまたひとつ、未来に楽しみができた。白夜を奪えば、朝江からのその楽しみを奪うことになる。海江田は白夜から手を引いた。そんなことで? と思うかもしれない。が、朝江の幸せが海江田の幸せなのだ。

白夜の身の安全は確保され、晴汝(岡崎紗絵)の手術も成功。勇気(毎熊克哉)の罪も晴れた。万事解決……といきたいところだが、海江田が治療を依頼したという組織の正体が明らかになっていない。警察を動かし、乱暴な手も使う組織の詳細はなんっっにも!

でも、白夜は自由を手に入れた。
それ以外にも、今の白夜にはクローンとして成長する中で興味を示したからと与えられた医療の知識、将貴と晴汝という家族、仲間、そして初恋がある。何もなかった白夜がたくさんのものを手に入れた。その事実があることが何よりのハッピーエンドなのかもしれない。



(文:ふくだりょうこ)



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