ダイアンの“ゴイゴイスー!”な魅力:東京に来てくれてありがとう
声優に挑戦した「オッドタクシー」はまさにハマり役
ダイアンと言えば、彼らが声優に挑戦したアニメ「オッドタクシー」についても語っておきたい。2021年に放送された「オッドタクシー」。タクシー運転手の小戸川(声:花江夏樹)と彼の車に乗るお客たちをめぐる物語で、一見かわいらしい動物アニメと思いきや、巧みに伏線を貼りめぐらした本格ミステリー作品だ。ダイアンはこちらの作品でお笑いコンビ・ホモサピエンスの柴垣(ユースケ)と馬場(津田)を演じた。
筆者はこの作品を見たとき、ホモサピエンスの二人にダイアンの声が恐ろしくハマっているのに驚いた。野心家でえらそうな柴垣にユースケの渋い声が、温和で優しい馬場に津田のソフトな声がぴったり。そして、何より二人の語り口が本当に役にしっくりきている。
本職の芸人が芸人を演じているから……というのはもちろんあるだろう。それでも、ここまでかっちりハマるケースは稀有な気がする。劇中のホモサピエンスのラジオや漫才、賞レースにきばったりコンビ間の格差に悩んだりする姿が、ダイアンの声と語りのおかげで非常に臨場感とリアリティあふれるものになっていた。
「オッドタクシー」は、現在劇場版『オッドタクシー・イン・ザ・ウッズ』が公開中。こちらの舞台挨拶でも、「プランニング」や薄~い感想でしっかりと笑わせてくれたダイアン二人である。
冠番組「ダイアンの絶対取材しない店」がついにスタート!
2022年、上京4年目を迎えたダイアンだが、1月にTBSラジオで「ダイアンのTOKYO STYLE」が開始。彼らにとって関東ローカル初の冠番組だ。そして、2022年4月7日からテレビ東京で「ダイアンの絶対取材しない店」がスタート。このニュースを聞いたとき、筆者は思わず「おーっ!」と叫んで喜んでしまった。ついに民放キー局での初冠番組。もうとびきりのスーを二人に差しあげたい。
東京進出は無理と言われたこともあったダイアン。しかし、結局のところ、東京に来て彼らのよさがより全国区で知られることとなった。40越えての挑戦だったが、40越えてたからこそ円熟味にあふれた芸人としてブレイクして、見事冠番組もゲット。東京進出はひとまず成功といえるのではないだろうか。「ダイアンの絶対取材しない店」は、関西のロケ番組で培った彼らの本領が発揮されそうでとても楽しみだ。
ダイアン、東京に来てくれて本当にありがとう。おかげで関東のお笑いファンも“ゴイゴイスー!”な魅力を知ることができた。おかしくてしょうもない、でもなんか温かい。そんなダイアンの間が大好きだ。だから、ずっとこのままでいてほしい。そのままで、二人の間で。
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(文:田下愛)
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