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2022年04月09日

「先生のおとりよせ」第1話レビュー:向井理と北村有起哉の掛け合いが最高!テレ東の官能的?な新感覚のグルメドラマがスタート(※ストーリーネタバレあり)

「先生のおとりよせ」第1話レビュー:向井理と北村有起哉の掛け合いが最高!テレ東の官能的?な新感覚のグルメドラマがスタート(※ストーリーネタバレあり)


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向井理×北村有起哉がタッグを組む、新感覚グルメドラマ「先生のおとりよせ」が2022年4月8日よりスタートする。

中村明日美子、榎田ユウリの共著による同名作で、向井はドSで無愛想官能小説家・榎本遥華を、北村はフェミニンでドMな漫画家・中田みるくをそれぞれ演じる。

本記事では、第1話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「先生のおとりよせ」第1話レビュー

一体、これまで何人の視聴者が画面を見ながらよだれを垂らしてきたのだろう。お腹がグーッと鳴り、冷蔵庫を開けて食べ物に手を伸ばした瞬間、時刻が深夜0時を回っていることに気づいて我に返る。

でも、お腹が空いちゃったし……。いやいや、こんな時間に食べたら太っちゃうでしょ! そんな風に視聴者の頭を悩ませるのが、深夜に放送されているテレビ東京(以下、テレ東)のグルメドラマだ。

2012年から続く松重豊主演の人気シリーズ「孤独のグルメ」をはじめ、西島秀俊×内野聖陽で同性カップルの食卓を描き、昨年映画化もされた「きのう何食べた?」や、高畑充希演じる結婚式当日に逃げた恋人を忘れるために、ただひたすらに美食を味わう「忘却のサチコ」など、テレ東は色んな角度から全力で食と向き合う人たちを描いてきた。



そんなテレ東が贈る新感覚のグルメドラマ「先生のおとりよせ」が始まった。

本作は中村明日美子と榎田ユウリの共著による同名作品を原作に、向井理演じるドSで不愛想な官能小説家・榎村遥華と、北村有起哉演じるドMでフェミニンな漫画家・中田みるくが実在するお取り寄せグルメに舌鼓を打つ姿を描く。

正反対の性格で、“作家”という職業柄、外出する機会も少ない二人が出会うきっかけは、突然舞い降りたコラボ企画。榎村と中田は出会う前から互いの作品のファンだったが、実際に会ってみると、想像と異なるルックスや性格にショックを受ける。



とにかくこのドラマ、向井理と北村有起哉の掛け合いが最高だ。

「着飾る恋には理由があって」(TBS系)の葉山祥吾役では、あどけなさを残しつつも、落ち着いた大人の色気で視聴者の心を鷲掴みにした向井理は清々しいほどのドSっぷりを発揮するし、ナイスバディで控えめな性格の美女を彷彿とさせる中田みるくの著者近影に頬をスリスリしたりと、振り切ったコミカルな演技も披露。

一方、「視覚探偵 日暮旅人」(日本テレビ系)や「アンナチュラル」(TBS系)で、何を考えているかさっぱりわからないサイコパスな役にハマっていた北村有起哉は榎村に反撃するも、すぐに泣き出してしまう弱々しい中田を熱演している。

こんな男前に三枚目キャラを演じさせるんですか!?と視聴者に心配をかけても、最終的にグッジョブ……と思わせるのがテレ東の力だ。



そしてもう一つ、忘れてはいけないのが、テレ東の食に対する深い愛。作り手の思いを真摯に受け止め、最大限に対象の魅力をカメラで捉えてきた。

今回登場したおとりよせグルメは、本家留蔵のプレミアムオイルサーディン、林万昌堂の木箱入り甘栗、永楽屋の寒天菓子「琥珀」の3つ。どれも味についての感想を述べるだけじゃなく、より美味しく食べる一手間を紹介したり、こだわり抜かれた包装紙や消費者が食べやすいように配慮されている点にも丁寧に触れていく。

さすがテレ東。向井理と北村有起哉の冷静なナレーションベースの解説も耳に心地よく、一口一口味わって次第に解れていく二人の表情に癒される。一方で、どことなく色気があるのはなぜだろう。

人が理性を排除して、本能である食欲を満たしている姿は官能的で、なぜか覗いちゃいけないような気分になる。そんな少しの罪悪感とともに観るドラマ。はっ! それが“新感覚”ということか。



そして、物語を彩る他の登場人物とのサイドストーリーも見どころの一つということで、橋本マナミや神尾楓珠、財前直見らが演じる個性豊かなキャラクターも続々と登場した。

出版社の編集長・九堂今日子演じる橋本マナミの溢れ出る色気も健在で、おとりよせグルメでさえ動かせなかった榎村と中田の心を動かし、見事にコラボ企画を成立させる。

これまでツンケンしたちょっと生意気な男子を演じることが多かった神尾楓珠も今回は人懐っこくて、キュートな宅配便の配達員を好演しているし、財前直見が演じるおしゃべりなマンションの管理人も、住民の榎村と中田にどう関わってくるのか気になるところだ。

なかなか外出する気にもなれない昨今、家にいながら全国の美味しい食べ物を味わうことができるおとりよせ。毎回思わず購入ボタンを押してしまいそうな自分と戦う日々がこれから続きそう!


(文:苫とり子)


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