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テレビアニメ「呪術廻戦」第1期「呪胎戴天編」が2022年4月3日（日）より放送スタート。

『劇場版 呪術廻戦 0』は大ヒットし、2023年にはテレビアニメ第2期の放送が予定されている。

本記事では、第3話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

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「呪術廻戦」呪胎戴天編 第3話「鉄骨娘」レビュー

もう2人の呪術高専1年生、釘崎野薔薇（くぎさきのばら）が本格的に登場する回だ。

新しく届いた虎杖の高専の制服は、制服と赤いパーカーがくっついたようなデザイン。伏黒とのデザインの差を気にする虎杖に、アレンジの希望は伝えられると説明する五条先生。

希望出してねぇけどという虎杖に「そりゃ僕が勝手にカスタム頼んだもん」とこともなげに言う。虎杖は気にしてない（気に入ってる）様子だが、「気をつけろ 五条先生こういうところあるぞ」と言う伏黒は、これまでも五条先生に振り回されてきたんだろうな……。



集合場所は野薔薇の希望で原宿なのだが、他の女性に声をかけたスカウトマンに「ちょっとアンタ私は？」「モデルよモデル　私はどうだって聞いてんの」「何だコラ逃げんなや　ハッキリ言えや」と絡んでおり、若干……いやかなりめんどくさそうな予感がする。

「俺たち今からアレに話しかけんの？ちょっと恥ずかしいなぁ」という虎杖のセリフ自体は同意なのだが、そんな彼も両手にポップコーンとクレープ、「ROCK」という形のサングラスをかけている（原作では「2018」だった）。「オメェもだよ」という伏黒の言葉だけが全面的に同意できる。

先ほどの言動と「喜べ男子、紅一点よ」と自ら言う斬新な自己紹介で、かなりの自信家らしいことがわかる野薔薇。虎杖と伏黒の顔を見て「見るからにイモ臭い……絶対ガキの頃ハナクソ食ってたタイプね」「名前だけって……私偉そうな男って無理　きっと重油まみれのカモメに火をつけたりするんだわ」とかなりひどい先入観で決めつけ（釘崎視点では2人のビジュアルもひどいことになっている）、「私ってつくづく環境に恵まれないのね」とため息をつく。想像力も語彙力もいろんな意味で豊かだ。

早速虎杖とバチバチだが、2人とも五条先生に東京観光と言われて大喜びするあたりがおのぼりさん（by五条先生）でかわいい。



六本木と聞いて喜んだのに、連れてこられたのは明らかに呪いがいるビルだった。2人の顔、気の毒だけどウケる。今回は伏黒は待機で2人で行けと言う。虎杖が呪術に関しては素人と聞いた野薔薇は、協力しようという虎杖の言うことをきかず、別行動をすると言いはる。

早速出くわした呪いを祓い、「動けんね、俺」と満足げな虎杖。ほんと順応性高っ！

五条先生が伏黒にした話によると、今回は野薔薇を試しているのだという。伏黒のように小さき頃から呪い慣れている場合は別だが、いくら能力があっても呪いを前にして嫌悪や恐怖に打ち勝てず、挫折する呪術師はいるのだという。

その点虎杖はイカれてる。今日は野薔薇のイカれ具合を確かめたいのだと。彼女が経験者とはいえ、呪いは人口に比例して多く強くなるため、地方と東京では呪いのレベルが違うらしい。



野薔薇も呪いを倒し、子供が隠れてるのを見つける。「おいで」と言ったが首を振られ「子供は美人に懐かないってのは本当みたいね」と言うの、ほんといい性格してる（ほめてる）。その子の後ろには、また別の呪いがいた。子供の首に詰めを刺し、人質扱いしている。「この呪い、知性がある！！」と驚いた様子の野薔薇、レベルが違うというのはこういう点もあるのか。自分が弱いことを知っているからこその人質作戦らしい。

「クソクソクソクソ！！」葛藤する野薔薇。「落ち着け私、私が死んだらその後子供も死ぬ　子供が死んでも私は死なない！！」「合理的に考えて、私だけでも助かった方がいいでしょ！？」

次の瞬間、彼女は武器を全部捨てて両手をあげ「丸腰よ、その子を逃がして」と言った。ああーーーこの子もお人よしというか自分を犠牲にしても人を助けようとしちゃうタイプじゃん、好きーー！！　と思ったが、状況はまずい。

姑息な手を使う呪いが逃がしてくれるわけもなく、野薔薇が「私の馬鹿！！！逃がしてくんねぇじゃん」「最期に沙織ちゃんに会いたかったな…」とつぶやいたところ、呪いの後ろの壁から拳が出てくる。虎杖だ！　一発目は外したものの、呪いが人質作戦をする暇もなく呪具で手を斬った。



逃げようとする呪いを「逃がすか！！」と藁人形を取り出し、釘でさっき虎杖が斬り落とした手と藁人形の胸に打ち込んだ野薔薇。その瞬間、窓から飛んで逃げた呪いの心臓に釘が刺さり、呪いは祓われたのだった。藁人形を見たときの「陰湿！！」という虎杖の反応がうける。

「いいね、ちゃんとイカれてた」と言う五条先生。

釘崎がさっきつぶやいた「沙織ちゃん」とは、釘崎が小一の頃、東京から村（盛岡まで4時間かかる）に引っ越してきたお人形さんみたいに可愛くて聖母みたいに優しかった女の子だった。だが村の人たちは「田舎者を馬鹿にしている」と被害妄想をふくらませ、沙織ちゃん一家を追い出した。

虎杖になぜ呪術高専に来たのか聞かれ「田舎が嫌で東京に住みたかったから！！」と即答する野薔薇。「そんな理由で命懸けられんの？」と言われ

「懸けられるわ。私が私であるためだもの」

と答えたの、なんだかかっこよかった。
村の人たちの沙織ちゃん一家への仕打ちを見て「この村にいたら私は死んだも同然」と思ったのだった。小学生でそれを悟っていたのも、言葉通り中学卒業を機に村を出たのもすごい。

確かに外から見たら「そんなこと」かもしれないが、自分が自分でいられる環境を選ぶのはきっと大事だ。



めでたく1年生3人が揃った。

のに、最後の「公専一年生3名が派遣され、内1名　死亡」ってなに……！！？　やっと3人揃ったのにやめてよぉ……！

「呪術廻戦」呪胎戴天編 第3話「鉄骨娘」ストーリー

3人目の一年生、釘崎野薔薇を迎えに行く虎杖と伏黒、五条。そのままとある廃ビルへ向かい、五条は虎杖と釘崎に、廃ビル内に潜む呪霊を祓ってくるよう課題を与える。ビル内、二手に分かれて呪霊を探し始める虎杖と釘崎は、子どもを人質にとる狡猾な呪霊と対峙する。

（文：ぐみ）

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